猫と帰省するときに必要なグッズ

猫砂に刺さっているトイレスコップ
まずは猫と帰省するにあたって用意しておきたいグッズを確認しましょう。

キャリーバッグ、ケージ

外を移動するときには、キャリーバッグ、もしくは持ち運びができるケージを用意しましょう。猫の脱走を防ぐためには必要不可欠なものです。周囲が気になってしまう神経質な猫の場合、外が見えないタイプがおすすめです。
帰省先で猫の居場所をつくることができるというメリットもあります。

トイレグッズ

猫が安心して排泄できるように、トイレグッズも用意してください。いつも使っているトイレを持っていくのは難しいので、ポータブルトイレで代用しても構いません。また、安心してトイレができるよう、猫のおしっこがついた砂を少し持っていくといいですね。
トイレ用のスコップなど、後始末のために必要なものの準備も忘れずに。

食べ慣れているフード

帰省先では普段食べさせているキャットフードが手に入らない可能性があります。帰省する期間から必要な量を計算し、持っていくことをおすすめします。

おもちゃ

環境が変わるとストレスが溜まりがちですので、猫が遊んでストレス発散できるように、お気に入りのおもちゃを持っていくといいでしょう。

においがついた毛布など

猫はにおいに敏感な生き物です。帰省先は普段住んでいる家とにおいが異なるので、ストレスがたまったり落ち着かなくなったりする猫もいます。
そこで、いつも使っている毛布など、自分のにおいが染み付いたものを用意することで、安心させてあげましょう。

ハーネス、リード

移動中や帰省先で脱走してしまうと、最悪の場合、二度と再会できない可能性もあります。脱走対策としてハーネスやリードを用意し、外に出す際には、猫の行動をコントロールできるようにしましょう。

猫と帰省するときの交通手段

運転席に座る子猫
次に、猫を帰省先に連れて行くときの交通手段と、それぞれのメリットやデメリットをご紹介します。

自家用車

自家用車最大のメリットは、猫が家族以外の人間と接触しないで済むという点です。基本的に猫は知らない人間が多い場所を嫌いますが、自家用車であれば、そのようなストレスにさらさないで済みます。

しかし一方で、車の振動やにおいによって、気分を悪くするケースも多いです。ひどい場合には吐いてしまうこともあるので、車移動が苦手な猫もいるということは頭に入れておいてください。
また、帰省ラッシュの渋滞に巻き込まれると、移動時間が長くなるというデメリットもあります。

自家用車で移動するときの注意点としては、車の中であっても、ケージから出さないようにすること。
運転中にアクセルやブレーキペダルの部分に潜り込むと、事故の危険性もありますし、窓から脱走してしまうこともあります。
車を止めて外に出す場合には、必ずリードやハーネスをつけるようにしましょう。

移動中も水はしっかり飲ませてあげてください。車酔いしやすい猫の場合は、外出直前のごはんはなるべく控えたほうがいいでしょう。
トイレは後部座席の足元に設置すると安定します。

電車(新幹線)

電車、もしくは新幹線移動は、渋滞や混雑に左右されず、決まった時間で帰省先に到着することができるというメリットがあります。また、車に比べると揺れも少ないので、車酔いしやすい猫の場合には、電車・新幹線がおすすめです。

デメリットとしては、上でも説明した通り、大勢の知らない人間と接触することによって、猫がストレスを受けやすいということが挙げられます。外が見えないタイプのキャリーバッグを選ぶなどの対策をしてあげましょう。

電車に乗るときには、JRの場合には手回り品きっぷ(290円)を購入する必要があります。また、キャリーバッグやケージは、縦・横・高さの合計120cm以下、重さ10kg以内という制限があるので、注意してください。

飛行機

一部の格安航空を除き、JALやANAなど、ほとんどの航空会社は、猫を飛行機に乗せることができます。
飛行機の最大のメリットは、移動時間を短縮できるという点でしょう。

しかし、移動中は飼い主と猫は離れなければならないため、飼い主も猫も不安な気持ちになるかもしれません。
また、貨物室は外気の影響を受けやすいので、季節によっては寒さや暑さが厳しくなることもあります。揺れや気圧の変化によるストレスもあるため、猫にとってはかなり負担の大きい移動方法といえるでしょう。飛行機に乗せる前に動物病院にて飛行機に乗せても大丈夫か相談したり、酔い止めを処方してもらってもいいかもしれません。

猫を飛行機に持ち込む際の規定や料金は航空会社ごとに異なりますが、3000~7000円程度が相場となります。また、航空会社ごとに猫の扱いも変わるため、一度確認してみることをおすすめします。場合によっては客室に持ち込めることもあるようです。

帰省先への移動中に注意点すべきこと

キャリーリュックから顔をのぞかせる猫
帰省先への移動中には、どの交通機関を利用する場合でも、トラブルが起こる可能性があります。猫を帰省先に連れて帰るときに多いトラブルの対処法をまとめてみました。

鳴き声がうるさいときの対処法

電車・新幹線での移動の際に問題となるトラブルが、猫の鳴き声です。普段と違う環境に対するとまどいや不安から、移動中にずっと鳴き続けてしまうことがあります。

鳴き声対策として、上でもお伝えしましたが、周囲が見えないタイプのキャリーバッグを選んでみてください。
知らない人が見えなければ、不安を感じずに済むことがあります。キャリーバッグをタオルで覆うことでも同様の効果が期待できます。

新幹線の場合には、ほかの乗客に迷惑をかけないため、デッキに移動するといいでしょう。電車の場合はどうしようもないこともありますが、周囲への配慮を忘れないことが大切です。
迷惑に感じる人がいる場合には、車両を変える、一度電車を降りるなど、臨機応変に対応する必要があります。

酔った場合の対処法

猫が車で酔ってしまった場合には、酔いが治まるまで車を停めて休ませてあげるくらいしか対処法がありません。
できるだけ、酔わないようにしてあげることが重要です。

車内をなるべく涼しく保ち、定期的に窓を開けて換気してあげるといいでしょう。キャリーバッグから出すのは危険ですので、キャリーバッグ自体も通気性のいいものを選ぶことが重要です。
また、なるべく餌も与えない方が、酔ってしまうリスクを軽減できます。

それでも酔ってしまう場合には、体質的に車酔いしやすい可能性が高いため、車以外の交通機関を使うのがおすすめです。
どうしても車で移動せざるを得ないのであれば、事前に動物病院に相談し、酔い止めを処方してもらいましょう

脱走対策

移動中の見知らぬ土地での脱走は非常に危険なので、徹底する必要があります。
どの交通手段を利用するににしても、基本的には猫をキャリーバッグから出さないようにしましょう。トイレなどでどうしても外に出す必要がある場合には、必ずリードやハーネスを装着するようにしてください。

周囲への気遣い

猫を連れて移動する際には、周囲への気遣いも重要です。ほかの乗客と一緒になる電車・新幹線の場合には、とくに気を配る必要があります。
キャリーバッグは邪魔にならないように、胸の前で抱えるか、足元に置くようにしましょう。座席に座る場合には、空いている席にキャリーバッグを置いてはいけません。

また、乗客の中には猫が苦手な人もいる可能性があります。キャリーバッグを開閉したり、猫の顔を出させたりするのは控えましょう。
鳴き声については、「鳴き声の対処法」でお伝えした通りです。

帰省先に着いたときにやるべきこと

クレートの前にごはんとおもちゃを置かれる猫
最後に帰省先に着いてから、猫が安心して過ごせるようにやるべきことをご紹介します。

トイレを準備する

猫は移動中、緊張や不安からトイレを我慢してしまうことがあります。帰省先ですぐに排泄できるように、まずはトイレの準備をしてあげましょう。
ポータブルトイレを設置し、猫砂には、猫のおしっこがついたものを混ぜてあげると、安心してトイレができます。

水を準備する

猫は自分から水を積極的に飲まない傾向があるので、水分不足にならないよう、すぐに水を用意してあげましょう。
普段と同じ容器を持っておくと、猫も安心して水を飲むことができます。

戸締りの徹底

最後に、戸締まりは徹底してください。
猫を飼っている家であれば、当たり前のように猫が脱走しないように戸締まりをおこないますが、帰省先ではそうでない可能性もあります。
普段は窓やドアを開けっ放しにしているというケースもあるので、帰省中だけはしっかり戸締まりをするようにしましょう。

まとめ

子どものおなかの上で寝ている子猫
帰省中は知人やペットホテルに飼い猫を預けるという手もありますが、できれば離れずに一緒に帰省したいですよね。
帰省先までトラブルなく移動し、快適に過ごすためには、必要なグッズを揃え、トラブルへの対処法を頭に入れておくことが重要です。お盆やお正月などで帰省先に猫を連れて帰るという方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。