犬にバナナを食べさせても大丈夫?

バナナ
犬にバナナを食べさせても大丈夫です。糖質が多いため、摂取量には配慮しなければなりませんが、犬が中毒症状を起こす成分は含まれていません。また、バナナは甘く香りが強いため、好きな犬は多いようです。
ほとんどの場合、喜んで食べると考えられますので、与え過ぎないよう気を付けましょう。

バナナが犬にもたらすメリット

犬とバナナ
栄養満点のバナナ。バナナを犬に与えた場合のメリットをまとめました。

ビタミンB群(ビタミンB6、B1、B2)

バナナにはビタミンB6をはじめB1、B2と、ビタミンB群と呼ばれる栄養素が多く含まれています。
ビタミンB群はたんぱく質、脂質、糖質の代謝を促します。成長や細胞再生に欠かせない栄養素のひとつです。犬の健康維持と、体の働きをサポートする効果が期待できるでしょう。
バナナに含まれる糖質をすぐにエネルギーに変換できるのも、ビタミンB群のおかげです。

必須ミネラル(カリウム、マグネシウム)

カリウムには体の水分調整をおこない、余分なナトリウム(塩分)を排出する作用があります。また、疲労回復効果があるといわれており、犬の健康維持も期待できるでしょう。
ただし、腎臓病や高カリウム血症などで食事管理をおこなっている犬には、注意が必要です。

マグネシウムは、体内で補酵素として働き、歯や骨を形成するのに欠かせない栄養素です。
しかしながら、ストルバイト結石の犬などではマグネシウムの制限が望まれるため、摂取量には注意してください。
また、過去にストルバイト結晶ができたことのある犬の場合は、バナナを与えることに関して一度獣医師に相談してみることをおすすめします。

整腸作用(ペクチン、セルロース)

バナナには、水溶性のペクチンと不溶性のセルロース、2種の食物繊維が含まれています。2種の働きが合わさり、高い整腸効果を生みだします。便通改善の効果も期待できるでしょう。

おすすめのバナナの与え方

バナナのオヤツ

簡単手作りおやつ

すりつぶしたバナナと小麦粉を混ぜて作る、クッキーやパンケーキ。皮ごとトースターで焼いて、焼きバナナ。ほかにも栄養面での相乗効果が期待でき、味も相性抜群のヨーグルトを使用したケーキやジュースなどのレシピも人気のようです。

そのままで

犬は甘いバナナを好む傾向にありますので、小さく切ったり、すりつぶしたりして、そのまま与えてもOKです。

犬にバナナを与える際の注意点

ラブラドールとフードボウル

カロリー

糖質を多く含むバナナですが、実はカロリーはそれほど高くありません。りんごと比べてみましょう。
  • バナナ100g(中位サイズのバナナ約1本分)で、約86キロカロリー
  • りんご100g(中玉サイズの約1/2個分)で、約61キロカロリー

こうしてみるとバナナは、どちらかといえば低カロリーの果物といえます。

ベストな摂取量は、犬の体重で考えるとわかりやすいかもしれません。
たとえば、人(約50kg)のベスト摂取量を1日1本(約100g)として計算します。そうすると、
  • 10kgの犬であれば約1/5本分(約20g)
  • 5kgの犬であれば約1/10本分(約10g)

となります。
これを目安に、愛犬の体調や活動量をみて、頻度や量を調整してみてはいかかでしょうか。

バナナの皮は硬いので、もし飲み込んでしまった場合は、喉や腸に詰まらせる可能性があります。危険ですので、必ず皮を剥いたものを与えてください。
また、犬が届かないところに置くようにするなど、誤飲誤食防止の対策をとることをおすすめします。もし誤飲してしまった場合には、病院に連れていきましょう。

アレルギー

バナナアレルギーを持っている犬もいます。
はじめて与える際には必ず少量を、与えたあとはしばらく様子を見てください。ものときのために動物病院が開いている時間に与えましょう。
食べたあとに嘔吐や下痢などといった症状がみられた場合には、獣医師に相談してください。

まとめ

バナナ
いかかでしたか。
摂取量や皮の誤飲に気を付けなければなりませんが、さまざまな健康効果を期待できるバナナ。手軽にエネルギー補給ができるので、おやつや老犬の食事、食欲が落ちたときの栄養・水分補給などのシーンで、取り入れてみてはいかかでしょうか。