いつでも笑顔が特徴のコーギー、実は2種類いる!

短い脚にずんぐりした体で、丸太のようにも見えるコーギー。原産はイギリスのウェールズ地方で、長い間羊や牛などの家畜を追う優秀な牧畜犬として活躍してきました。由来はウェールズ語の「Corci」がもとになっていて、その意味は「小さな犬」とする説と、「集める犬」だという説があります。

出身地のイギリスではエリザベス女王の愛犬として高い人気を誇り、日本でも2016年のジャパンケネルクラブ(JKC)の犬種登録数5、000頭を超える人気の犬種。しかし、そのコーギーには「ウェルシュ・コーギー・カーディガン」と「ウェルシュ・コーギー・ペンブローク」の2種類がいるってご存知でしたでしょうか。

日本国内でカーディガンはとても少なく、なかなか見かけることはありません。日本で見かけるコーギーはほとんどがウェルシュ・コーギー・ペンブロークだと思って間違いないでしょう。JKCの登録数も、ペンブロークが5、395頭、カーディガンが63頭とだいぶ差があります。

どちらも優秀な牧畜犬だった歴史のある犬種ですが、どんな違いがあるのでしょうか。

カーディガンとペンブロークの違い・外見

ウェルシュコーギーの理想サイズは、カーディガンが体高27~32cm・体重11~17kg、ペンブロークが体高26~31cm・体重11~14kgとほぼ同じ。体長がウェールズの1ヤード(約1m)なため、「ヤード・ロング・ドッグ」という呼び名があるそうです。カーディガンは骨太でがっちりした体型のため、見た目の印象でいえばペンブロークのほうが小柄に感じるようです。

見分けるポイントはほかにもあって、耳が大きいのがカーディガン、ひとまわり小さいのがペンブローク。「ずいぶん耳が大きなコーギーだな」と感じれば、カーディガンの可能性が高いでしょう。

毛色にも特徴があります。ペンブロークはレッド、セーブル、フォーン、ブラック&タンに限られ、ホワイトはあってもなくても構わないとされています。よく見かけるコーギーはキツネのような茶色に、足先やおなかが白いレッドですね。
カーディガンは毛色が豊富で、ホワイトの範囲が広くなければどのようなカラーも認められます。多いのはブラック&ホワイトとブリンドル&ホワイト。ペンブロークでブリンドルは認められていないため、ブリンドルならカーディガンです

顔立ちに大きな違いはありませんが、強いていえばペンブロークのほうが凛々しい印象でしょうか。

カーディガンとペンブロークの違い・しっぽ

しっぽがあるのがカーディガン、ないのがペンブロークという見分け方があります。しかし、厳密にはこれは間違い。もともとしっぽが短い「ナチュラルボブ」のペンブロークもいますが、基本的にはペンブロークもキツネのようにふさふさしたしっぽがあります。

ペンブロークは生まれてすぐ「断尾」されることが多いです。牧畜犬として働くとき牛に踏まれてケガをしないためというのが定説ですが、同じような働き方のカーディガンは断尾されておらず疑問が残ります

今のところ、ペンブロークが断尾されるようになった有力な理由は税金です。イギリスではゲームハンティングが盛んで、1800年代には犬が狩り対象の動物を襲わないよう、早く走れなくするために腿に傷をつけるか、つま先を切り落とすか、しっぽを切る法律がありました。

犬を傷つけない場合は税金を払わなければならず、裕福な人は税を納め、払えない場合はしっぽを落としたといわれています。カーディガンは丘陵地帯で飼育されていたため長くその存在を知られておらず、断尾を免れたのではないでしょうか。もしくはしっぽ以外を傷つけていたのかもしれません。

断尾されるようになった理由は憶測の域を出ませんが、2007年にイギリスで断尾は禁止されました。「ペンブロークらしさが失われた」と、多くのブリーダーが繁殖をやめ、一時期ペンブロークが絶滅危惧種に指定されたこともありましたが、現在は危機を脱してします。
今でも日本では慣習的に断尾が行われていますが、少しずつしっぽ付きのペンブロークも増えているようです。

カーディガンとペンブロークの違い・歴史

ウェルシュ・コーギー・カーディガンは紀元前1200年には存在したといわれ、祖先はケルト民族がウェールズのカーディガンシャーに移住する際に連れてきた犬です。絶滅してしまったイングリッシュ・ターンスピット・ドッグという、ダックスフンドに似た犬が影響したといわれていますが、定かではありません。

ウェルシュ・コーギー・ペンブロークは、カーディガンより遅れるものの、1107年にはウェールズに存在していました。フランドル地方の織物職人が持ち込んだスキッパーキ系の犬が祖先とされていて、さらにそのルーツはスウェーデンの「スウェディッシュ・ヴァルフント」だとされています。ペンブロークと外見の特徴がよく似ていて、同じく牧畜犬です。

長く牧畜を行う人々の間で重宝されていたコーギーですが、1925年に初めてドッグショーに出陳。1933年にはジョージ6世が飼育していることをきっかけに知名度と人気を獲得しました。そのころはカーディガンとペンブロークは同一犬種とされていて、同じウェールズの牧畜犬同士よく交配が行われていたそうです。
しかし、体の特徴が異なる2種を同じ基準で評価できず、1943年には別の犬種として登録されました。

カーディガンとペンブロークの違い・飼い方

カーディガンとペンブロークに、飼い方で大きな違いはありません。

牧畜犬として走りまわっていた歴史からコーギーの運動量は非常に多いです。体力は大型犬並みといわれることもあるほど。ただし、体型から椎間板ヘルニアなどのリスクが高いため、ジャンプするドッグスポーツなどは避けたほうがいいでしょう。運動量が不足すると問題行動が増えるので、毎日の散歩でしっかり走る機会を作ってください。

吠える声は大きく太いので、都市部の集合住宅で飼う場合は防音対策が必要です。吠えることが仕事だった犬種なので、吠えないようにしつけることは困難で、コーギーにもストレスとなるでしょう。近所トラブルにならないよう、飼う環境は十分に吟味してください。

性格は明るく陽気で、臨機応変に判断する賢さがあります。カーディガンはペンブロークと比べておとなしめで、他人への警戒心が強く飼い主への忠誠心が高い傾向です。ペンブロークは多少興奮しやすい面がありますが、社交的で人懐こくお茶目。どちらも賢さゆえ、しつけは一貫した厳しい態度でないと飼い主を侮って暴君と化すことがあります。

アンダーコートが厚く抜け毛は非常に多いので、換毛期は毎日の掃除とブラッシングを覚悟しましょう。

まとめ

かわいらしい体型や顔立ちで人気の高いコーギーは、実はカーディガンとペンブロークの2種類が存在しています。祖先や犬種の育つ過程が違い、注意すると外見や性格にも違いが見られます

日本では圧倒的にペンブロークが人気ですが、世界ではカーディガンも安定した人気を保つ犬種。どちらがいい、と言い切れない魅力があります。コーギーを飼う場合は運動する時間を確保できるか、抜け毛や吠え声に対応できるかを考えておくべきですが、そのほかにカーディガンとペンブロークという種類のどちらがいいかということも検討してみてくださいね。

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