そもそもドッグランはどんなところ?

走る犬
ドッグランはその名の通り、犬がリードなしで走り回れる場所です。

道の駅やサービスエリアといった公共施設、もしくは、ペットサロン、動物病院、大型スーパー、ホームセンターといった店舗や施設に併設されているパターンがあります。
とくに公共施設に併設されたドッグランは、事前の登録申請も必要なく、誰でも無料で利用できる場合も多いです。

運動量が必要な大型犬や活発な犬種にとっては、ドッグランは運動不足やストレスを解消する場としてうってつけです。

また、外での経験が少ない犬にとっては、犬同士であいさつをしたり追いかけっこをして遊んだりと、社会化のためにも重要な場となるでしょう。

ドッグランに行く前に必要な準備

ワクチン接種を受ける犬

ワクチン接種を済ませる

混合ワクチンや狂犬病予防接種を必ず受けましょう。
一部のドッグランでは、入場するのにワクチン接種の証明書が求められる場合もあります。

また、ケガや病気もなく健康であることは、ドッグランを利用するための前提条件になるので、毎年の定期健診も忘れずに受けておきましょう。

ノミやダニの対策

不特定多数の犬が集まるドッグランでは、ノミやダニをうつされた、もしくはうつしてしまったということも起こりかねません。

マナー違反とならないためにも、予防薬を飲ませるなど、ノミダニの対策は怠らないようにしましょう。

基本的なしつけを済ませる

「オスワリ」「マテ」「ヨシ」「ダメ」「オイデ」など、基本的なしつけを済ませておくのは必須事項です。
ドッグラン内で制御不能にならないためにも、飼い主の指示をちゃんと聞けるようにしつけをしておきましょう。

日々の生活のなかで愛犬との信頼関係を構築しておくことも大切です。

他人やほかの犬に慣れさせる

他人やほかの犬が多く集まる場に慣れていない犬は、はじめてのドッグランで興奮してしまい、マナー違反の行動をとってしまう場合があります。

日々の散歩などで徐々に外の世界に慣れさせてから、ドッグランデビューするのがおすすめです。

行きたいドッグランについて調べる

ドッグランごとに、独自のルールやマナー、必要な持ち物を定めているケースもあります。

自分の愛犬が条件をクリアしているか、事前に確認しておきましょう。

ドッグランに必要な持ち物

リードを咥える犬

鑑札とワクチン証明書

首輪につける鑑札と混合ワクチン、狂犬病ワクチンの接種証明書の提示を求められることがあります。

提示がないと利用できないこともあるので、忘れずに持っていきましょう。

リード

駐車場からドッグランの敷地内まで犬を歩かせるときや、ドッグランに入場するとき、休憩するときなどには、愛犬をつないでおくためのリードが必要です。

伸縮するタイプのリード(リール型のリード)や長すぎるリードは周囲の迷惑になる場合もあります。長すぎず、普段から使い慣れたものを用意しておくと安心です。

排泄物の処理をするビニール袋

愛犬がドッグランで排泄をしてしまったとき、放置するのは重大なマナー違反です。

いつでもすぐに片付けられるように、処理用のビニール袋を用意しましょう。

飲み水

犬も、運動をしたあとはのどが渇きます。
水飲み場がないドッグランもあるので、念のため飲み水を持参するようにしましょう。

ペットボトルから犬がそのまま水を飲めるように、キャップ部分に取り付ける専用グッズも販売されています。

おもちゃ

ドッグランのなかには、小さなおもちゃであれば持ち込みOKのところもあります。
おもちゃを持っていく前に、施設のルールを確認しましょう。

タオルやペットシート

ドッグランで走り回った犬をそのまま車に乗せると、シートや車内が砂や土で汚れてしまうので要注意。
たくさん遊んだあとは、ペットシートや濡らしたタオルで手足をきれいにしてから車に乗せましょう。

また、突然の雨のときにもタオルが1枚あると便利です。

マナーベルトやマナーパンツ

必要に応じて、マナーベルトやマナーパンツを準備しましょう。

とくに、オスで未去勢だったりマーキングの癖があったりする場合、腰回りに巻くタイプのマナーベルトを用意しておくと安心です。

ドッグランで守るべきマナー

3頭の犬

いきなりリードを離さない

ドッグランの場内に立ち入ってすぐにリードを離してしまうと、犬が興奮してほかの犬とのトラブルに発展するおそれがあります。

犬をびっくりさせないよう、まずはリードにつないだまま場慣れさせ、落ち着いたら離すようにしましょう。

愛犬から目を離さない

ノーリードで遊ばせているときも、愛犬がどこにいるか目を離さないようにしましょう。

「飼い主同士で話に夢中になっていて、気付いたら愛犬が迷惑をかけていた!」ということにならないよう要注意です。

ほかの犬や飼い主に配慮を

ドッグラン内にはたくさんの犬がいますが、勝手にほかの犬に触ったり、抱き上げたりするのはマナー違反です。

人懐っこい犬の場合でも、まずは飼い主に触ってもよいか尋ねましょう。

また、写真を撮ってSNSにアップしたい場合も、必ず飼い主の許可を取ってください。

おやつ、おもちゃの持ち込みには注意

ドッグラン内でおやつをあげるのはやめましょう。ほかの犬も欲しがってしまい、トラブルに発展する可能性があります。
ドッグラン内ではおやつを出さず、ポケットに入れっぱなしにしている場合は、ポケットを空にしてから入場しましょう。

また、おもちゃについても、ほかの犬と取り合いになりトラブルになることが考えられます。
引っ張り合いのうえ破損してしまったり、ほかの犬が返してくれなくなったりする可能性もあるため、注意が必要です。

迷惑になる行動は止める

犬同士で遊ばせられることもドッグランの楽しいポイントですが、一緒に遊ぶ犬への配慮も忘れずに。
体格差のある犬を執拗に追いかけ回したり、相手の犬が嫌がることをしたりしてしまった場合には、すぐにやめさせるのも飼い主の務めです。

また、マウンティングは犬の習性なので完全にやめさせるのは困難ですが、相手方の飼い主には嫌がられる場合が多いので要注意。
マナー違反にならないためにも、愛犬がほかの犬にマウンティングをしてしまったら、すぐに声をかけるなどしてやめさせましょう。

小さな子どもや犬以外の動物を連れていかない

フレンドリーな印象がある犬ですが、急に大声や甲高い声を出して近づいてくる子どもが苦手なケースは意外と多いです。
予期せぬトラブルを防ぐためにも、子どもが大きくなってからドッグランに連れていくことをおすすめします。

また、ドッグランは犬専用の場所ですので、犬以外の動物を連れていくことは控えましょう。

ヒート中の利用は避ける

ヒート中のメス犬は、オス犬を興奮させるフェロモンを発しています。
フェロモンを感じ取ったオスは、ヒート中のメスを追いかけ回すなど、飼い主でも制御不能な状態になってしまう可能性もあり大変危険です。

オスにとってもメスにとってもストレスになるため、ヒートがはじまったら、しばらくの間はドッグランの利用を控えましょう。

まとめ

ドッグランで遊ぶ犬
マナーといっても決して難しいことはなく、犬を飼っていればごく当たり前なルールがほとんどです。初心者だから……といって必要以上に怖がる必要はありません。基本マナーをチェックしたあとは、ぜひ愛犬とドッグランに行ってみてくださいね。
愛犬にとっても飼い主にとっても、気分を変えてリフレッシュできる楽しい時間になることでしょう。