猟犬バセットハウンドの歴史とは

胴長短足で大きな耳が特徴のバセットハウンドは、フランス原産の中型犬。16世紀ころから存在していると言われています。

先祖はベルギーにいた胴長短足の猟犬「セントヒューバート」だと考えられていますが、そのセントヒューバートがどんな理由で胴長短足になったのはよくわかっていません。

バセットハウンドは、庶民の猟のよきパートナーでした。においを嗅ぎながら獲物を追い、襲い掛からずに猟師が仕留めるまでそこに留まらせるという役割を担っていました。体型的にあまり速く走ることができず、猟師が歩いてあとを追うことができたことも人気のポイントだったようです。

1870年代にはイギリスに持ち込まれ、繁殖家の手によって洗練されたのち、1882年にイギリスケネルクラブに犬種登録されました。

アメリカには1880年代後半に輸出。じわじわと人気が上昇し、映画やテレビドラマ、CMやアニメと、さまざまなメディアに登場するようになりました。特に、靴メーカーの商標となった「ジェイソン」という名前のオスは、アメリカのみならず世界で最も有名なバセットハウンドです。

バセットハウンドの特徴は?

成犬のバセットハウンドの平均的な体高は33~38cmで、体重は20kg前後。胴は長く足は短く、地面に届きそうなほど長く垂れた耳が特徴的。耳だけでなく、全身の皮膚が垂れ下がっています。

骨は太く頑丈。においで獲物を見つけるセントハウンドなので、嗅覚に優れています。そのため、歩くときは鼻を地面に近づけてにおいを嗅ぎまわります。

猟犬ですが穏やかでのんびりとした性格で、争い事を好みません。子どもの相手が上手で、家族ならほかの犬とも仲よくできます。

しかし、頑固な一面もあるのでしつけは根気が必要です。もともとウサギ狩り用の猟犬なので、小動物と一緒に飼うのは避けたほうがいいでしょう。

バセットハウンドがかかりやすい病気

胴長短足の体型のため、バセットハウンドは椎間板ヘルニアが起こりやすい犬種です。中高齢以上で発症することが多く、若いころにしっかりと運動をして筋肉をつけ、中高齢以上では肥満にならないように注意してください。

バセットハウンド特有の病気として、「血小板障害」という血液の病気があります。血小板の機能が低下し、出血しやすく止まりにくくなる病気です。遺伝的に発症することが多いので、バセットハウンドを迎えるときは家系に発症した犬がいないか調べておくといいでしょう。

避妊去勢などの出血を伴う手術を予定している場合、事前に検査できるので獣医と相談しておくと安心です。

眼病では緑内障、チェリーアイ(しゅん膜脱出)、瞼腱外反症、皮膚病では膿皮症、真菌症、脂漏性皮膚炎が起こりやすいです。
耳が垂れているので外耳炎にも気を付けてください。週1回程度の耳掃除は必須です。

バセットハウンドの飼い方のポイント

バセットハウンドは猟犬にしては運動量が少なく、1日1時間程度の散歩で十分です。活発に動くことが少ない犬種ですが、ヘルニアの予防のため、若犬の時期はしっかりと運動をして筋肉をつけさせましょう。

滑らかな短毛のため、被毛の手入れは定期的なブラッシングをおこなえば特に難しいことはありません。汚れが溜まりやすい顔や体のしわの間は、蒸しタオルなどの布でこまめに拭いてください。

大きな声で吠えるため、近隣に配慮が必要です。子犬のころから無駄吠えしないよう、きちんとしつけしましょう。

まとめ

バセットハウンドはとてものんびりとした性格で、子どもやほかの動物とも仲よくできます。積極的に運動をしたがるタイプではありませんが、ヘルニア予防のため若いうちに筋肉をつけさせましょう。

長く大きい耳やしわのケアなどは必要ですが、飼い主に忠実で愛嬌のある飼いやすい犬ですよ。
 執筆者プロフィール
『みんなのペットライフ』編集部スタッフが、わんちゃん・ねこちゃんの飼い方、しつけのアドバイスなど、毎日のペットライフに役立つ知識や情報をお届けします。

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