相談内容:SFTS 重症熱発性血小板減少症候群 よだれ
飼い主からの相談
当方、完全室内飼育の猫を飼っております。
よろしくお願いします。
一昨日から涎がとまらなくなりました。
その時点では涎の症状以外は食欲、便通共にあり、元気な様子でした。
昨日の夕方に病院へ行き診察して頂きました。
発熱は無く、口内炎も無しとのことで硫酸アトロピン、オンシオール注を打ってもらい帰宅しました。
明日になっても症状が改善されないようであれば再度来院してくださいとのことでしたので、帰宅しました。
数時間はよだれも止まりましたが、その後はまた涎がひたすらでている状態になり、食欲もあまり無く、お水と、ご飯を少し食べてくれた程度です。
本日朝から症状が改善されないため再度病院へ連れて行きました。
血液検査の結果、
赤血球 1004 高値
白血球 4000 低値
PLT 0.5 低値
BUN 31.0 正常値内
クレアニチン 1.5
GOT 36 正常値内
GPT 53 正常値内
GGT 5.0 正常値内
総ビリルビン 0.6 正常値内
アルカリフォスファターゼ 105 正常値内
アミラーゼ 783 正常値内
IP(血清リン) 4.6 正常値内
CRP 0.3 正常値内
LIP 22 正常値内
猫白血病、猫エイズは空欄でした。
先生からは重症熱性血小板減少症候群(SFTS)の可能性があり、対処療法しかないとのことでした。
皮下輸液、インターキャット、ペントシリン注、プレドニゾロンを打って頂きました。
他にどのような疾患の可能性があるでしょうか?
またSFTSであれば致死率も高く、とても気分が沈んでしまいました。
人への感染等も心配なのですが、どのように対応したら良いのでしょうか?
大切な愛猫ですので、出来ることであれば助けてあげたいです。
よろしくお願いします。
栗尾雄三先生(konomi動物病院)からの回答

獣医師の栗尾と申します。
まず室内飼育であればSFTSの可能性は極めて低いかと思います。
SFTSはマダニが媒介するため、屋外に出ないと感染の可能性はほとんどありません。季節的にも冬はかなり少なくなるはずです。
また、SFTS罹患猫は、ほとんど場合で黄疸が認められます。
今回ビリルビン値が0.6と微妙な数値ですが、明らかな黄疸ではないので疑いにくい状態に思えます。
あとは国立感染症研究所に依頼することでSFTSは検査することができます。検査結果が陰性であれば確実な否定をすることができるので、検査するのもよいかと思います。
※SFTSは人にうつる可能性があり、致死率が約30%にもおよぶ疾患です。注意は必要となります。
流涎で食欲が無くなってくれば、中枢神経系の問題があるのかもしれません。
脳のトラブルですね。脳の腫瘍なのか、てんかん発作なのか、脳炎なのかなど、細かい分類までは分かりませんが、脳のトラブルの可能性はありえるかと思います。
もし、ひどい発作などが起こりはじめたら、脳のトラブルで間違いはなさそうですが。
もちろん、口内炎が一番多い原因なのですが、今回はそうでないということなので。
※注意※
何点か疑問に思えるところがあります。
・室内飼育で黄疸が目立っていないにもかかわらずSFTSを疑われたこと
・猫ではCRPの測定は基本的に不可能である、または無意味であるのに検査値として出ていること
・オンシオールとプレドニゾロンは併用ができないにもかかわらず、1日あけてはいるが、連日の投与があること
・インターキャットとプレドニゾロンは相反する作用となるので、あまり同時に投与することはないこと
などがあげられます。
特に2つ目の猫でCRPを測定するというのは、重大なポイントに思えます。
もし、猫でCRPを測定される先生であれば、それなりに疑った方がよいかもしれません。
セカンドオピニオンもありかもしれません。
どうぞよろしくお願いいたします。
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konomi動物病院 獣医師 栗尾雄三
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