猫が邪魔する理由①不安から

手を出してくる猫
「家で持ち帰りの仕事をしているとき、飼い猫がキーボードの上に乗っかってきてデータが消えた」といった悲惨なエピソードはよく聞く話。その他にも、飼い主が作業に熱中をしているとき、猫にイタズラされたり作業を妨害されたりすることがあります。
このときの猫は、「飼い主さんの態度がいつもと違う……」と、なんとなく違和感を覚えているのです。いつもと違う飼い主の態度や行動を敏感に感じ取り、不安を感じていると言ってもよいかもしれません。
子猫の頃からずっと人間と暮らしてきた猫にとって、飼い主は親代わりのようなもの。飼い主に依存するあまり、通常と異なる雰囲気を察知して、思わぬ行動に出てしまうのです。

また特に甘えん坊気質な猫の場合、飼い主の気持ちが自分以外に向いていることで「もしかして私のこと忘れてない?」と不安を覚えることがあります。不安な気持ちから居ても立っても居られない状態になった猫は、飼い主さんの作業を邪魔することで、不安を解消しようとします。
読んでいた新聞の上に乗っかられたり、キーボードに“アタック”されたり……。こちらとしてはたまったものではありませんが、イタズラにより飼い主の関心が自分に向けば、猫もホッとするようです。
妨害行為があまりにも酷いときには対策を講じなければなりませんが、普段と違う行動をすると猫が不安を覚えてしまうこと、また大好きな飼い主にはいつも優先されたい、注目されたいと考えている猫の気持ちもわかってあげたいですね。

猫が邪魔する理由②好奇心から

スマホの前にいる猫
もともとは野生のハンターとして獲物を狩る生活をしていた猫。家庭で飼われるようになった現在でも、野生の名残で好奇心や冒険心が強く出る場合があります。

スマートフォンや新聞、雑誌、マンガ本。大好きな飼い主さんが熱中しているものは、猫も気になるものです。「なにそれ、おもしろいの?」、「私にも見せてみて!」そんな気持ちで邪魔をしているのかもしれません。飼い主の興味の対象に、猫も興味を覚えます。このとき猫の心理としては、「邪魔をしている」というよりも、「飼い主とともに行動している」という意識なのかもしれません。

猫じゃらしのように素早く動くものに反応するのは猫の習性です。パソコンのキーボードを打ち込んだり、マウスを動かしたりする飼い主の指の動きに目を引かれ、「触ってみたいんだけど」と手を伸ばしてしまうケースもあります。また飼い主の作業を遊びだと勘違いして、「わたしも一緒にやりたい!」という気持ちが働いているのかもしれません。クールでツンデレのイメージがある猫です、意外にも飼い主の行動をよく観察し、反応しているようですね。

小さな頃から人間に大切に育てられてきた猫は、子猫のころの無邪気な心を持ったままおとなになります。少々の邪魔であれば、作業の手を止めて猫に話しかけてあげると猫も喜んでくれますよ。

猫が邪魔する理由③構ってほしい

料理の邪魔をする猫
猫は飼い主に注目されたいという気持ちから、作業の邪魔をしてきます。
スマートフォンの画面を見ていたとき、猫が目の前に無理やり割り込んできたという経験をしたことのある人もいるのではないでしょうか。このときの猫は、自分の存在が“蚊帳の外”にされているようで、退屈な気持ちになっています。そこで、「何をしているの? こっちに気付いてよ!」というアピールとして作業の邪魔をしてくるのです。

これみよがしに視線の先に座り込むなどの行動は、「自分を見てほしい」、「構ってほしい」という気持ちの表れです。また退屈なときや遊びたい気分のときにも、猫が飼い主の視界に強引に割り込んでくることがあります。私たちからすると自分勝手でワガママな行動にも思えますが、これは猫なりの「遊ぼうよ」のサインなのです。

かわいいけど・・・困ってしまうこんなトラブル

パソコンの前で仕事の邪魔をする猫
猫の気持ちさえ分かれば、ちょっとした作業の邪魔はかわいらしく思えるものですね。ただときにはひょんなイタズラが思いがけない方向に発展してしまうことがあります。猫の妨害による“あるあるトラブル”をご紹介します。

大事なものを破壊されてしまう

基本的に猫は運動神経が高く、活発に動き回る動物です。机の上に置いていたパソコンなどの精密機器を落下させたり、コードをかじったりする可能性についても考えなくてはなりません。高価なインテリアやディスプレイは、猫の暮らす場所に置かないというのは、猫飼いにとって鉄則です。

事故や怪我につながる

自分が落下させたもので猫自身がケガするケースもあります。
またハサミやカッターを使った作業中に猫に突進されると、猫と飼い主どちらも危険です。刃物を使った作業や危険を伴う作業は、猫の目の前でやらないようにしましょう。

邪魔されないようにするための方法

箱の中に入る猫
猫が作業の邪魔をしてくるのには、さまざまな理由があるということがわかりました。しかし急いでいるときやしなくてはならない仕事があるときなど、飼い猫に邪魔をされずに集中したいものですよね。邪魔をされないようにするためには、どんな工夫が必要なのでしょうか。

PCやデスクのすぐわきに猫が入れる箱を用意しておく

狭い箱の中に入りたがるのは、猫の習性です。作業を邪魔されないためには、すぐそばに猫の居場所を作ってあげるのが効果的です。できれば猫の体が入るか入らないかくらいのサイズの箱で、材質はダンボールが好ましいです。
飼い主のそばでくつろげるスペースがあれば、猫も安心できるでしょう。

集中して作業する前にいっぱい遊んでおく

猫が遊び足りないと感じているときは、作業の邪魔をされるリスクも高くなります。大事な仕事など、集中して作業をしたいときは、事前に猫といっぱい遊んでみるのが良いでしょう。
猫の方から「構って! 遊んで!」とアピールされる前にいっぱい遊んであげると、満足して作業の妨害をしなくなります。

食事やトイレの掃除など、生理的な要求を満たしておく

単純に「おなかが空いている」、「トイレをきれいにして欲しい」などの要求から作業の邪魔をしてくる場合があります。あらかじめごはんやおやつを十分に与え、またトイレを清掃することで、妨害行動が止むこともあるのです。

まとめ

こちらに向かって手を出してくる猫
以上、飼い主の作業を邪魔する猫の心理と対処法について説明いたしました。
「構って欲しい」一心で気を引こうとする猫の気持ちはいじらしいものですが、大切な仕事をダメにされるのは困りものですよね。
ぜひこの記事の内容も参考に、猫にイタズラされないよう対策を練ってみてはいかがでしょうか。

我が家の邪魔されエピソード①

顔を近づけてくる猫
「寝ている私を起こしにかかるうちの猫、つむぎ。体に乗っかり、これでもかというくらい顔を近づけて私の目を覚まさせようとします。ごはんが欲しいわけでもなければ遊んでほしいわけでもないようで、ただ起きさえすれば満足な様子。布団で顔を隠しても隙間を見つけて安眠妨害、つらいです」(編集スタッフN.W)

我が家の邪魔されエピソード⓶

玄関で丸くなる猫
我が家の愛猫ましろは、「出かけようとすると飛んできて、玄関に寝ころびます。体についた埃を払って拭いてあげなくてはならず、面倒だし邪魔です。当のましろは埃を払った時点で満足するらしく、体を拭いてあげるころには「もう触らなくていいんだけど!」と怒ります。怒りたいのは私のほうです!」(編集スタッフR.K)
 執筆者プロフィール
『みんなのペットライフ』編集部スタッフが、わんちゃん・ねこちゃんの飼い方、しつけのアドバイスなど、毎日のペットライフに役立つ知識や情報をお届けします。

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