嬉しいとき・甘えているときの猫の鳴き声

高い声の「ニャーン」「ミャーオ」

比較的小さく高い鳴き声は、猫を飼っているともっとも多く聞く声です。
これは、飼い主に対する甘えやおねだりの声。空腹時の「おなかすいたよ~」、遊び足りないときの「遊んで!」、排泄後の「トイレ掃除をお願い!」、機嫌がいいときの「甘えたいよ~」など、鳴き声の意味はシチュエーションによりさまざまです。

連続して「ゴロゴロ」と喉を鳴らす

猫が飼い主に対してゴロゴロと音を鳴らすのは、機嫌がよかったり、気分がよかったりするときです。「信頼するご主人さまになでられて幸せだよ」という満足の気持ちが表れています。

ごはんを食べながら「ウニャ、ウニャ」

「これおいしいね」と、ごはんを食べながら思わず漏れ出る鳴き声です。
子猫がごはんを食べながら鳴く声は、まるで「うまいっ! うまいっ!」とも聞こえるようで、しばしばネット動画などで話題にあがることもあります。

無音の「ニャー」(サイレントニャー)

子猫が音を出さずに口の動きだけで「(ニャー)」と鳴く仕草は、通称「サイレントニャー」とも呼ばれます。人間には聞こえない高周波の音を出しているとも言われ、子猫が母猫に甘えるときに使う鳴き声です。
成猫になってもサイレントニャーで鳴く場合は、「構ってほしいなあ」と子猫返りをして甘えている証拠です。

なにかに興味を示しているときの猫の鳴き声

「クルル」「カカカ」「ケケケ」などの鳴き声

「クラッキング」または「チャタリング」と呼ばれるこの音は、猫特有のものです。
歯を弾き合わせて鳴らすような音に聞こえますが、クラッキングは猫が獲物を見つけて興奮したときの鳴き声と言われています。

ハンターとしての本能が色濃く残る猫。窓の外を飛ぶ鳥や、素早く動く虫などを発見すると、つい捕食欲求が沸き上がります。
今すぐ走っていきたいところですが、室内飼いの猫はガラス戸や網戸に行く手を阻まれていますね。
「あそこの獲物を捕まえにいきたいのに、届かない!」といった不満やもどかしい気持ちが、「カカカ」というクラッキングに表れているのです。

不安・不満があるときの猫の鳴き声

長めの「ニャーオ」「ミャーオ」

いつも聞く高い「ニャー」ではなく、低く長く大きな声で鳴くのは不安や不満を訴えているとき。分離不安になってしまった猫が、「おいていかないで! ひとりにしないで!」と大声で飼い主を呼ぶこともあります。

パニックになったときや、痛い思いをしたときには、「ギニャー」といった声を上げることも。無理に手を出してなだめようとすると、逆に攻撃をくらってケガする危険もあります。
まずは飼い主自身が落ち着き、「怖くないよ、大丈夫だよ」と優しく声をかけてあげましょう。

喧嘩・威嚇しているときの猫の鳴き声

低い声で「ウーッ」「マーオ」 

唸り声を上げたり、いつもと違う低い声で鳴いたりするのは、猫が周囲の危険を察知して警戒しているときです。
体勢を低くして耳をうしろに倒し、目を見開いた表情で睨み合うのは、「これ以上やるなら、噛みつくぞ!」というけん制のサイン。
また、体調が悪いときや飼い主に触られたくないときなどにも、「こっちに来るな!」と自分を守ろうとして唸ることがあります。

どこか特定の場所に触れたときに唸ったり、極度に嫌がったりする様子が見られるなら、それは病気やケガのサインかもしれません。様子がおかしいときは、すぐ獣医に診せましょう。

毛を逆立てながら「シャーッ」

縄張り争いや力比べから喧嘩に発展しようかというとき、猫は背中の毛を逆立てて「シャーッ」と声を上げます。
その行動には、「ここから出ていけ!さもなくば痛い思いをするぞ!」という威嚇の気持ちが込められていて、それでも両者引かない場合は激しい喧嘩に発展してしまいます。

発情期の猫の鳴き声

大きな声で「アオーン」「ンニャーオ」

発情期の野良猫たちの声がうるさくて目が覚めてしまった、という経験がある人もいるのではないでしょうか。
猫は生後半年から1年ほどの間に、初めての発情期を迎えます。
このとき、特有の鳴き声が増えるのはメス猫です。避妊手術をしていないメス猫は、発情期のオスを呼び寄せるため、通常よりも高く大きな声で鳴き続けるのです。
一方で、「わたしはここにいるよ!」、「繁殖の準備ができているよ!」というメス猫の鳴き声を聞いて、返事を返すように鳴くオス猫もいます。

発情期になると昼夜を問わず異性を求めて鳴き続けることも少なくありません。
長いときには2~3分もの間、遠吠えのように大きな声で鳴くため、室内飼いの場合は飼い主の生活にも影響を及ぼしてしまうこともしばしばです。

猫の鳴き声がうるさいときの対処法

飼い猫の鳴き声は愛らしく思えるものですが、それが毎晩続いたり、うるさくて目が覚めてしまったりするようになるのは困りもの。

要求鳴きに対しては、心を鬼にしていちいち反応しないことが大切です。
そして鳴き声の原因がはっきりしているときは、あらかじめ対処しておくことで夜鳴きを防ぎましょう。

対処法① 遊ぶ時間を増やす

長時間の留守番や、飼い主とのコミュニケーション不足、運動不足などが原因になっている場合は、溜まったストレスをしっかり発散させてあげることが大切です。
猫が好きなおもちゃを使って遊ぶことは、猫と飼い主とのコミュニケーションになるだけでなく、猫のハンター本能を満たしてあげることにもつながります。

狭い室内で飼っている場合は、上下運動が足りていないのかもしれません。キャットタワーを設置し、自由に運動させてあげれば、手間がかからず運動不足を解消することができます。

対処法② こまめにトイレの掃除をする

猫がうるさく鳴くときは、「トイレをキレイに掃除して」の意思表示かもしれません。
キレイ好きな猫は、汚れたトイレで排泄するのを嫌がる傾向があります。排泄するたびに猫砂を取り除き、月に1度は砂の取り換えとトイレトレーを洗浄するのが理想。
仕事などで長時間家を空けることが多い場合は、トイレの数を増やしたり、システムトイレに変えてみたりするのも一つの手です。

対処法③ 食事の量を見直す

エサの容器の前で鳴いているときは、ごはんの催促をしている場合が多いです。容器が空っぽになっていないか確認しましょう。
また、通常時からごはんの量が足りていない可能性もあります。月齢や体の大きさにあった量のごはんを与えているか、一度見直してみることをオススメします。

対処法④ 去勢・避妊手術をする

発情期の猫の声は、まるで人間の赤ちゃんのようだとも表現される通り、けたたましく耐えがたい音量になります。本能によるもののため、いくらうるさいからと言ってコントロールしようとすることは難しいです。
繁殖させる予定がないなら、早めに去勢または避妊手術をすることをオススメします。

まとめ

鳴き声でわかる猫の気持ちと、過剰な鳴き声の対処法について解説しました。
猫も猫なりの言葉(猫語?)を使って、私たち人間に気持ちを伝えてくれていることが分かりますね。
さらに鳴き声は、猫によってかなり個性が出る部分でもあります。「うちの子はこんなとき、どんな風に鳴くんだろう?」と、愛猫の様子を観察してみるのもおもしろいですよ。
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 執筆者プロフィール
『みんなのペットライフ』編集部スタッフが、わんちゃん・ねこちゃんの飼い方、しつけのアドバイスなど、毎日のペットライフに役立つ知識や情報をお届けします。

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