【猫の病気】乳び胸が疑われる症状に関しての獣医師さんへの相談内容

乳び胸が疑われる症状に関しての獣医師さんへの相談内容をご紹介します。
※グループサイト『だいじょうぶ?マイペット』からの提供記事になります。

相談内容:乳び胸の治療について(腫瘍があるかも)

飼い主からの相談

相談者:兵庫県 にゃん娘さん
一週間位、食後に嘔吐をするのが続いていたのですが、吐く以外は元気でした。
嘔吐が治まった1~2日後、呼吸時にお腹を異常に上下させて浅く早い呼吸で、58回/分で元気がなく食欲も落ちていました。
気付いたのが夜で、病院に行けず、翌日も祝日の為かかりつけの病院は休みで、家で様子を見ていました。
その翌日も日曜日で、家で様子を見てるとこたつの上に飛び乗って足が少し滑った時に、口でハァハァと呼吸をしてて死んでしまうのではと思って、1度も行ったことのない、家からも遠い休日も通常診察している病院に行きました。
そこで、聴診すると胸の音が悪いと言われ、レントゲンや超音波検査、血液検査(ドライケム生化学検査、血球計算、FIV/FeLV)して、エイズと白血病が陽性で胸水があることが分かり胸水を少し抜いて検査するとピンクがかった乳白色でコレステロールが500だから乳び胸だと診断されました。
血液検査では、単球0.97で高めなのと血小板数114と低い他は異常は見られないとのことでした。
胸腔ドレーンの処置を勧められましたが、最低1週間からの入院が必要で人見知りで臆病な猫であることと、面会や何かあったときに駆け付けるにも遠いことがあり迷い、入院せずに胸水を抜いてもらう処置をして貰いました。その時に超音波に腫瘍の様な影が4つ見えるが正確な判断は出来ないことと、炎症が酷いのか少ししか胸水が抜けなかったと言われました。
抗生物質の注射と利尿剤の注射をして、内服薬でラシックスの利尿剤を1日2回を3日分貰いました。
入院して治療しなかったことを後悔しますよ。
通院は薬を3日間飲んで生きていれば連れてきてくださいと言われ、食事の事など自宅療養で必要な説明もなく、入院すれば毎日胸水抜いて、抗がん剤とステロイドをガンガン使って酸素室にも入れて治療できるのにと笑いながら言われました。
それが昨日の事ですが、今日は少し調子がいいのかジュレ状のご飯を一袋食べました。
呼吸も42回/分少し楽になってるのか少し横になったりしていました。
これからの治療をどうすればいいのか迷っています。
腫瘍があるのなら腫瘍の治療をする必要があると思うのですが、通院での治療は無理なのでしょうか?
腫瘍のせいで乳び胸になってるのでは?と思ってしまいます。
その病院では、入院を前提とした治療方法しか説明してくれませんでした。
利尿剤を3日間飲んでる間は胸水は貯まりにくいのでしょうか?
通院での治療方針をどうするかの話がなく不安です。
(寝たきりとかでなく走りませんがゆっくり歩きますし、トイレもご飯の催促もしに来ます。)

井上 平太先生(井上動物病院 動物取扱業登録第56-104号)からの回答

 乳び胸の保存的治療には特に高度な医療設備はいらないと思います。しかし、定期的な胸水の抜去が今後も必要でしょうから近所に治療を任せられる動物病院を持った方が良いでしょう。
 テトラサイクリン系の抗生剤を抜去した後の胸腔内に注入して肺と胸膜の癒着を図ったり、インターフェロンを注入したりステロイドを用いたり色々な方法を駆使する事になるでしょう。
 
 胸管に原因がある場合は手術が適応になる場合がございますが、これはどこの病院でも手術が出来るわけではございません。先ずこれが原因かどうかの特定には特殊なレントゲン手技が必要です。また、手術の成功率もあまり高くございません。
 お大事にしてください。

井上 平太先生(井上動物病院 動物取扱業登録第56-104号)からの回答

 リンパ腫は数ある悪性腫瘍の中で比較的化学療法の効果が期待できる病気です。ステロイド療法も化学療法の一つと考えてよいでしょう。
 効果の全く分からないサプリメントではなく、動物病院取扱いのベーターグルカンやセンダンなどの代替医療製剤もございますので、主治医の先生とご相談ください。

井上 平太先生(井上動物病院 動物取扱業登録第56-104号)からの回答

かかりつけの動物病院があるのであれば主治医の先生と相談されるのが一番なのではないでしょうか。
あるいは、今回治療した先生に入院を前提にした治療しか聞いていないのであれば、それ以外の選択肢を聞いてみると良いでしょう。
お大事にしてください。

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相談内容:乳び胸と診断されました

飼い主からの相談

相談者:埼玉県 ユリア マハリナさん
質問させていただきます。6歳オス猫(9キロ)の事です。
数日まえから呼吸が早いように感じていましたが暑さのせいかと思ってました。二日前の夜あまりに胸の動きが大きいので救急病院へ・・
レントゲンの結果「乳び胸」との結果でした。白い乳びを250ccほど
抜きました。しばらく酸素室で安静にさせまだ残っている乳びを抜こうとしましたが暴れてしまい出来ませんでした。
抜いた乳びからは腫瘍はみつかりませんでした。血液検査の結果は少し脂肪肝とか言われました。点滴を入れて治療終わり朝5時帰宅。
 朝10時ごろ主治医へ。昨夜より呼吸も落ち着いていたので
レントゲンを撮り薬(利尿剤)を頂きました。食事はいつもの4分の1くらいしか食べませんでした。
 翌日(今日)は朝から呼吸も穏やかに感じましたが元気はありません。しかし夕方6時すぎても餌が残ったまま・・(ドライフードを
10~15粒くらいは食べた)(水は少し飲みました)
だったので主治医へ行きました。乳びを100cc程抜き、栄養の点滴をして帰宅。食欲増進剤を頂きました。
 食欲増進剤を飲ませても食欲が回復せず普段の療法食を10粒程度食べただけ・・。(ストルトバイトケア)
何でも良いから食べてもらいたくてシーバを買ってきたら1袋食べました。尿結晶出やすいのでこの5年は療法食のみでしたが・・。
この病気は大変だと認識してます。治って欲しいです。
そのために出来る飼い主としての最大限の事がしたいのです。主治医の先生を信頼してますがそのほかのアドバイスも聞き逃したくありません。
1・治療方法について
2・家での注意、観察する点、
3・食事について
など何か専門家としてありましたら。お願いいたします。
とにかく今食欲が無いんです・・。立て続けに病院に連れて行ったストレスからだと思いたいところですが。

井上 平太先生(井上動物病院 動物取扱業登録第56-104号)からの回答

 今晩は。
 
 飼い主の方が認識されておられるとおり、とても重篤な病気です。しかし、乳び胸は病名というよりも結果でございます。原疾患が無いかどうか詳しく調べることが重要です。対症療法としての胸腔内の乳びを抜くことはとても大事ですが、原因がある場合にはそれを治していかなければいけません。
  
 原因としては稀に外傷が原因である事がございますが、腫瘍・心臓病・肺捻転などが原因となる場合がございます。しかし残念ながらかなりの患者さんが原因不明です。
Ⅰ 治療法
 ①低脂肪食により乳びの発生を抑える。
 ②原疾患があればそれを改善する。(心臓の治療など)
 ③肺側の胸膜と肋骨側の胸膜を癒着させて貯留出来なくする。
 ④開胸して胸管を結ぶ。
 ⑤その他諸々の手術法。
Ⅱ 家での注意
 ①安静が第一です。
 ②必要があれば酸素テントのリースを受ける。
 ③食欲がない場合には胃チューブを装着して流動食を与える。
 ④一定以上食欲がなければ入院して輸液療法を受ける。
 ⑤④に関しては時期を誤ると肝リピドーシスを起こします。
  黄疸に注意してください。
Ⅲ 食事について
 時間はかかりますがその間何とか栄養状態のコントロールができれば、内科的療法だけで完治することもございますが、栄養不良で衰弱してしまう事も多いようです。
 外科的療法も非常に死亡率が高く簡単に進められるものではございません。何しろ慎重に病態を評価し、低脂肪食による食事療法と各種内科的方法と場合によって手術を組み合わせて治療をしていきます。
※乳びの発生部位の特定と手術は、一般的な動物病院では困難な場合も多い事をご理解ください。
 お大事にしてください。

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相談内容:リンパ液がもれています

飼い主からの相談

相談者:東京都 なつこさん
はじめまして。
我が家の猫についてご相談させてください。
先月、猫のお腹がピンクがかった透明な液で濡れていました。
怪我をしたのかと思い、病院に連れて行ったところ、感染症のために
肺と肺のまわりにたまっていたリンパ液が出てきたとのことでした。
そのときは300mlも液を抜き、内部をお湯で洗浄していただきました。
しかし一週間後、呼吸が苦しそうになってきたので
もう一度病院に連れて行ったところ、再びリンパ液がたまっていました。
その繰り返しで、明日4回目のリンパ液を抜く予定です。
今、食事は病院でもらった缶詰と粉末の栄養剤を牛乳で溶かして、
注射器で飲ませています。
ただ病院から戻ってすぐはいくらか元気になり、
魚を自分で食べたり、毛づくろいもしています。
今後もリンパ管を手術をするには高齢すぎるので、自宅で注射器を使って
液を抜いてあげるように言われています。
ただ、自宅では洗浄はできないので心配です。
何か他にしてあげられることは無いでしょうか?
よろしくお願いいたします。

佐々木 厚 先生(岡谷動物病院)からの回答

こんにちは。
猫さんは胸の中にリンパ液が溜まる「乳ビ胸」という
病気に本当にかかっているという前提で
お話します。
原因は、ウイルス感染・心臓病・腫瘍・原因不明などと
分類されています。
治療法は
まず液体を抜き確定診断をして、他の病気で起きたのではないことを100%診断してから、
まずサプリメントのルチンを一日三回のませ、
食事療法をします。
それで治らない場合に初めて手術を行います。
治る場合もあるので最初から手術は行いません。
どうしても手術に耐えられない場合(高齢は麻酔・手術が
出来ない理由にはなりません)、胸の膜と
肺を癒着させる内科療法を試みます。
詳しいことは、この内容を基にして
かかりつけの先生と相談してください。
高度医療を行う、二次診療施設に紹介してもらうのも
大切なことです。
以上、お役に立てれば幸いです。

佐羽 建先生(犬と猫の病院 Ken doc.(ケンドック))からの回答

なつこさんこんにちは。随分とご心労のようですね。
かかりつけの先生の診断通りリンパ液の漏出であることが前提でコメントさせていただきます。
 さくらちゃんのように胸腔内にリンパ液が貯留する病気のことを乳び胸といいます。リンパ液は脂質を多く含むと乳白色になることからその名前がついています。確かに手術によってリンパ液が漏出しないように主幹である胸管血紮や腹腔内流出するようにチューブを設置したりという処置を行うことがあります。但し、リンパ液の胸腔内漏出は通常、二次的疾患であって、他に原因となる疾患(外傷、心筋症や縦隔洞腫瘍等)に随伴して起こることがあります。胸腔内にチューブが設置してある状態で管理が可能であるならば、もう一度検査(特に胸部レントゲン、胸部または心臓エコー検査)などを十分行って、その結果元疾患が存在し、治療可能な疾患であれば、その元疾患を治療することで胸腔内のリンパ液の漏出を改善もしくは解消できるかもしれません。そうなれば手術の必要もありません。ご高齢でもありますので、やはり手術という選択はなるべくしたくないものです。日常はチューブが抜けてこないようにしっかりと固定してもらい、チューブ挿入部は毎日消毒するようにするとよいでしょう。食餌は低脂肪食を与えてください。お答えになりましたでしょうか。少しでもお役に立てればと思います。

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 執筆者プロフィール
『みんなのペットライフ』編集部スタッフが、わんちゃん・ねこちゃんの飼い方、しつけのアドバイスなど、毎日のペットライフに役立つ知識や情報をお届けします。

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