相談内容:高齢犬にアトピカ治療は大丈夫?
飼い主からの相談
うちには16歳10カ月のラブラドール♂がいます。
9歳からアトピーを発症し、除去食・手作り食をやったり、お掃除を頑張ったり、シャンプーを頑張ったりしてきましたが、改善が見られませんでした。
皮膚掻爬検査でも何も見つからず、アトピーが基盤になって痒みが起こっているという意見でした。
血液検査は全て正常値ですが、尿比重が低いことと超音波で見たときに腎臓が半分しか機能してないというようなことを言われましたが、他院では超音波で腎臓のことなんてわからないはずだよ。と言われました。
尿に糖が出てるのに、血糖値は正常値で、ファンコニー症候群じゃないかともいわれました。
今までステロイドも使わず、自然の方法で痒みを抑えようと頑張ってきましたが、効果が出ず、アトピカを勧められ、使おうか迷っております。
アトピカを調べると効果は高いが、免疫を抑制してしまうので感染症や癌になりやすく肝臓・腎臓にも負担がかかるということでした。
ラブ16歳でもこのお薬は使えるのでしょうか?かなりの高齢の為、もともと免疫が低下しているところをアトピカで免疫を抑制して何かあったらと思うと心配です。
でも年々、症状が酷くなり、毛も薄く、必死に掻き掻きしてなかなか眠れないでいる姿はとても可哀想で余生だけでも快適な生活を送らせてあげる方がこの子の為かもしれないとも思い始めました。
16歳ラブにアトピカを使えるのかご意見よろしくお願いします。
井上 平太先生(井上動物病院 動物取扱業登録第56-104号)からの回答

今晩は。
アトピカと言う薬は免疫抑制剤でシクロスポリンが主成分です。人間の場合でも高齢で臓器移植を受けた方の拒絶反応を防ぐためにもつかわれておりますので、慎重に用いれば通常は問題ございません。しかし、もともとこの薬には腎機能低下・肝機能低下などの副作用が一定の確率で起こりえますので、年齢にかかわらずそのことを踏まえなければいけません。腎機能がもともと低下しているという事であれば血液検査などでクレアチニンや尿素窒素の濃度をモニターしながら使用した方が良いでしょう。
しかし、ここで話は変わりますが、アトピーは消去法で診断をせざるを得ない病気ですので、疥癬・毛包虫・マラセチアがいないかどうか、膿皮症・真菌症などの感染症の有無等ももう一度検討すべきかもしれません。IGE検査により原因の分かるアレルギーがないかどうかも検討すべきかもしれません。
副作用の少ない方法としてインターフェロン療法もあり私の経験からは60%くらいの有効性があると思われます。注射ですのでアトピカよりも飼い主の負担は大きいかもしれませんが、考慮してみてください。
余談ですが、エコーである程度腎機能が把握できる事もございます。腎の大きさや硬さ委縮の度合いや表面の凹凸から経験的に推測する事が可能な事もございます。しかし、数値化する事は困難です。
お大事にしてください。
相談内容:爪の扁平上皮癌
飼い主からの相談
はじめまして。先生方のご意見を聞かせてください。
ラブラドールレトリバー 8歳 オスです。
半月前に前足親指の爪付近に出来た腫瘍を切除しました。
傷は骨まで達していて、親指ごと骨も切除となりました。
検査の結果、扁平上皮癌とわかりました。
質問したいのは、最近足を浮かせ痛がるそぶりをすることです。
手術直後から全く痛がるそぶりを見せず、普通に走って足に均等に体重をかけていたのが、ここ2,3日足を浮かせて引きずるような歩き方をします。
手術跡は抜糸も済んで綺麗に直っていますが、手術前からあった腫瘍の辺りはまだ赤ムケの傷口が開いていて膿も出ています。
これは癌が取りきれていないためまた痛みが出てきたのでしょうか?
それとも癌に伴う傷は治りにくいのでしょうか?
今の状態で何か病院でしてもらったほうが良い事(レントゲン等)あればアドバイスを宜しくお願いいたします。
今瀬 覚先生(アン ペット クリニック)からの回答

こんにちは
早めに、レントゲン検査は受けた方が良いと思います。
扁平上皮癌は、遠隔転移は少ないですが、かなり浸潤〜拡大は早い為、慎重な経過観察が必要になります。
痛みがあるとすると、癌の再発も考えなければいけないと思います。
杉浦岳先生(すぎうらペットクリニック)からの回答

こんにちは。
扁平上皮癌は浸潤の強いがんのため、通常は腫瘍から一定の距離(マージン)をとって切除します。爪付近にできた場合は指や場合によっては脚を犠牲にしなければならない場合もあるかもしれません。
手術の際には骨も含めて切除したとありますが、「手術前からあった腫瘍の周りのキズが開いている」というのは、腫瘍自体はすべて取り切っていないという意味でしょうか。この腫瘍の周りの病変は場合によっては腫瘍の一部ということも考えられますから、その場合は「取り切れていない」ということになります。
手術の際、おそらく「病理組織検査」というものを行っているはずで、その検査により腫瘍を全部取り切っているか、残っている可能性が高いかどうかがある程度わかるはずですので、一度その検査結果を見せてもらってはどうでしょう。病院によってはコピーなど渡されているかもしれません。
いずれにせよ、足の痛みがそれと関係しているのかどうか、その部分が扁平上皮癌なのかどうかは実際に診察をしてみないとわかりません。かかりつけの病院でもう一度診てもらってはいかがでしょうか。
相談内容:細菌性皮膚炎とのことですが・・・
飼い主からの相談
初めまして。私というより母が世話をしているので母が本来投稿すべきですが、諸事情があり私が投稿いたします。
他の例や、ネットを見て見ましたが、どうも症状が一致しないため投稿させていただきます。
ラブラドール13歳メスです。
2週間程前から皮膚病に悩まされ、現在は意識もないような状態です。
(入院中)
皮膚病の内容
背中から始まり、最初は赤い湿疹みたいな物ができ(丁度犬の口元の毛穴みたいなブツブツ)ができ、膿が出てカサブタとなり脱毛になります。大きさはまちまちです。
最近は顔にも出来て目も見え無くなるほど腫れていますし、横になっている時は呼吸しながら前足のケイレンも見られます。
体全体が浮腫んでいるような状態です。熱もあります。
今まで喉にご飯を詰まらせるほど食欲はあったのにご飯も食べません。
ただし、腹、耳部分にはみられません。
現在抗生物質の投与で、ステロイドは途中でやめました。
かかりつけの獣医さんも原因がいまいちわからないようです。血液検査結果は異常はないようです。
症状悪化に伴い現在は合併症状もあるかもしれませんがかなり深刻な状態で何かしら打開策があればと思い投稿させていただきました。
以上、お忙しいとは思いますが宜しくお願い致します。
村山 敦浩先生(エヴァ動物病院)からの回答

診察していないので何も言えませんが、皮膚病というより全体的な疾患や皮膚の腫瘍と思われます。
今かかっている先生によく相談してもらうことと、セカンドオピニオンで他の先生に診てもらうのがいいかもしれません。
お母さんとよく相談して、あいりちゃんにとっていい治療を受けさせてあげてください。
相談内容:真菌とステロイド
飼い主からの相談
ラブラドール、女の子のもうじき14歳女の子の快です。
最近真菌の状態がヒドくなる事がたまにあり、かゆみに耐えられず、
夜など自分で引っ掻いている事がたまにありました。
すると、皮膚から出血→更にかゆみが増すというサイクルになってしまう事があり、掛かり付けの獣医さんで話したらプレドニン(341/5)と書いてある小さな錠剤を下さり「ど~~~してもかゆみがヒドいときだけ飲ませてあげて下さい」とおっしゃって下さいました。
飲む頻度としては月に1~2回程です。
真菌はステロイドを使うと悪化すると言いますが、
こうした単発ごく少量の場合はそんなに気にする事は無いのですよね?
特に悪化する様子もなく、かゆみが引きなんとかガマン出来る事は多く、治っては新しく出来て、、、という感じで副作用もなさそうです。
真菌で、どうしてもヒドいときのかゆみ止めとして、単発的にステロイドを使用する事はありますか?
また、ステロイドは体内の副腎でも出来るのですよね。
本来なら、体のステロイドなどがそうした体のかゆみであったり、
皮膚のただれをカバーできる仕組みになっているのでしょうか?
じんましんなり、そういった真菌のかゆみなど、
分泌が少ない、または多いなどバランスが崩れている事によって体内で調節出来なくなるという事もありますか?
ステロイドはそもそも体内にあるもののようですね。
人間のピルなども、大量に接種しすぎると危険な薬物になりますが、
あれも、結局の所は女性ホルモンで、適量であれば問題は無いと聞きます。それと同じように、ステロイドもごく微量であれば大丈夫なのでしょうか。
長くなりましたが宜しくお願い致します。
是松 壮一郎先生(アイ動物病院)からの回答

こんにちは、ふみさん
早速ですが、真菌感染症の際のステロイド使用について述べさせていただきます。
確かに総論的に言うと、ステロイド投与は体の抵抗力を下げ真菌感染症などを悪化させる可能性があります。そのため慎重投与という言い方をされます。
薬の投薬は、投薬した時しない時のそれぞれのメリットデメリットを考えて決定されますが、デメリットが大きい時(たとえば、痒みもあまり止まらず感染症がひどくなる時もしくは想定される時)などは、投与をやめたり、薬の種類を変更したりします。
今回も、担当獣医師が快ちゃんの状態を診て判断されているのだと思いますし、回数、量的にも問題は無いと思いますので、指示に従って、スポット的な投薬をしていただいて大丈夫だと思います。
参考になれば幸いです
どうぞお大事になさってください
相談内容:肥満細胞腫
飼い主からの相談
はじめまして。藁をもすがる思い出メールさせていただきます。
ラブラドール・レトリバーの雌、6歳になりました。昨日針細胞診で肥満細胞腫が強く疑われると診断されました。腫瘍は尾っぽの付け根に1cm弱の大きさであり、楓ハが一部出血し手いますが可動性は良好です。獣医さんの話では、場所が場所だけに、手術するならば尾っぽを取らなければならないと言われました。ただ、誤診だといけないので、もう一度きちんとした生検をしましょうとのことで、明日麻酔をかけて生検します。ただ、ネットで調べた限りでは、針での検査でもかなりの確率で診断できるようなので、おそらく間違いないのではないかと思っています。針の検査では、顆粒球が多いので、おそらくgradeⅠでしょうとのことですが、それでも悪性扱いで手術が必要でしょうか。今は腫瘍は1個です。人間ならば化学療法や放射線療法で腫瘍を小さくし、過大侵襲をさけられるようになってきていますが、犬では難しいのでしょうか。彼女の命を守るためなら、尾の切断もやむを得ないと思っていますが、なんとか切断せずにおってやりたいとも思います。肥満細胞腫の場合、gradeにもよると思うのですが、どの程度の洛繧ェ期待できるのでしょうか。治療方針は、手術+放射線療法+化学療法と思うのですが、どの程度犬の生活に影響がでるのでしょうか。現在はとても元気で、食事十分食べ、散歩も楽しみにしています。食事が食べられない、散歩ができないなど、彼女があまりにも苦痛になるような治療はなかなか受け入れられません。1カ所の獣医さんだけでは不安で仕方ないので、セカンドオピニオンのつもりで質問いたしました。お忙しいとは思いますが、回答のほどをよろしくお願い申し上げます。
橋本 祥男先生(シンシア・ペットクリニック)からの回答

放射線療法などは、設備の関係上、
施術できる施設が限られますが、
飼い主様が、放射線療法も検討したいという事でしたら、
その治療の出来る病院に相談することが適切と思います。
三重のみなみ動物病院に相談されると良いと思います。
井上 平太先生(井上動物病院 動物取扱業登録第56-104号)からの回答

肥満細胞腫は非常に理解しにくい腫瘍の一つです。肥満細胞腫は大きく分けると未分化型・分化型・その中間の型に分かれます。今回はそのうちの分化型という事でしょう。なお、針細胞診は熟練した病理学者でも正答率はそれほど高くございません。きちんとした生検は、正しい選択だと思います。しかし、この腫瘍は、長い事成長に変化のなかった物が突然大きくなり浸潤や転移を始めたり、再発がかなり濃厚に疑われているのに天寿を全うするまで全く動かなかったり予測が困難なのも事実です。突然に豹変する腫瘍なので臨床家はおおむね悪性と考えて手術にあたることが多いものです。
手術を行う場合には十分に腫瘍から離れて切開していくことになります。この腫瘍はインクのシミのように境界線がはっきりいたしません。そこでできるだけ天然の隔壁を利用して摘出を行います。(たとえば筋膜をくっつけて摘出すること)しかし、十分な距離がとれない四肢や尾の手術の場合には断脚や断尾が必要になることがございます。
できるだけ温存をお考えの場合にはあらかじめ抗がん剤を用いて腫瘍を縮小させてから手術に臨むことがあるのは、人間でも動物でも同じです。
ステロイド・ビンクリスチン・サイクロフォスファミドを用いた療法がよく用いられておりますし、インターフェロンγを用いた療法もかなり効果があると発表されております。これらはあまり体に負担になりませんし経済的な抗がん剤ですので試してみても良いのではないかと思います。放射線療法は地理的な条件や諸々の事柄から継続が困難な場合が多いのでここでお勧めすべきかどうかは判りません。
この腫瘍は人医領域では問題となることの少ない病気ですので、我々も医療関係者のペットの治療にあたる場合にはかえって説明に窮することもございます。
しかし、早期のうちの摘出が望まれる疾病なのだと認識してください。尾が残せるのかどうかは、拝見していない獣医師には判断しにくい事柄です。
心を落ち着けて、お大事にしてください。
ペット保険について

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