短毛種と長毛種-毛の長さと生え方でも分類できる犬の種類

血統によって分けられている犬種。一方では、毛の長さや生え方でも分類できます。毛の長さは「短毛種」と「長毛種」、毛の生え方は「シングルコート」と「ダブルコート」とそれぞれ呼ばれています。

短毛種は、短いまっすぐな毛に覆われており、ラブラドールレトリバーやパグが代表的です。長毛種は直毛やカールの長い毛を持ち、シーズーポメラニアンなどに代表的されます。

シングルコートとダブルコート

オーバーコート(上毛)しか被毛が生えていないのがシングルコートです。二重構造のダブルコートに比べて毛が密生していません。

一方で、ダブルコートは被毛が上毛と下毛(アンダーコート)の二重構造になっています。シングルコートに比べて抜け毛が多いことが特徴で、犬種にもよりますが換毛期にはバレーボール1個分ほどの毛が生え変わるといわれています。

オーバーコートとアンダーコートの生え方には特徴があり、共に一つの毛穴から生えています。長い毛(オーバーコート)は1本、短い毛(アンダーコート)は数本が生えていて、季節の変わり目には短い毛の方が抜け変わり、夏は涼しく冬は暖かくなるように増減することで体温調節ができる仕組みとなっています。

原産国から推測できる短毛種の特徴

それぞれの犬には、原産国があります。原産国は文字通り、その犬種にとってルーツとなる地を指し、古くからどこに生息していたかを示します。犬種の名前に原産国が入っていることも少なくありません。例えば「フレンチブルドッグ」や「ジャーマンシェパード」などがそれに該当します。

犬の原産国の気候などから、毛質を推測することもできます。ロシアなどの極寒の地で生きていくためには、シングルコートよりも分厚い被毛の構造をしているダブルコート、短毛種よりも長毛種の方が適しています。逆に、エジプトなどの猛烈な暑さにさらされる地域では、シングルコートで短毛種でなければ暑さを回避できないでしょう。

そのことからも分かるように、オーバーコートは皮膚を保護し、アンダーコートは体温を調整する役割をそれぞれ持ちます。

また、チワワダックスフンドのように短毛種と長毛種の両タイプがある犬種もいます。この場合、基本タイプが短毛種であれば、長毛種も寒がりなので注意が必要です。

実は抜け毛が多い短毛種。お手入れのポイントとは?

長毛種に比べ、お手入れの手間がかからない……という理由で、短毛種を選ぶこともあるでしょう。確かに短毛種は、トリミングが必要ありませんし、毛が絡まることがないためブラッシングの頻度も少なくて済みます。

しかし一方では「毛周期」の関係で、短毛種の方が長毛種よりも抜け毛が多いとも言われています。毛周期が長い長毛種は、毛が伸びる期間が長く続くため抜け毛が少なく、短期間で生え変わる短毛種は、必然的に抜け毛が多くなる……と、いう訳です。

また、犬は毛質に関わらず、春と秋の季節の変わり目に、必ず毛の生え変わりの時期がやってきます。この時期にはどの種類も毛が抜けやすいため、普段よりしっかりとブラッシングしたほうが良いでしょう。

皮膚疾患のサインを見落とさないように気をつけよう

被毛の生え変わりの時期以外に毛が多数抜ける時は、病気が潜んでいることも考えられます。左右対称に抜けているなど、規則性が認められる場合はホルモン疾患が疑われます。円形脱毛になっている場合は、細菌やカビ、ダニに感染していることもあるので、早めに病院で診てもらいましょう。

短毛種は長い毛に守られている長毛種に比べて、皮膚疾患にかかりやすいといわれています。定期的なシャンプーで皮膚を清潔にしてあげる他、こまめに皮膚の健康をチェックしてください。

犬の被毛構造に合わせたケアを

犬の被毛の構造は、シングルコートとダブルコートの二種類があり、同じ短毛種でもケアの方法が異なります。短毛種の方が比較的抜け毛が多いとされるものの、長毛種に比べるとお手入れの頻度自体は少なめではあります。短毛種、長毛種それぞれ異なる個性があるので、それぞれの特性を踏まえて飼育できるかを検討するとよいでしょう。
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 執筆者プロフィール
『みんなのペットライフ』編集部スタッフが、わんちゃん・ねこちゃんの飼い方、しつけのアドバイスなど、毎日のペットライフに役立つ知識や情報をお届けします。

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