もふもふな犬はどんな種類がいる？ もふもふな犬種と、飼育上の注意

原産地：ドイツ
FCI分類：5G(スピッツ&プリミティブ・タイプ)

ポメラニアンの魅力はなんといっても、このもふもふ感！
豊富なアンダーコート（下毛）によって作られるもふもふフォルム。首周りのたてがみのような毛と、背中に乗ったふわふわな尻尾も印象的です。

祖先犬はスピッツ族の一種であるサモエドで、東ヨーロッパのポメラニア地方で小型化された犬がはじまりといわれています。
ビクトリア女王の愛犬として、メディアで広く紹介されたのをきっかけに、人気犬となりました。
性格は活発で物覚えもよく、しつけやすい犬といわれています。

原産地：フランス/ベルギー
FCI分類：9G（コンパニオン・ドッグ&トイ・ドッグ）

「白もふ」といえばビションフリーゼ。
現在のもこもこ真ん丸なカットデザインは、アメリカで開発されたカットがベースになっているそうです。
ビション（飾る）フリーゼ（縮れ毛）という、名前の通りのもふもふ犬。
標準体高は30センチを超えてはならないとされている小型犬で、性格は快活で陽気といわれています。

原産地：イタリア
FCI分類：9G（コンパニオン・ドッグ&トイ・ドッグ）

権力者にもっとも愛された、贈り物であったといわれるボロニーズ。
1700年代、スペイン王室の宮廷画家であったゴヤの絵画にも登場します。
ビションフリーゼと同じ純白もふで、非常によく似た外見ですが、ボロニーズの方がずんぐりとした体形をしています。

また、ビションフリーゼの日本での飼育登録数は2500頭前後であるのに対し、ボロニーズはわずか150頭前後と大変少なく、希少な犬種といえます。
体重は2.5～4キロで、体長と体高は等しくスクエア体型です。
性格はとても素直で積極的、従順です。

原産地：日本
FCI分類：5G(スピッツ&プリミティブ)

豊かな純白の被毛に覆われた日本のもふもふ犬。三角の立ち耳とふわふわ尻尾が印象的です。

1920年ごろ、シベリア大陸を経由し、中国東北地方から渡来した大型の白いジャーマンスピッツが起源だといわれています。
体高：体長＝10：11、標準体高は30～38センチ、明朗でとても利口です。

原産地：ドイツ
FCI分類：5G（スピッツ&プリミティブ： タイプ）

日本ではなかなかお目にかかれないであろう、黒っぽいお顔がかわいい希少なもふもふ犬。
豊かなアンダーコートがもふもふ感を作り出し、くびまわりのたてがみ風もふもふが魅力のスピッツ系です。

体高と体長の比は、10：10ずんぐりスクエア方の中型犬です。
主人以外の人間に対しては不信感が強く、番犬に向いている性格をしています。
物覚えがよく、活発。また肉体的に強く、長寿なところはキースボンドの大きな特徴だそうです。

原産地：ロシア北部及びシベリア
FCI分類:5G　スピッツ&プリミティブ・タイプ

抱きつきがいのある大きなもふもふ犬、サモエド！　上品でボリュームある白もふに、サモエドスマイルと呼ばれる表情を持つ、北極スピッツです。

もふもふのカラーは純白のイメージですが、ほかにクリーム、ホワイト&ビスケットも認められています。
理想体高は牡で57センチ、牝で53センチ、しなやかな体をしています。
性格は穏やかで友好的、社交的過ぎて番犬などには向いていないといわれています。

原産地：フランス
FCI分類：2G（ピンシャー&シュナウザー、モロシアン犬種、スイス・マウンテン・ドッグ&スイス・キャトル・ドッグ、関連犬種）のセクション２（モロシアン犬種）

歴史の古い犬で、遥か昔からピレネー山脈に棲息し、中世にはお城の番犬をしていたという記録があります。大きく、優雅な雰囲気をもつピレニーズのもふもふ感は、密生した長くしなやかな毛から作り出されています。

穏やかなイメージがありますが、力強くすばしっこい面もあり、独立心が強いとされています。
標準体高は牡で70～80センチ、牝は65～75センチです。

原産地:中国
FCI分類：5G(スピッツ＆プリミティブ・タイプ)のセクション5（アジアのスピッツ＆関連犬種

ぬいぐるみのようなもふもふ犬といえば、チャウチャウ。青みがかった黒い舌はあまりに有名です。
古い歴史を持ちながら、中国の鎖国政策のため、長いあいだ他国では見られなかった犬種です。
ようやく18世紀後半にイギリスに輸入されます。そして1925年、イギリスのドッグショー出陣がきっかけで知られるようになりました。

チャウチャウのもふもふ感は密生している被毛によるものですが、コンパクトでしっかりした体と、小さく丸く猫のような足を持つことで、さらに丸みを帯びたシルエットが強調されています。

原産地：日本
FCI分類：5G（スピッツ&プリミティブ・タイプ）

もふもふ犬としてここでご紹介するのは、秋田犬のなかでもムク毛と呼ばれる長毛タイプです。
秋田犬の長毛タイプは犬種標準では認められておらず、登録はありません。
短い毛か長い毛か、どちらで生まれるかは遺伝子できまるので、本来短毛の秋田犬がムク毛で生まれるのは遺伝子の変異によるものです。
それはあらゆる犬種で起こりえることで、たとえば、ジャーマンシェパードも同じです。（※2011年、ジャーマンシェパードの長い毛の子たち（ラングシュトックハール）がひとつの犬種として登録されました。）

秋田犬のムク毛は、お顔も体ももふもふでとても魅力的です。
性格は落ち着いており、従順です。
体高標準は牡が67センチ、メスは81センチ前後です。

もふもふ犬達のもふもふを演出しているのは密生している被毛で、とくにボリュームあるアンダーコートです。アンダーコートを持つ犬には換毛期があり、また、普段から抜け毛が多いため、ブラッシングはこまめに行ってください。もふもふは暑さに弱い犬種も多いです。夏場の温度調節には十分気を付けましょう。

今回ご紹介したもふもふ犬たち、秋田犬のムク毛以外は全て、もふもふになるよう選択交配を重ね、作り上げられた犬種ですので、魅力的なのは当然かも知れません。
そんなもふもふたちとの暮らしは、ブラッシングやシャンプーなど、犬のお手入れを楽しんでできるかが、ポイントになりそうです。