【永遠の子犬？】天真爛漫な人気者・フラットコーテッドレトリバーの特徴とは

フラットコーテッドレトリバーはさらさらの直毛が優雅な大型犬。ファンの間では「フラット」「フラッティ」と呼ばれています。体高はオス58～61.5cm、メス56～59cm、体重はオス27～26kg、メス25～21kgで、世界的には中型犬と位置付けられることが多いです。
体は筋肉質で、被毛は胸やおなか、後ろ足に飾り毛があるほかは中くらいの長さ。毛色はブラックかレバー（チョコレート色）の単色のみが認められています。

フラットコーテッドレトリバーは水陸両用の回収犬として鳥猟で重宝され、北欧やイギリスでは今でもガンドッグとして高い人気を誇っています。しかし、その祖先についてはさまざまな説があり、詳細はよくわかっていません。

愛好家以外からは「黒ラブ」「黒いゴールデン」と勘違いされることもありますが、ほかのレトリーバー犬種と比べ、フラットコーテッドレトリバーはボディラインがすらりとしているのが特徴です。

フラットコーテッドレトリバーはフレンドリーな楽天家で、成犬になっても子犬のようにやんちゃです。その様子は、ファンの間で「ピーターパン」のあだ名がつくほど。いつも機嫌がよく、はしゃぎまわることはあっても攻撃的になることはありません。ほかの人や犬を疑うことなくどんな相手でも歓迎してしまうので、およそ番犬には向かないでしょう。

フラットコーテッドレトリバーはとても賢い犬種です。いつもエネルギッシュで天真爛漫なため、「おバカさん」と思われることも多いようですが、学習能力が高く訓練性能に優れています。多少飽きっぽく落ち着きのない面はありますが、きちんと飼い主が教えればトレーニングの意欲も高く、すぐにたくさんのことを覚えてくれるでしょう。
人間との共同作業が好きなので、フラットコーテッドレトリバーは積極的に訓練し、仕事を与えることをおすすめします。宝探しやにおい当てなど、五感をフルに使う遊びを取り入れるといいですよ。

フラットコーテッドレトリバーは運動が大好きで、ただ歩いているだけでは満足できず、ストレスがたまってしまいます。毎日の散歩ではアップダウンのあるコースを選んだり、軽くジョギングしたりして運動させましょう。定期的に自由に走りまわる機会も必要です。
野山で駆け回ることを好むので、キャンプやハイキングなどのアウトドアレジャーに連れて行くことをおすすめします。フラットコーテッドレトリバーは泳ぐことが大好きなため、海や川、湖などに連れて行くと大喜びしてくれますよ。

常に飼い主や家族と一緒にいたいさみしがり屋なので、屋外での飼育には向きません。しかし、子犬のころからべったり一緒に過ごしていると、分離不安に陥って留守番できない犬になってしまうこともあります。室内で飼いつつ、ひとり遊びや留守番などは小さなころから練習させましょう。

被毛は長めですが、絡まりにくいのでお手入れは比較的簡単です。ある程度抜け毛はあるので、抜け毛の除去のために2～3日に1回程度ブラッシングすればいいでしょう。艶やかな毛並みを保つためには、1カ月に1回程度シャンプーするといいですよ。

フラットコーテッドレトリバーは社交的で楽天的な犬種です。そのため、警戒心の強い犬に近づきすぎて噛まれたり、子どもやお年寄りに悪気なく体当たりして転ばせてしまったりするトラブルも。攻撃性がなくフレンドリーなフラットコーテッドレトリバーですが、どんな相手でも受け入れてくれるわけではないということを覚えておきましょう。

また、好奇心旺盛なフラットコーテッドレトリバーは異食や誤飲の事故が多いと言われています。室内は常に整頓し、引き出しなどは簡単に開けられないように工夫してください。

たいていの犬種は成犬になるとある程度落ち着きますが、フラットコーテッドレトリバーはいつまでもアクティブです。それを楽しめる人には最高の犬種ですが、一緒に遊ぶことに疲れてしまう人にはあまり向いていないでしょう。

フラットコーテッドレトリバーは成犬になっても子犬のような無邪気さを忘れません。活発で陽気で、犬とアクティブに過ごしたい飼い主に最高のパートナーとなるでしょう。
優雅な姿に「ピーターパン」の心を持ったフラットコーテッドレトリバーは、好奇心旺盛でテンションも上がりやすく、飼い主が予想もつかない行動を取ることがあるかもしれません。そんなときに慌てたり叱ったりするのではなく、楽しんでしまえる飼い主なら、フラットコーテッドレトリバーとの暮らしを十二分に楽しめます。