走ることが大好きなウィペットの歴史

走るために生まれたような、無駄のない筋肉と長い足がウィペットの特徴です。小さな頭や流線形のラインが美しい背中など、祖先となったグレーハウンドとよく似ています。
全犬種のなかで走る速度は一二を争い、短距離なら体の大きなグレーハウンドにも引けを取りません。

18世紀のイギリスでは、森の中で猟をする際の猟犬として、グレーハウンドが親しまれていました。グレーハウンドが規定よりサイズが小さい場合、猟犬には使えないということで小さな害獣を退治する駆除犬に用いられたそうです。これがウィペットのはじまりです。

19世紀半ばになると、イギリスの富裕層を中心に犬同士を競走させるドッグレースが流行します。これに伴って、グレーハウンドは猟犬からドッグレース用の犬に変化していきました。
庶民の間でもドッグレースは広まりましたが、グレーハウンドは高級で飼うことができません。そこで注目されたのがウィペットです。

ウィペットは「貧民の競走馬」と呼ばれ、労働者に大人気でした。ウィペットという犬種名は、鞭を打つ「Whip up」から付けられたという説もあるんですよ。

ウィペットへのしつけのコツと飼い方

ウィペットは、非常に従順で飼いやすい犬種です。レースに使われる犬だったためか集中力も高く、アジリティなどの訓練も難なくこなすでしょう。
ただし、繊細で感受性が高いので、大きな声で叱られると傷つき怯えてしまいます。しつけは褒めることを中心に行いましょう。
子犬のころから家族以外の人や犬と接する機会を多く持ち、ウィペットの社会性を育ててください。

活動的な犬なので、散歩は1回30分以上、毎日朝晩2回連れて行きましょう。たまにはドッグランなどで思い切り走らせてあげることも大切です。
ウィペットの最高速度は時速80kmと、かなり足が速いです。しかも、瞬時にトップスピードに達するスプリンター。呼び戻しの訓練や、クールダウンの訓練は必ずしてください。

ウィペットの食生活とお手入れ

ウィペットは、季節によりエサの量を変えてあげるとよい犬種です。一年中同じ餌の量を与えていると、冬場には、体温を維持するために、カロリーを多く消費しますので、体重が減少しやすくなります。

ウィペットの体を触ってみると、あばら骨が浮き出ている場合は、少しフードの量を多くしてみましょう。あばら骨が、お肉で埋もれている場合は、太り気味と考えられます。ウィペットの体を触ってみて、あばら骨が触れるか触れないかぐらいが、理想の体型です。

ウィペットの被毛はスムースコートで、体臭も少ないため、たまに蒸しタオルなどで体を拭けば十分に清潔を保てます。抜け毛が少なく、室内で飼うのにも適しています。
普段は、ラバーブラシや獣毛ブラシでブラッシングしてあげましょう。被毛に艶が出て、血行を促進します。

どちらかというと、病気よりケガに気を付けたい犬種ですが、皮膚の病気には注意してください。特に冬はウィペットの抵抗力が落ちて脂漏症や真菌症にかかりやすくなります。

まとめ

いかがでしたでしょうか? スタイルがよく運動能力も高いウィペットは、性格も従順で魅力あふれる犬種です。
高い運動能力を普段から発揮できるように、ドッグランやお出かけで運動する機会を確保し、ウィペットとのアクティブな生活を楽しんでください。
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『みんなのペットライフ』編集部スタッフが、わんちゃん・ねこちゃんの飼い方、しつけのアドバイスなど、毎日のペットライフに役立つ知識や情報をお届けします。

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