そもそも犬のブリーダーって?

犬のブリーダーは、犬の交配・繁殖を生業とする仕事です。業態はさまざまですが、日本では個人経営でブリーダー業を営んでいるケースが大半となっています。
ペットショップのように多種多様な犬種を取り扱うブリーダーも存在しますが、トイプードルチワワといった特定の犬種を専門的にブリーディングしているブリーダーが主なパターンです。

獣医やトリマーなどと違って、ブリーダーになるための資格は特にありません。
自分自身で開業したい場合は、犬の飼育環境といった条件を整えて「第一種動物取扱業」を取得する必要があります。この申請のためには、動物関連の専門学校の卒業認定や、関連施設等での半年以上の就労経験が求められます。
将来的にブリーダーを目指したいという人は、動物専門学校に通うほか、経験を積むためにブリーダーの犬舎掃除などの求人に応募し、働きながら間近で学んでいくというのもひとつの手です。

ブリーダーとペットショップの違いは?

ブリーダーは犬を繁殖する職業ですが、子犬の販売方法はさまざまです。自分の犬舎から直接お客様へ販売する方法(直販)のほか、ペットショップといった関連業者に販売する方法、子犬のせり市に販売する方法もあります。

多くのペットショップは、自社店舗で子犬を繁殖させることはありません。基本的には複数のブリーダーやせり市で子犬を仕入れ、店頭で販売しています。日本のペット業界では、ブリーダーの大半が、ペットショップに子犬を卸しているとされています。
つまり、ペットショップの店頭に並んでいる子犬も、元々はブリーダーの元で繁殖されているのです。

では、ブリーダー直販とペットショップから買う場合の違いは、どんなところにあるのでしょうか? 

ブリーダーから子犬を買う

ブリーダーから直接子犬を譲り受けたいときは、必ずブリーダーの犬舎を見学しましょう。
血統管理をきちんと行っているブリーダーの場合、親犬やその祖先の情報がはっきりしています。遺伝的に無理のある交配が行われていないか、確認することも可能です。
また、子犬や親犬の飼育環境を実際に確かめることができます。犬の体や精神面の健康を考えると、清潔に整えられた環境で、生後2カ月頃までは親犬のもとで育てられることが理想とされます。

その一方で、ブリーダーごとに所有している親犬の頭数は異なりますし、必ずしもいつも子犬が見られるわけではありません。人気の犬舎では、子犬の誕生が予約待ち……というケースも少なくありません。

ペットショップから子犬を買う

複数のブリーダーと契約しているペットショップには、時期を問わず人気犬種の子犬が取り揃えられています。自分の都合に合わせて子犬を見に行くことができ、店頭では実際に触れたり抱っこさせてもらえたりします。
また、専門店では、生体のほかにケージやエサといった飼育グッズを豊富に取り扱っており、子犬のお迎えに必要なものを揃えることができるでしょう。

しかし、ペットショップの場合は、ブリーダー直販のように繁殖家の“顔が見えるお取引”というわけにはいきません。親犬について詳しい情報を教えてもらうのが難しい場合もあります。
さらに、ペットショップでは生後2カ月に満たない子犬が扱われている場合もあります。

犬をブリーダーから買う方法は?

ブリーダーから犬を飼いたいと思ったら、まずは条件に合うブリーダーを探すところから始めましょう。
動物病院などで口コミを集める方法もありますが、自社のWebサイトやブログ、SNSといった情報発信手段を持つブリーダーも多いため、ネット検索で探してみるのが便利です。

ネット検索には、大きく「サーチエンジンでキーワード検索する」方法と、「ブリーダー登録サイトを活用する」方法があります。
キーワード検索の際には、自分の住む地域の「都道府県名」と「希望する犬種」を入れて探します。ヒットしない場合は、自分たちが足を伸ばせる隣県で検索してみましょう。
ブリーダー登録サイトも、所在地(都道府県名)と犬種でブリーダーがカテゴライズされています。登録サイトは、さまざまな犬種を扱うオールジャンルタイプと、犬種ごとにサイトが分かれる犬種専門タイプの2つに分かれます。

気になるブリーダーが見つかったら、早速問い合わせをしてみましょう。
子犬が産まれている場合は、見学日を事前に予約した上で犬舎を訪問します。実際に犬舎や子犬を見学し、気に入った子がいれば注意事項などを確認したうえで契約し、引き渡し日になったら再度犬舎を訪れる、といった流れです。

ホームページを持たずに、ブログのみで子犬を紹介しているブリーダーやホームページよりもブログを頻繁に更新していたり、ホームページに載せていない犬をブログで紹介・販売したりするブリーダーもいます。
気になる犬舎の情報はこまめにチェックし、希望の犬種が見学できそうであれば、一度連絡してみるといいでしょう。

悪徳ブリーダーに注意

ブリーダーから子犬を迎えるときにも、気を付けてほしいポイントがあります。
犬に愛情を持ち、繁殖を行う優良ブリーダーとは対照的に、儲けだけを目的とした悪質ブリーダーも存在します。
一目見ただけで見分けることは難しいですが、犬に対する専門知識が豊富か、犬舎の飼育環境は整っているか、親犬は健康か、取り扱い資格を持っているかなどを、細かくチェックしておきましょう。

犬のブリーダーの気になるあれこれ

最後に、犬のブリーダーについてよくある質問にお答えします。

犬のブリーダーって儲かるの?

1匹10万、20万といった高価な値段で取引されている子犬。「たくさん子犬が産まれたらそれだけ儲かりそう」と考える人も多いかも知れませんが、実際は親犬や子犬の飼育にはコストがかかります。
また、犬の状態に応じて生まれる子犬の頭数も変わりますし、すべての子犬に買い手が付くというわけでもないようです。

さらに健康な子犬を誕生させるためには、ブリーダー自身が犬に関する知識を持ち、親犬の血統や掛け合わせ、飼育環境にこだわるなどと、さまざまなノウハウや手間が必要です。
生き物の命を預かるブリーダーという職業で、安定して高収入を得るのは決して簡単なことではないのです。

成犬は売っていないの?

ブリーダーによっては、成犬を販売している場合もあります。
繁殖引退犬など、何らかの理由があることも考えられるので、子犬から現在に至るまでの飼育環境や病歴などはきちんと確認しておくのがいいでしょう。

ブリーダーのもとにミックス犬はいないの?

チワワ×ミニチュアダックスフンドの「チワックス」、ポメラニアン×トイプードルの「ポメプー」など、ミックス犬を繁殖しているブリーダーも存在します。
「ミックス犬 ブリーダー」といったキーワードで検索してみましょう。

商品にならない犬や高齢になった親犬はどうなるの?

ブリーダーのもとで最期まで大切にお世話する場合や、里親制度を使って別の飼い主を探す場合があるようです。

自分の飼い犬を預けて交配させることはできるの?

自分の犬がメス犬の場合は、ブリーダーのもとでオス犬と交配できる場合があります。しかし、犬によっては繁殖に向き不向きがあり、また生まれた子犬を飼育できるのか、引き取り先をどうするかという問題もあります。
交配をさせるのかどうか、また相手をどうするかについては、自分自身でもしっかり知識を持ったうえで、信頼できるブリーダーに相談して決めるのがいいでしょう。

まとめ

今回は犬のブリーダーについて解説しました。興味を持った方は、まずネットや登録サイトでブリーダーを探すことから始めてみてはいかがでしょうか。
 執筆者プロフィール
『みんなのペットライフ』編集部スタッフが、わんちゃん・ねこちゃんの飼い方、しつけのアドバイスなど、毎日のペットライフに役立つ知識や情報をお届けします。

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