猫のブリーダーとは?

猫のブリーダーとは、猫を交配・繁殖させる仕事です。また子猫を生ませるだけでなく、親猫や子猫を飼育し、お客様に販売するのも仕事のひとつです。
日本の場合、ブリーダーの大半は個人経営(家族経営)のような業態が多く、専門ブリーダーのほかにも、主婦や趣味が高じて子猫を繁殖している人たちも存在します。

どんな猫種を扱っているの?

ブリーダーが取り扱う猫種は多種多様。スコティッシュフォールドマンチカンといった人気猫種を繁殖するところや、スフィンクスといったちょっぴりレアな猫種を専門とするところまで、さまざまです。

ブリーダーのなり方

現在、日本ではブリーダーになるために必要な資格はありません。必要な知識や経験を身に付けるには、独学での勉強のほかに、動物専門学校のブリーダーコースに入学する方法がありますが、猫の専門コースがある学校はまだまだ多くありません。
信頼できるブリーダーで求人しているところがあれば、応募して働きながら学んでみるのもいいでしょう。
ちなみにブリーダーとして独立開業するために「第一種動物取扱業」を取得したいときには、十分な飼育設備を整備し、動物専門学校の卒業資格や半年間以上の関連業界での勤務実績が必要とされます。

ブリーダーは儲かるの?

「猫をたくさん産ませれば産ませただけ儲かる」と考える人もいるかもしれませんが、現実は決して甘くありません。
健康で丈夫な猫を飼育するためには、清潔に保った飼育環境や、栄養価の高い良質なフードが必要です。またワクチンの接種や病気になったときの医療費など、親猫や子猫1匹1匹にコストがかかります。
猫好きが高じてブリーダーになった人のなかには、赤字状態の人も少なくないと言われています。

ブリーダーから猫を迎えるメリット・デメリット

猫専門のブリーダーから子猫を迎えるのは、特に初心者飼い主さんにおすすめの方法です。メリット・デメリットをしっかりと理解したうえで、条件に合うブリーダーを検討するといいでしょう。

ブリーダーのメリット

①比較的価格が安い
ブリーダーのもとで生まれた子猫たちは、主にペットショップやせり市に販売されています。いくつかの業者を通すということは、それだけ中間コストやマージンが上乗せされること。一方、ブリーダーのなかには、“直販価格”でダイレクトに子猫を販売しているところも少なくありません。その場合、業者を通す必要がないため余計な費用がかからず、相場よりも安く購入できるのです。
もちろん、キャットショーでチャンピオンを取るような血統の猫が親猫の場合や、希少な猫種、レアカラーの場合、相場よりも値段が高くなることもあります。

②社会化ができている
“社会化”とは、生まれたばかりの子猫が母猫や兄弟猫との生活のなかで、他者と上手にコミュニケーションをとるための基礎を身に付けることを指します。
社会化において、もっとも重要な期間は生まれて2~3カ月までの間。その間に親元で育った子猫は、精神的にも安定し、病気をしにくい(体が丈夫になりやすい)とされています。
逆に十分に社会化ができないまま親元から引き離されてしまうと、気難しく飼いにくい猫になるケースもあります。

③その猫種のプロからアドバイスを受けられる
自分が取り扱う猫種に関する豊富な知識を持つブリーダーは、初心者飼い主さんにとっては心強い味方です。飼育のポイントやしつけのコツなど、子猫の飼育に必要なアドバイスが受けられます。

ブリーダーのデメリット

①遠方の場合、見学などに交通費がかかる
ブリーダーから子猫をお迎えする場合、直接猫舎に足を運ぶのが原則です。条件に合うブリーダーの住まいが遠方の場合は、見学やお迎えに通うために交通費がかかります。
また、希望する子猫がいない場合は、生まれるまで予約待ちになることも珍しくありません。

②ブリーダーとの相性が悪いことも
個人経営者が多いブリーダーの世界では、猫の繁殖や飼育に対する考えもさまざまです。ペットとしてかわいがる猫を探している場合、キャットショー思考のブリーダーとは合わないと言えるでしょう。その逆もしかりです。

猫のブリーダーの探し方~迎えるまで

ブリーダーから猫をお迎えしたいと思ったら、まずは条件に合うブリーダーを探してみましょう。
近年では「ブリーダーサイト」に登録していたり、自社のWebサイト・SNSで情報発信していたりするブリーダーも増えています。

ネットでの探し方

GoogleやYahoo!などのサーチエンジンや、猫専門のブリーダーサイトをあたります。いずれも「猫種の名前 + 都道府県名」、「猫種 + 長毛」といったキーワードで、希望する子猫を扱うブリーダーを探してみてください。

問い合わせしてみる

条件に合う子猫を見つけたら、早速問い合わせしてみましょう。直接電話やメールで希望する子猫が生まれているか、譲渡の条件などを確認してください。

猫舎を見学する

子猫が見つかったら、実際に猫舎に足を運んでみましょう。個人経営のブリーダーの場合、猫のお世話の都合もあることから、事前に予約しないと見学を受け付けてもらえない場合もあります。必ず事前に日時の確認をしたうえで、猫舎に向かいましょう。

契約(予約)からお迎えの日まで

子猫が見つかったら、お迎えのための契約(または予約)をし、お迎えの日を待ちます。当日までに、必要なグッズを取り揃え、飼育環境を準備しましょう。

ブリーダーとのやり取りのマナーや注意点

初心者でもマナーさえ守れば、さほど身構える必要はありません。快く見学を受け入れてもらうためにも、以下のような点を注意しましょう。
 -見学は事前予約し、約束を守る(ドタキャンはNG)
 -1日で複数のブリーダーを回らない(病気を持ち込んだり、広めたりする原因になる)
 -猫舎では許可なしに親猫や子猫を触らない
 -無理やり抱き上げたり、猫が嫌がったりするようなことはしない
 -購入の意思もなく見学に行くことはNG

優良ブリーダーの見分け方

ブリーダーは猫の命を預かる責任の重い仕事です。優良ブリーダーは、猫のことを真剣に考え、豊富な知識と経験に基づき猫種の保存に心血を注いでいます。血統登録機関に認められた優良なブリーダーは、「キャッテリー」とも呼ばれています。

繁殖不可になった親猫や売れない猫は殺処分という話もよく聞かれますが、優良ブリーダーの場合は価格を低く設定し、安い理由を説明したうえで販売したり、里親募集したり、家に残して終生飼育したりと、愛情をもって猫に接している場合が多いのです。

本来であれば等しく飼育・販売基準が守られるべきですが、悲しいことに世の中には悪質ブリーダーと呼ばれる業者も存在します。
ペットショップや市場への子猫の販売だけを目的としたブリーダーは、近親での繁殖や劣悪な環境での飼育などにより、健康管理が行き届いていないケースも多くなっています。
そうした環境下で育った子猫は、残念ながら健康に問題があったり、精神的に不安定であったりするケースも少なくありません。

猫舎を見学する際は、飼育環境や猫たちの様子におかしな点がないか、血統情報を教えてくれるか、質問に対して丁寧に回答してくれるかなど、不審な点がないかしっかりチェックすることをおすすめします。

まとめ

初心者さんには特におすすめしたい、ブリーダーからのお迎え。気になる方は、ぜひブリーダーのWebサイトやブログ、SNSなどをチェックしてみてくださいね。
 執筆者プロフィール
『みんなのペットライフ』編集部スタッフが、わんちゃん・ねこちゃんの飼い方、しつけのアドバイスなど、毎日のペットライフに役立つ知識や情報をお届けします。

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