犬に噛むおもちゃを与える意味

ストレス解消

室内飼いの犬に注意しなければならないのが、運動不足です。
大切な運動時間である毎日のお散歩も、梅雨の時期や、飼い主さんや愛犬の体調によっては、回数や時間が減ってしまうこともあるでしょう。
運動不足は体によくないうえに、ストレスもたまります。天候関係なく室内で、愛犬だけでも飼い主さんと一緒にでも遊べる噛むおもちゃは、ストレス解消にもってこいのアイテムです。

いたずら防止

犬もストレスがたまると、家具やスリッパなどを噛んだり、ゴミ箱や食べ物をあさったりといたずらをします。
犬は一日の半分を寝て過ごす動物です。ストレスがなく、程よく疲れていれば、長めのお留守番も睡眠タイムとなり、いたずらなどせずにおとなしく待つことができます。子犬の甘噛み対策にも効果的です。

歯磨き効果

遊びながら歯垢(プラーク)が取れる、歯磨き効果をうたっている噛むおもちゃが多くあります。飼い主さんによる毎日の歯磨きに勝るものはありませんが、愛犬が気に入って遊んでくれれば、それなりの効果が期待できます。

噛むおもちゃの選び方

年齢と体の大きさにあったもの

顎の力が弱い子犬や老犬に、あまり大きなものを選ぶと、うまく噛めずにかえってストレスになります。反対に、口の中にすっぽりと入ってしまうようなものだと、誤飲の危険があります。特に大型犬は、丸飲みしないよう注意しましょう。

与える犬の年齢、体と口の大きさに合うサイズを選びましょう。商品パッケージにサイズや硬さ、対象犬など詳しく記してあるものがおすすめです。
必ず説明書きをチェックし、商品選びの参考にしてください。

硬すぎないもの

犬は噛む力が強い動物ですが、その力の根源は顎であり、意外にも歯は弱いことをご存知でしょうか。
噛むおもちゃは、頑丈で長持ちするものを選びたくなりますが、あまりに硬いと犬の歯が欠けてしまったり、折れてしまったりします。
飼い主さんも気付かないうちに、上顎の後臼歯がすり減っていたり破損していたりする犬は少なくないようです。
牛のひづめなど、犬の歯より硬いものをおやつにすることはあまりおすすめできません。頑丈でも硬すぎないものを選びましょう。

ささくれができにくいもの

硬すぎないものとして、木製の噛むおもちゃが人気です。
防腐剤など薬品を使用していないもの、無塗装のものなど、愛犬が口に入れても安全なものを選びましょう。
また、かじっているときに出る小さな木くずを食べてしまうことが多いようです。食べても無害と明記されているもの、かじってもささくれができにくいものを選びましょう。

フレーバー付きだと嗜好性ばつぐん

嗅覚を刺激するフレーバー付き噛むおもちゃは嗜好性が高く、大好きなワンちゃんも多いようです。ベーコン味やジャーキー風味など王道フレーバーのほかに、フルーツ味など、さまざまな種類があります。
原材料や成分を確認し、安全性について明記してあるものを選ぶようにしましょう。また、衛生面を考え、濡らせるもの、水で洗えるものがおすすめです。

犬用の噛むおもちゃにおすすめの素材

おすすめ①木

噛みやすく硬すぎない天然素材として人気があります。少量を食べてしまっても無害なもの、安全性が明記されているもの、ささくれができにくいものを選びましょう。

おすすめ②布、コットンロープ

安心の布製おもちゃは、ぬいぐるみ、ボール、噛むと音が鳴るおもちゃなど、さまざまな形状が販売されており、人気があります。
オーガニックコットンや綿100%など、こだわり素材のものも増えてきました。
コットン製ロープ状おもちゃも、適度に硬く、丈夫で長持ちするのでおすすめです。洗えるものを選びましょう。

おすすめ③天然ゴム

やわらかめのものからハードタイプまで、硬さを選べるものが多く、ボール型、骨型、中におやつを詰められるものなど、形状もバリエーション豊かです。丈夫で、洗える点もおすすめの理由です。

おすすめ④とうもろこし

とうもろこし(コーンスターチ)が主原料のおもちゃで、食べても無害で自然に排泄されるのが特徴です。食べられますが、おやつではなく、おもちゃです。消費期限もありません。取り扱いにはくれぐれも注意しましょう。

おすすめ⑤無毒性ナイロン

無毒性硬質ナイロンと呼ばれる素材も耳にするようになりました。ナイロン、すなわち合成繊維ですので食べ物ではありませんが、口にしてしまっても「少量であれば体に影響はなく、自然に排泄される」ようです。
丸飲みにならないよう注意をすれば、適度に硬く、嗜好性の高いおもちゃといえるでしょう。

おすすめ⑥天然素材

鹿の骨や牛の蹄など天然素材を利用したおもちゃもあります。
犬の歯より硬いおもちゃは歯の欠損の可能性がありますが、夢中になって噛むことができ、なおかつ長持ちなので大型犬の飼い主さんに人気です。
長さ、安全性、対象犬を確認し、与える際には長時間にならないよう注意をすれば、ストレス発散といたずら防止に効果的といえます。

安全に遊ばせるために

商品を選ぶ際は必ず、商品パッケージなどに記載されている使用上の注意、説明書き、対象犬、安全性をしっかり確認しましょう。

目を離さない

愛犬が噛むおもちゃで遊んでいる間は、目を離さないようにしましょう。大きさや硬さにかかわらず、食べてしまう可能性があり、削れて小さくなってくると丸飲みの危険性も出てきます。

遊び終わったら回収する

遊び終わったら必ず回収し、洗えるものは洗い、愛犬の届かないところにしまいましょう。犬がいつでも好きなときに遊べる状態は、安全面でも衛生面でもよくありません。

おもちゃを離す練習を

おもちゃのなかにはきっと、愛犬が夢中になって噛み続けるお気に入りが出てくるはずです。
飼い主さんとしては嬉しいことですが、夢中になりすぎると思わぬ事故につながります。飼い主さんに求められたら、おもちゃを離せるよう練習しましょう。

犬がなかなか離さないのは「取り上げられる」と感じているからかもしれません。
遊びを中断させるのが難しい場合は無理をせず、おもちゃとおやつを「交換」して返してもらいましょう。お散歩が大好きな犬でしたら、「おもちゃ遊びが終われば次はお散歩へ行く」と覚えてもらうのもひとつの方法です。

壊れかけは危ない

壊れかけや、噛み跡がひどくなってきたもの、小さくなってきたものは、早めに買い替えましょう。
破片の丸飲みは窒息や腸閉塞、形状によって胃や腸の壁を傷つけてしまう可能性があります。ほつれてきたぬいぐるみやロープなど、やわらかいおもちゃも誤飲の危険性は非常に高いので、気を付けましょう。

まとめ

犬の噛むおもちゃは、子犬の甘噛み対策から老犬の痴呆対策まで、嗅覚や脳の刺激、学習能力のアップ効果があります。また、飼い主さんとのコミュニケーションにもうってつけです。愛犬のお気に入りとなるものが見つかるといいですね。
 執筆者プロフィール
No dog No life

特に牧羊犬が大好きです。
一番の関心事は「シニアわんことの暮らし」。
「人と動物の共生」「ワンヘルス」にも関心があり勉強中です。

動物愛護フェスティバル実行委員。
某県の災害時動物救護ボランティアチームに所属。
某県の動物愛護センターの登録ボランティア(おうちに帰れなかった犬たちの保護と譲渡のお手伝い)もしています。

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