シーズーの基礎知識

中国歴代王朝とともに歩んできたシーズー

中国の歴代王朝で宮廷犬として寵愛を受けてきた犬・シーズー。歴史的にも有名な清朝の女帝・西太后がこよなく愛していたことでもよく知られる犬です。

起源は諸説ありますが、チベットから貢物として中国の皇帝に贈られた犬「ラサ・アプソ」と中国王朝で愛玩犬として飼育されていた「ペキニーズ」との交配によって生まれたと言われています。シーズーは、清朝が終わるまでの長い間「門外不出の神聖な犬」として扱われ、大事にされてきました。

このシーズーがその門の外へと出るのは清朝崩壊後のこと。数頭のシーズーがイギリスに持ち込まれ、イギリスの王室でも飼われるようになったといいます。1935年にイギリスで独立した犬種として登録された後、アメリカや日本などにもわたり、世界的な人気を博すようになりました。

性格は人懐っこくて愛嬌たっぷり。

中国の歴代皇帝たちの愛情を一身に受けて育ったシーズーは、飼い主に対してとても愛情深く、愛玩犬にふさわしい人懐っこい性格をしています。甘え上手なので、多くの人に愛されるでしょう。また、攻撃性が低く、無駄吠えも少ないので子どもがいる家庭でも安心して飼うことができます。

また、おとなしい性格ながらも遊ぶことも大好き。飼い主の膝の上に乗ってはしゃぐなど人間と一緒に遊びたがります。元気いっぱいに遊ぶというよりは、飼い主のそばに寄り添うようなコミュニケーションを好むので、お年寄りが飼っても良きパートナーとなってくれることでしょう。

ただし、高貴なルーツを持つからかプライドが高めで少し頑固なところもあります。来客の際、見知らぬ人にはつれない態度をとることもあるかもしれませんが、賢い犬なのできちんとしつければ手がかかることはさほどありません。子犬の頃から家族以外の人や他の動物と触れ合う機会を多く設けて社会性を養わせましょう。

見ているだけで笑みがこぼれる癒し系のルックス

ふわふわの小さな体、まんまるの瞳、ちょこんとついた小さな鼻、くるくる変わる表情。見た目も表情も愛らしいシーズーに思わず癒されてしまう人も多いのではないでしょうか。標準の体高は27cm以下とされる小型犬ですが、体重は4.5~7.3kgあり、持ち上げると見た目以上にずっしりとした印象を受けることもあります。

また、シーズーは歩き方もとてもキュート。お尻を左右にゆったりふりながら歩く独特の歩き方は往年のハリウッド女優マリリン・モンローにたとえられ「モンロー・ウォーク」と呼ばれています。シーズーを見かけたら、ぜひ注目してみてくださいね。

寒さに強い! ゴージャスで美しい被毛

寒冷地・チベットにルーツを持つシーズーは、その寒さから身を守るために豊かな被毛で覆われています。また、上毛と下毛が二層になったダブルコートでもあります。ダブルコートの犬種は抜け毛が多いものですが、シーズーは比較的抜け毛が少ないのも特徴です。一見お手入れが大変そうに見えますが、基本的なブラッシングを毎日行えば美しい毛並みをキープできるでしょう。

また、その繊細で美しい被毛は放っておくとどんどん伸び続けます。そのため、トリミング(カット)も自由自在。その長い被毛を生かしえてリボンを結んだり、さらにエクステンションを付けたりと積極的におしゃれが楽しめるのもこの犬種ならではの楽しみです。また、あえてカットせず、長くのばした「フルコート」のシーズーはとてもゴージャスな雰囲気。「シーズーを飼ったら一度はトライしてみたい」という飼い主さんも多い、憧れのスタイルです。

シーズーの毛色の種類は?

シーズーの毛色は、すべての色がJKC(ジャパンケネルクラブ)で認められています。日本で多く見られる毛色はホワイトをベースとした「ホワイト&ゴールド」や「ホワイト&ブラック」「ホワイト&ブラウン」。「ソリッド」と呼ばれる単色のシーズーは日本ではあまり見かけないレアな種類です。ソリッドには、ゴールドやブラック、ホワイト、シャンパンなどがあります。

また、大人になるにつれて変化する毛色もシーズーの特徴のひとつ。変化は個体によってそれぞれ差がありますが、もともと「ホワイト&ブラック」のシーズーが、ホワイトのソリッドになるパターンもあるようです。変化する様子を見守るのもシーズーを飼う楽しみになりそうですね。

シーズーの子犬を迎えよう

シーズーの価格帯、相場

まず気になるのは価格ですよね。ペットショップは10~30万円、ブリーダーは10~20万円が相場です。これはあくまでも目安で、年齢や毛色、血統などで価格は変動するため、条件次第では相場を大きく外れることもあります。

どこから購入する?

購入先としてはペットショップが一般的ですが、特に初心者の方にはブリーダーからの購入をおすすめします。理由として、ペットショップよりも比較的安く購入できること、繁殖・飼育のプロの手で育てられているため、健康な個体が手に入ることが挙げられます。

ブリーダーから直接購入するメリット
・安く購入できる…ペットショップで上乗せされている手数料がなくなるため、5~10万円ほど安くなる傾向があります。
・健康で、問題行動が少ない…優良なブリーダーのもとで育った子犬は体も健康で問題行動も少ないものです。
・購入後も飼い方のアドバイスが受けられる

健康的な子犬の選びかた

犬の一生を預かるのですから、シーズーを飼うなら健康的で元気な子を選びたいものです。ペットショップならすぐに対面できますが、ブリーダーから購入する場合は必ず見学を申し入れ、対面するようにしましょう。シーズーは意外とがっしりしているので、見た目の印象よりずっしり重く感じられるくらいの子が良いでしょう。骨格がしっかりしており、栄養状態が良いと判断できます。

・被毛…ハリ、ツヤがあり、嫌なにおいがしない。乾燥やベタつき、フケが少ない。
・目…いきいきと澄んでいる。目ヤニや充血が少ない。
・鼻…適度に湿り気があり、ツヤがある。激しい呼吸音が聞こえない。
・口…ピンク色の歯茎や舌をもつ。口臭がない。
・耳…耳垢が少なく、きれいな状態。嫌なにおいがしない。呼びかけると敏感に反応する。
・足…元気に歩き回ることができる。歩く際のバランスが良い。
・お尻(肛門)…汚れておらず、きれいな状態。

子犬購入以外にかかる初期費用

子犬の購入以外にもどの程度お金が必要になるか気になりますよね。内容にもよりますが、目安は5~6万円程度です。

飼う前に準備したいグッズ(約2~3万円)
初日までに用意しておきたい最低限必要なグッズをご紹介します。
・トイレトレー、ペットシーツ…シーズーは意外とがっしりした体格。トイレトレーは見た目の体格よりも大きいサイズを選ぶと、スペースに余裕ができて良いでしょう。
・食器…フード用と水用にふたつ準備します。また、シーズーは下あごが少し出ている受け口タイプ。水の補給は皿かわりに給水器を使っても良いでしょう。シーズーの口の構造上、飲みやすいという利点があります。
・フード(えさ)…ドッグフード、おやつなど
・サークル…室内で子犬を囲うために必要です。屋根がある「ケージ」もあります。
・クレート…子犬の家(寝床)になります。ハンドル付きなら持ち運びもできるので便利です。
・お手入れグッズ…ブラシ、コーム、爪切りなど
・おもちゃ…子犬とコミュニケーションをとる時に役立ちます。

その他 子犬の飼いはじめに必要なこと(約2~3万円)
・畜犬登録…登録費用3,000円程度(自治体によって異なります)
・狂犬病予防注射…3,000~4,000円前後
・健康診断…3,000円~(内容によって変わります)
・混合ワクチン接種…7,000~9,000円程度

シーズーの飼い方

子犬が来る前に家の中をチェックしましょう

人間に限らず、犬にしても新しい環境は不安なもの。最初の3日間~1週間はできるかぎり子犬と一緒に過ごせるようにしたいものです。特に初日は子犬にかかりっきりになるので、あらかじめ家の中は万全にしておきましょう。

子犬が足をひっかけたり、イタズラされそうなものは片付けましょう。また、子犬は何でも興味をもって口に入れたり噛みたがります。特に電気コードは火災の原因にもなるので、あらかじめカバーをつけても良いでしょう。また、生ゴミのにおいは犬を引き付けるため、遠ざけておくか、きっちりふたを閉めておきましょう。

シーズーの食事の注意点

シーズーはとても食欲旺盛な犬種です。体づくりをする成長期から食事制限をする必要はないものの、成犬になったら太りすぎないよう体重管理は重要です。1歳時の体重を目安に、体重増減が体重の10%以内でおさまるように注意しましょう。

また、顔全体が被毛で覆われているため、食べかすなどが顔につきやすくなります。汚れたままにしておくと、皮膚病の原因にもなるので食事のあとはきれいに拭いてあげましょう。

◇食事の切り替えについて
子犬が新たな食事になれるまでは時間がかかります。成長時期にあわせて段階的に食事内容を変えていきましょう。

初日~2週目
ブリーダーやペットショップで食べていた食事を同じ回数と分量で与えます。あらかじめ購入先にどんな食事を与えていたか聞いておきましょう。

2週目~4週目
子犬が家に慣れてきた頃です。このころから、新しいドッグフードを混ぜていきます。食事ごとに新しいドッグフードの比率を少しずつ増やし、3~4週目には完全に切り替えられるよう調整しましょう。

食べさせてはいけないものをチェック

人間の食べ物のなかには犬にとって有毒な食べ物もあり、死亡につながる原因になることがありますので、基本は市販のドッグフードを食べさせるようにしましょう。犬専用の食事以外の食べ物を与えるときは、細心の注意が必要です。

食べさせてはいけない食べもの ※一例
・チョコレート、ココア…カカオの主成分テオブロミンが中毒を引き起こす可能性があります。嘔吐や下痢を引き起こし、死に至ることもあります。
・タマネギ、ネギ、ニラ…これらは犬の赤血球を壊す成分があり、貧血や血便、血尿の原因になります。
・アボカド…アボカドには中毒成分があり、犬が食べると中毒症状を起こします。死に至る危険もあり、絶対に食べさせてはいけません。
・牛乳…犬は牛乳に含まれる乳糖が分解できず、下痢を起こしやすくなります。乳糖フリーの犬用の牛乳を与えるようにしましょう。

シーズーのお手入れで知っておきたいこと

◇ブラッシング
シーズーの被毛は繊細で長いため、絡まりやすく放っておくと毛玉になってしまいます。毛玉をつくらないためには、日頃のお手入れが必要。毎日のブラッシングすることで美しい状態がキープできます。また、全身の血行もよくなるので健康づくりにもメリットがあります。ぜひコミュニケーションも兼ねてお手入れしてあげましょう。

準備するもの
・コーム…毛をとかす基本のアイテム。毛並みを整えるときにも使えます。
・ピンブラシ…毛のもつれをほぐすときに便利なアイテムです。ピンの先端が丸いので、皮膚を傷つける心配がありません。

※あると便利な『スリッカーブラシ』…抜け毛を効果的に取り除くアイテムです。もつれをほぐすときにも便利。ピンはソフトタイプとハードタイプがあります。強くとかすと皮膚を傷めることもあるのでやさしく行いましょう。ソフトタイプを使っても良いですね。

お手入れ方法
1.犬は特に末端が敏感。まずは背中や腰など、広い範囲からコームで毛をとかしていきます。とかしながら、もつれや毛玉がないか確認していきましょう。
2.もつれがあれば、ピンブラシやスリッカーブラシでほぐしていきます。
3.最後にコームでとかして終了です。

◇シーズーのトリミング
シーズーの被毛はどんどん伸びてくるのでトリミングが必要な犬種です。ゴージャスなフルコートのスタイルを楽しむ飼い主さんもいますが、お手入れも大変なので、忙しい飼い主さんにはサマーカットなど短めのスタイルをおすすめします。日頃のブラッシングもコームでとかすだけなので手間がかかりません。通常は1カ月に1回程度のカットが目安です。

目の周りの毛を頭の上でまとめてちょんまげ風にリボンで結んだキュートなスタイルもよく見かけますが、毛が目に入らないよう予防する役目も果たす一石二鳥のスタイルです。

◇シャンプー
シーズーは皮脂が多めな犬種。そのために少し独特の体臭があるのでシャンプーは必須です。頻度は月1~2回が目安になります。ただし、洗いすぎは乾燥を招くので注意しましょう。犬専用のシャンプーを選び、やさしく洗ってあげると良いでしょう。

◇爪切り
爪が伸びすぎると、爪が邪魔をしてしっかりと踏みこめないため、歩き方が不安定になります。そのため定期的な爪切りが必要になります。こまめに爪の伸び具合をチェックするようにしましょう。

◇耳掃除
シーズーは垂れ耳なので、湿気や汚れがたまりやすい犬種です。耳掃除は週1~2回程度を目安に掃除してあげましょう。通常は、イヤーローションを耳に数滴入れて耳の付け根からよく揉みます。汚れが浮き出てきたらコットンやガーゼでふき取りましょう。

◇目のまわりのお手入れ
シーズーの突き出した大きな瞳は傷つきやすいのが難点です。そのため、ゴミも入りやすく涙やけ(流涙症)になりやすいので、汚れはこまめにふきとるようにしましょう。また、目の周りの長い毛は目のトラブルのもと。短くカットするか、頭の上で縛ってあげましょう。

◇歯磨き
歯垢は放置すると歯石になり、口臭の原因になります。また、ひどくなると歯周病にもなるため、歯磨きは習慣にしたいものです。はじめは歯ブラシを嫌がることも多いので、歯ブラシがわりに布で歯をふいて「歯に触れること」に慣れさせていきましょう。

シーズーのしつけについて

子犬のしつけに大切なステップが「社会化」。これは人間と暮らす環境に慣れさせ、恐怖感をなくし落ち着いて行動させることを指します。犬の社会性を身に付けるために有効となるのが散歩です。

◇散歩
シーズーは太りやすいので、適度な運動も必要です。一日1~2回、30分程度散歩に連れていきましょう。遊ぶことは大好きな犬種なので、リフレッシュにもなります。
※シーズーは暑さに弱い犬種です。特に夏は熱中症にもかかりやすいので、朝晩など涼しい時間帯を選んで出かけるようにしましょう。

◇噛み癖
シーズーは穏やかなので攻撃的になることはありません。吠えることも少ないものの、噛み癖はたまに出てしまうこともあるようです。犬が噛む理由は噛む対象物に対して恐怖や不安を感じていることがほとんどで、社会化されていないとよく起こる行動です。もし犬が噛んだときは、大きな声でしっかりと「ダメ」と伝え、その場から離れましょう。飼い主さんがいなくなると仲間はずれにされたと感じ、噛むことがいけないことだと認識するようになります。

気をつけたい病気

シーズーはその大きく飛び出た瞳ゆえ、刺激を受けやすく、目の病気にかかりがちです。それ以外には、鼻の低い犬特有の病気や、アトピー性皮膚炎など皮膚の病気にかかりやすい特徴があります。違和感を感じたら、動物病院に連れていくようにしましょう。

気管虚脱(きかんきょだつ)
気管がつぶれて咳や呼吸困難が起こる病気です。特に夏場に負担がかかりやすく、この病気を発症しやすいと言われています。肥満もこの病気の原因になるので、普段から体重維持には気を配りましょう。

熱中症
チャームポイントでもあるぺちゃんとつぶれた低い鼻。これは暑さに弱いという弱点でもあります。鼻孔が狭いため呼吸しづらく暑さをためこんでしまうのです。体高も低いため、照り返しを直に受ける夏は熱中症にかかりやすくなるため注意が必要です。夏は涼しい環境下で過ごさせる、水分補給をこまめに行うなど普段以上のケアが必要です。

外耳炎(がいじえん)
シーズーのように垂れ耳の犬は、耳の中が蒸れて炎症を起こしやすくなっています。予防のためにはこまめな耳掃除が必須です。悪臭がするときは、病院に連れていきましょう。

シーズーのブリーダーについて

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