マタタビが持つ作用について

猫にとって大好物の一つと言われている、マタタビ。愛猫の気分がよくなる様子を見て、しばしば与えている飼い主さんもいるのではないしょうか?

実はこのマタタビ、その匂いにネコ科の動物を興奮させる成分が含まれていて、人間で言えば酔っぱらっている状態に近くなります。ですが、作用する成分はアルコールとは全く違うので、依存性はありません。

与え過ぎに注意! マタタビの適量は?

アルコールと成分が違うマタタビですが、あげすぎに注意という点は同じ。一度に与える適量は0.5~1gとされ、市販されている商品も一袋0.5gのものが主流です。一日に与える量は1g以内が望ましいとされています。

また、商品の形状によって作用の強さが異なり「粉末、液体、実、枝、葉」の順に強くなります。飼っている猫にとって、どの商品がよいのか最初は判断が難しいところです。愛猫の様子を見ながら、少しずつ与えていきましょう。

なぜマタタビで気分がよくなる?

マタタビには、脳の中枢神経を麻痺させる作用があります。ですので、少量であれば健康によいということはありません。

軽度の麻痺が起こることで気分がよくなったり、よだれを流したり、眠り始めたりといった症状が現れ、約20~30分程度その状態が続きます。

適量を超えてしまうと、呼吸不全の可能性も

注意しなければいけないのは、麻痺の度合いが強すぎると猫の呼吸が止まってしまう恐れがあることです。

中枢神経には呼吸器官を制御する「延髄」があります。強い麻痺が起こると呼吸器官に影響をおよぼし、結果呼吸不全となり死に至るケースも考えられます。

与える際のみならず、猫に見つからないところにマタタビを管理するなど、普段から取り扱いには細心の注意を払いましょう。

爪とぎに効果的?マタタビが持つちから

それでは、どのような場面でマタタビを使うと効果があるのでしょうか?

使い方として代表的なものは「爪とぎのしつけ」です。猫にとって爪とぎは本能的な行動の一つで、生まれてから5週を過ぎたころには爪とぎを始めます。

本能とはいえ、家のいたるところで爪をガリガリ立てられると、大切な家具にキズがついたりして大変です。そんなときは、爪をとがせたい場所にマタタビをふりかけると、匂いに釣られて、ほかの場所で爪をとがなくなります。

また、猫の食欲が無いときに、エサにマタタビをまぜると食欲が増進したり、寝てばかりいる猫に与えると活発になって運動不足の解消が望めたりなど、マタタビを使うメリットは少なくありません。

効果が高いのは、若く去勢していないオス猫

マタタビの作用は、成猫の半数に作用しないというデータもあり、猫ごとによって差があります。

そのなかで、強く作用するのは性的意欲の高い猫と言われています。最も強い効果があるとされるのは、年齢的に若く去勢していないオス猫です。

性的に未熟な子猫は効果がなく、メス猫や去勢したオス猫は比較的効果が薄いとされています。また、老猫や心臓の弱い猫にとっては刺激が強すぎるので、与えるのは避けましょう。

まとめ

「猫にマタタビ」と言われるくらい、猫の好物とされているマタタビ。その成分が持つ危険性の高さは注意しなければなりません。

ですが、好きな匂いであることを生かしてしつけをしたり、気分が良くなることを利用して食事や運動をさせたりするなど、しつけや健康の促進に生かせる点も見逃せないメリットと言えます。

与えるときには、自宅の猫にとっての適量を守るよう心がけましょう。
 執筆者プロフィール
『みんなのペットライフ』編集部スタッフが、わんちゃん・ねこちゃんの飼い方、しつけのアドバイスなど、毎日のペットライフに役立つ知識や情報をお届けします。

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