猫が脱走したがる理由は?

そもそもどうして猫は脱走してしまうのでしょうか? その理由は猫の習性や性格によるものなど、さまざまです。
まずは脱走の原因を知ることで、気を付けるべきシチュエーションを押さえておきましょう。

好奇心によるもの

楽しそうな外の世界に惹かれて脱走してしまうケースです。
外で動く人やモノ、野良猫の姿など、特に好奇心旺盛で冒険したい年頃の若い猫にとって、自分が知らない外の世界は魅力的に映るものです。

パニックによるもの

突然の大きな音に驚いたり、恐怖心を覚えたりした猫が、逃げ場を求めて脱走するケースです。
パニック状態になった猫は、飼い主が思いもよらない行動を起こすことがあります。車道に面している家の場合は、パニックによる脱走・道路への飛び出しは大変危険です。

発情によるもの

未去勢のオス猫の場合、発情期には特に注意が必要です。
屋外を通るメス猫のフェロモンに本能が刺激され、思わず外に飛び出していってしまうケースがあります。

猫の脱走防止のポイントは?

通れないと思っていた狭い場所でも、猫がいつの間にかすり抜けてしまっていたというのはよくある話です。日々の生活の中には、猫が脱走しやすいポイントがたくさんあります。
要注意ポイントを押さえたうえで、適切な脱走防止対策を打ちましょう。

玄関からの脱走

ついドアを開いたままにしてしまった、戸を開けた瞬間ものすごい勢いですり抜けていってしまったなど、玄関は猫が脱走しやすい場所。日ごろから戸締りを徹底するとともに、猫を玄関に近づけない工夫が必要です。
玄関と廊下の間に開閉できるパネルドアを設置する、玄関回りに猫が飛び越えられない高さのパーテーションやゲート、専用の猫用フェンスを設置するなどの方法があります。その他、玄関専用の網戸も販売されています。

また、100均で市販されているすのこを使って、脱走防止柵をDIYすることもできます。簡単な材料で手軽にできるため、柵を複数設置したい方、低予算で脱走対策したい方にもオススメです。

ほかにも「猫がいます。開閉注意」というような玄関に貼るステッカーも販売されています。マグネットタイプもあるので、玄関の目立つ位置に貼ってみてはいかがでしょうか。

窓からの脱走

窓からのすり抜けもよくある脱走パターンです。
特に夏場の暑いとき、網戸だけにしているときは要注意。猫が自力で網戸を開けてしまったり、破って外に出て行ってしまったりするケースもあります。
破れにくいペット専用の網戸を設置するほか、窓の外に柵を取り付けたり、ワイヤーネットを付けたりすることで脱走を防ぐことができます。
また、猫が窓を開けてしまわないよう、ウインドロックで二重に扉を閉めておくのもよいでしょう。

このぐらいの隙間なら、通り抜けできないかな?という油断は禁物です。
もともとの隙間を猫が自力で広げてしまうことや、狭い場所でもスルッと通り抜けしてしまうこともあります。
猫が過ごす部屋だけでなく、ドアやふすまで繋がっている隣の部屋の窓、風呂場やトイレの小窓にも気を配りましょう。

ベランダからの脱走

ベランダに繋がる戸を開けっ放しにすることも、脱走の原因の一つです。
戸締りに気を付けるとともに、外に繋がる部分を目の細かいネットで塞ぐことも対策になります。

外出時、移動時の脱走

蓋が開いたケースや布バッグなどに猫を入れて外に出ることもNGです。
猫と出掛けるときは必ず蓋の閉まるキャリーバッグに入れましょう。
中で猫が暴れると蓋がすぐ開いてしまうものや、あまりにも安価で作りが弱いものの使用は避けたほうが無難です。
猫の首輪やハーネスに付けたリードをつなげるフックが付いているキャリーは、脱走防止の観点でもオススメできます。

脱走防止アイテムを使用するときの注意点

脱走防止アイテムを選ぶときや、身近にあるもので自作するときは、以下のようなポイントに注意しましょう。

高さ対策

猫のジャンプ力は凄まじく、なかには垂直に2メートル以上飛び上がる個体もいます。
子ども用の低い柵などは軽々飛び越えてしまいますので、脱走防止フェンスやパーテーションを設置する際は、できる限り高さのあるものを選びましょう。

隙間対策

隙間のすり抜けも注意しなくてはいけないポイントです。
すのこと地面の間やネットの継ぎ目など、猫が通り抜けられる隙間を開けないようにします。

転倒防止

パネルドアや柵など、特に高さがあるものは猫が倒してしまったり、転倒による事故が起こったりする危険性があります。
脱走防止グッズは専用の道具でしっかり固定し、グラつきや転倒を防止しましょう。

脱走防止グッズへの過信は禁物

グッズで対策を行っているからといって、ドアや窓を開けっ放しにすると思わぬ脱走の原因になります。
飼い主がしっかりと戸締りを行うことが、もっともお手軽で効果的な猫の脱走防止策でもあるのです。

もしも猫が脱走したら?

厳重に脱走防止をしていたとしても、ちょっとした不注意で猫が脱走してしまうことがあるかもしれません。
もしものとき、飼い主としてどうすればいいのか、対処方法をあらかじめ知っておくことが大切です。

脱走したらすぐに付近を探す

脱走した猫を見つけるためには、初動が重要です。
初めて室内から脱走した猫であれば、外の環境に驚き、その場でじっと動かずにいることがあります。また、脱走してすぐであれば、そこまで遠くへ行かないことも多いです。

まずは家の付近や庭を念入りに探しましょう。暗くて狭い場所に車の下や軒下、建物の隙間、自動販売機や室外機の下など、猫が入り込みそうな隙間をチェックします。
これらの場所で見つからなければ、半径50メートル前後に捜索範囲を広げ、再度同じような隙間を探していきます。
特に猫が移動しやすいとされるのは、危険が及びにくい午前中や、暗くなる前の夕方の時間帯です。すぐ見つからない場合でも、諦めずに捜索を続けましょう。

すぐに脱走した猫が見つからないとき

できるだけ早めにお住まいの地域にある警察署や保健所、動物愛護センターに連絡を入れ、脱走した猫の特徴を伝えておきます。
どうしても猫が見つからないときは、愛護センターなどで捜索のアドバイスを受けることもできます。
迷い猫を見つけてくれた人が動物病院に直接相談するケースも考えられます。行きつけの病院のほかに、近隣の動物病院に声がけをしておきましょう。

そのほか、近くのコンビニや公共施設にお願いして、迷い猫のチラシを掲示したり、SNS等で情報を拡散したりする方法もあります。
チラシやネットで猫を探すときは、猫の特徴が分かりやすい写真を添付するほか、名前、種類、毛色、サイズ、癖などの特徴、飼い主の連絡先を明記します。

見つけたときの捕獲方法

猫を見つけたときに勢いよく駆け寄ったり、大声を出したりすることは、かえって猫を逃がしてしまうことになりかねません。
まずは冷静になり、猫から少し離れたところにしゃがんで静かに名前を呼んでください。
猫が隙間や建物の下などでじっとして出てこない場合は、好きなごはんやニオイの強いおやつでおびき寄せることも有効です。
とにかく慌てず落ち着いて行動しましょう。

まとめ

以上が、猫の脱走防止に関するポイントの解説でした。
ご紹介したように、脱走防止グッズは身近に手に入る材料を使ってDIYできるものもあります。この機会に自作してみるのも楽しいでしょう。

一方、防止グッズに頼りっぱなりになるのではなく、飼い主自身が戸締りのルールを作って実践するなど、日ごろの心がけがとても大切です。
猫の習性や気持ちを理解しつつ、脱走対策は万全に行いましょう。
 執筆者プロフィール
『みんなのペットライフ』編集部スタッフが、わんちゃん・ねこちゃんの飼い方、しつけのアドバイスなど、毎日のペットライフに役立つ知識や情報をお届けします。

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