しつけは最初が肝心! リーダーシップを取る

「ダックス」とは、ドイツ語で「アナグマ」という意味です。狩猟犬として作出されたミニチュアダックスの仕事は、アナグマの巣穴に顔を突っ込み、獲物を見つけると吠えて猟師に場所を知らせるとともに、アナグマの動きを止めることでした。

このころの名残で、ミニチュアダックスは「小さな動物を追う」「吠える」「噛みつく」という行動特性があります。
狩猟犬としての特性が残っているので、愛玩犬として飼育する際もこの特性を上手にコントロールする必要があります。

ミニチュアダックスは、とても利口なので、しつけで問題行動を減らすことが十分可能。愛嬌ある顔と陽気で温和な性格にほだされ、ついつい甘やかしてしまいそうになりますが、心を鬼にしてしっかりとしつけましょう。

まずは「飼い主がリーダーで、リーダーに従う」という主従関係を覚えさせましょう。犬自身が自らをリーダーと思ってしまうと、問題行動を起こすようになってしまいます。
ミニチュアダックスが手に負えない問題犬にならないよう、最初のしつけが肝心なのです。

ミニチュアダックスに無駄吠えさせないしつけ

ミニチュアダックスの吠える声はとてもよく響きます。アナグマの狩猟の際にはその特性を生かし、獲物を発見し大声で知らせる役割を担っていました。

犬は縄張りを守ろうとする動物です。新聞配達や来客、散歩中の人でも縄張りに足を踏み入れたら侵入者と認識します。排除するためにミニチュアダックスが吠えるのは自然な行為です。

では、吠えさせないためには、どうしつけたらよいのでしょうか?

【来客や通行人、ほかの犬に吠える場合】
ミニチュアダックスは警戒心の強い性格のため、自らのテリトリーに見知らぬ人間や犬が入ってくると吠えるケースが多いです。

吠えた瞬間にはミニチュアダックスと目を合わせて短く叱り、収まったらよく褒めましょう。繰り返すことで吠えるのがよくないことと認識します。

【何かを要求するために吠えている場合】
散歩に行きたい、遊びに行きたい、エサを食べたい……など、何らかの要求で吠えることもあります。

この場合は、反応しないということが大切です。怒ったり構ったり反応してしまうと、吠えれば要求に応えてもらえるという認識を持つことがあるからです。

ミニチュアダックスの噛み癖をやめさせるしつけ

犬は「順位」を決めるときに噛みつくと言われています。ミニチュアダックスも同様です。
集団行動(群れ)で生きていくなかでは、多くのライバルを押しのけて獲物を狩り、生き残っていくことが求められるからです。犬社会のルールを身につけるというわけです。

人間との暮らしでも、その本能のもとで上下関係がつくられていきます。噛まれっぱなしでは、飼い主の「順位」が犬より下になります。そうなると犬が自分をリーダーと認識してしまい、しつけできません。

犬が噛んだら短く叱りながら口をつかむか、口の中に拳をグッと入れます。これを繰り返して噛み癖を治しましょう。
噛み癖は本能的なものなので、繰り返し教えることが大切です。体罰をしたり感情的に怒ったりすることはやめてください。

初日から始めるトイレトレーニング

ミニチュアダックスは小型犬なので、比較的屋内で飼いやすい犬種です。自宅に迎えた日からトイレトレーニングを始めることが大切なしつけのひとつです。

【トレーニング方法】
トイレの場所を決めておくことと、清潔に保つことが重要です。サークルやケージを用意して、生活スペースをつくることでトイレの場所を覚えられます。

(1)排泄しそうになったら、トイレシーツを敷き詰めたサークルの中に入れる
(2)成功するまでサークルから出さない
(3)成功したら必ず褒めてサークルから出す


まずはミニチュアダックスにシーツの上での排泄を覚えさせ、トイレの場所を認識させることが大事。
子犬は綺麗な場所を寝床にしたがるので、排泄した場所とは反対の位置に寝床をつくり、トイレ側と寝床側の場所を決めましょう。

段々とトイレシーツの面積を少なくしていけば、トイレの場所を限定し認識できるようになります。何度も決めた場所で排泄できた際に褒めることで、この場所でトイレをするとよいことがあると覚えます。

トイレトレーニングは根気が必要。失敗したときは、怒らず反応せず手早く片付け、消臭剤などでにおいを消しましょう。

ミニチュアダックスを多頭飼いする際の注意点

ミニチュアダックスはフレンドリーな性格なので、犬はもちろん、それ以外のペットともいい関係を築けます。ただし、多頭飼いするときは先住ペットを優先的に扱い、あとから来た犬の順位を最下位にします。

ミニチュアダックスの多頭飼いでもこれは同じ。ミニチュアダックスが先住犬でも、あとから来た場合でも、ご飯もブラッシングも、散歩も先住ペットが先です。これを守ればスムーズな関係を保てます。

そのためには、ミニチュアダックスに「Sit、Wait、Come、Down(オスワリ、マテ、コイ、フセ)」の4つの指示を必ず覚えさせましょう。多頭飼いではトラブルが起こりやすいので、4つの訓練を徹底して優先する順番をコントロールすることをおすすめします。

ミニチュアダックスは小さなものを追いかけてしまうので、ウサギやハムスターといった小動物との多頭飼いはおすすめしません。

まとめ

狩猟犬をルーツを持つミニチュアダックスは、かわいらしい見た目と賢さが魅力の犬種です。飼い主がリーダーシップを取り、しっかり主従関係をつくりましょう。しつけは子犬のうちから行うことが大切です。
「無駄吠え」「噛み癖」「トイレ」をしつけることで、ミニチュアダックスとよりよい生活を送ってください。
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 執筆者プロフィール
ドッグシッター/小動物看護士です。二人の娘に振り回されながら、記事を書いています。ミシンで子供達の服や布雑貨を作るのが趣味。ダルメシアンを多頭飼いするのが夢です。

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