犬があくびをする理由① 眠い

犬があくびをする1つ目の理由は、「眠いから」です。私たち人間が眠気を感じるときにあくびするのと同じですね。
あくびの多くのケースは、退屈や疲労感からくる眠気のサインとして表れます。そもそもあくびには、脳の働きが鈍ってきたときに、多く酸素を取り入れ、覚醒を促す役割があります。
それだけでなく、口を大きく開けさせることで顔の筋肉を伸縮し、脳の活性化につなげる効果もあるのです。

あくびは、人間においても犬においても、眠気を解消するメカニズムとして大変重要なものです。
もしあなたの愛犬があくびを繰り返しているなら、眠いのに眠れる状況でなかったり、何か疲労を感じたりしているのかもしれません。
その場合、愛犬がなぜ眠れない原因を探り、テレビの音量を下げたり照明器具の明るさを調整したりするなど、愛犬が安眠できる環境を整えてあげましょう。

犬があくびをする理由② 緊張している

犬があくびをする理由として、「緊張」が挙げられます。これも私たち人間が一度は体験したことがあるのではないでしょうか。
例えば、大切なプレゼンの前やテストのときなど、眠気を感じない状況で出てしまうあくびは、脳が通常の状態に戻るように副交感神経の働きによって起こるものです。
生物が起きているときに活発になる交感神経が、異常な緊張状態を緩和するためにあくびを起こしている、ということですね。

犬が緊張するときにもいくつかのパターンがあります。例えば、いたずらをして飼い主に叱られたときや、見知らぬ人に触られたときなど、犬は強い緊張感を覚えます。
もしそのような状況で犬があくびをしているなら、緊張から自分を落ち着かせようとしているのかもしれません。
緊張は生理現象として大切な体の働きですが、過度の緊張は愛犬に悪い影響を及ぼしかねません。愛犬があくびを連発している場合は、原因探ったうえで、緊張をほぐしてあげる工夫をしましょう。

犬があくびをする理由③ ストレスが溜まっている

犬は、ストレスを感じたときにもあくびをする傾向があります。
あくびは犬の代表的なストレスサインと言われ、犬がストレスを感じているかどうか見極める重要な要素の一つです。

トリミングや爪を切っている間に見られるあくびは、ストレスからくるものが多いです。
また、病院嫌いな犬の場合、診察や獣医師さんに対してストレスを感じ、あくびを連発してしまうケースも多いです。

言葉でのコミュニケーションがとれない犬のストレス源を完全に取り除くのは難しいですが、飼い主の心がけ次第である程度のストレスは減らすことができます。
犬にとって過ごしやすい飼育環境づくりはもちろん、運動やスキンシップなどでストレス発散できるように工夫しましょう。
犬はストレスによって病気を発症してしまうこともあるので、飼い主が注意してあげることが大切です。

犬があくびをする理由④ 人のあくびがうつった

「人のあくびがうつった」というのも、犬があくびをする要因として挙げられます。私たち人間も、普段の生活のなかで人のあくびがうつってしまった経験が一度はあるのではないでしょうか。

「あくびがうつる」現象は「共感あくび」と言われ、社会的動物である私たち人間にとって、必要不可欠な感情を共有しようとする能力が無意識に働いて起こる現象です。
自分に近しい人物であればあるほどこの現象は起こりやすいと言われていますが、犬も人間と同じくあくびが伝染することがあります。
そして興味深いことに東京大学の研究結果によると、犬も人間と同様に見知らぬ人よりも飼い主など身近な人のあくびのほうが伝染しやすいようです。

もしあなたの愛犬が自分につられてあくびをしていたら、それは強い親密度を示しています。
ストレスや眠気のサインとして表れがちなあくびですが、嬉しいサインの可能性もあるのでぜひ注目してみてください。

犬があくびをする理由⑤ 争いを避けようとしている

犬はほかの犬とケンカに発展しそうになったとき、自分に争う意思がないことをあくびで示す場合があります。
例えば、見知らぬ犬同士が対面したとき、片方の犬が威嚇し、もう片方の犬があくびをしているような状況があります。
実はこれはコミュニケーションの一環。あくびをしている側はあくまで相手に敵意がないことを示すためにあくびを行っているのです。
つまり、犬にとってあくびは相手に和平交渉を持ちかけるための立派なコミュニケーションツールとして使われるということです。

また、いたずらをした犬を叱っている最中などに、犬があくびをすることがあります。
人間からすれば「ちゃんと聞いてるの?」と思ってしまいますが、実はこのようなときにもストレスや緊張のほかに、「争いたくない」という意思が表れているのです
先述したように、犬がそのようなタイミングであくびをしているときは、「反省しているんだな」と判断し、叱るのはほどほどに接してあげるのがいいでしょう。

犬があくびをする理由⑥ 病気のサイン

犬は病気が原因であくびをする場合もあります。
下記のような症状が見られたら、それは病気のサインかもしれません。

・あくびの回数が多い
・顎がガクガクと震えている
・口臭がいつもよりキツい
・舌の色がおかしい   など

普段のあくびと違った兆候があり、改善の様子が見られない場合には、早めに獣医に相談しましょう。
犬の病気は飼い主による発見が難しく、治療の開始が遅れてしまうケースが多いです。病気が悪化する前に、小さな変化をなるべく見落とさないよう日頃から注意深く観察してください。

まとめ

いかがでしたでしょうか? 犬のあくびには秘められたさまざまなメッセージやサインがあるんですね。そのサインを理解して接すればあなたと愛犬の関係はよりよくなることでしょう! この記事が少しでもお役に立てるなら幸いです。
関連する記事
犬はなぜ首をかしげるの? かわいいと人気のしぐさには理由があった!

愛犬が、まるで「なあに?」と聞いているように、首をかしげながらこちらを見る姿、かわいいですよね。かわいい姿をもう一度見たくてつい、反応のあった言葉を繰り返し言ってしまう飼い主さんは多いのではないで...

 執筆者プロフィール
『みんなのペットライフ』編集部スタッフが、わんちゃん・ねこちゃんの飼い方、しつけのアドバイスなど、毎日のペットライフに役立つ知識や情報をお届けします。

犬のブリーダーについて

魅力たっぷりの犬をあなたも迎えてみませんか? 

おすすめは、ブリーダーとお客様を直接つなぐマッチングサイトです。国内最大のブリーダーズサイト「みんなのブリーダー」なら、優良ブリーダーから健康的な子犬を迎えることができます。

いつでもどこでも自分のペースで探せるのがインターネットの魅力。「みんなのブリーダー」では写真や動画、地域などさまざまな条件で理想の犬を探せるほか、多数の成約者の口コミが揃っています。気になる方はぜひ参考にしてみてくださいね。

※みんなのブリーダーに移動します