犬はきゅうりを食べても大丈夫!

きゅうりのほとんどは水分でできています。有害な成分も含まれていないため、犬に与えても大丈夫です。犬がきゅうりを食べるイメージはあまりありませんが、きゅうりのポリポリとした食感が大好きな犬も多いようですね。

犬にきゅうりを与えるメリットは?

きゅうりが「世界一カロリーが低い野菜」としてギネスに登録されていることは知っていますか? きゅうり100gあたりのカロリーは14kcalで、ダイエット食の代表ともいえるキャベツ(生)は100gあたり23kcalです。この「世界一カロリーが低い野菜」という情報が誤って広がり、「世界一栄養がない野菜」といわれているようですが、きゅうりにも栄養はきちんと含まれています。
そのなかで、犬にとってメリットがある成分を紹介します。

1.ビタミンK

きゅうりにはビタミンAやビタミンB群の一種である葉酸などにビタミン類が含まれていますが、一番多く含まれているのが「ビタミンK」です。ビタミンKにはカルシウムを定着させ、骨を丈夫にする働きがあります。骨がもろくなりやすい老犬に有効な成分です。
また、血液凝固の過程でもビタミンKが関わってくるため、不足すると消化器官や皮膚などで出血が起こったり、ケガしたときに血が止まりにくくなったりします。ビタミンKの不足による出血は微量であることが多いですが、長引くと貧血のリスクが高まります。

2.ホスホリパーゼ

聞きなれない名前ですが、脂肪分を分解する働きがあるといわれている酵素です。キャベツなどの食材にも含まれていますが、きゅうりに含まれるホスホリパーゼはほかの食材よりも脂肪分解力が強いことが研究でわかっています。
カロリーも低く、ホスホリパーゼも含まれていることから、肥満気味の犬や食いしん坊の犬にはぴったりの食材といえるでしょう。ダイエット中のごはんのかさ増しにうってつけです。

3.水分補給

きゅうりは約95%が水分です。数ある野菜や果物のなかできゅうりの水分量はトップ3に入ります。そのため、きゅうりは水分補給にぴったり。体を冷やす効果も期待できるので、夏バテ気味の犬にもおすすめです。きゅうりは低カロリーなので、ダイエット中の犬にも安心して与えることができるでしょう。
あまり水を飲みたがらない犬も、歯ごたえのいいきゅうりなら、食べてくれるかもしれません。適量を与え、犬の水分補給に有効活用してください。

きゅうりの与え方

犬に与えるときも人間が食べるようにそのまま生で与えて大丈夫です。農薬などの心配があるので、よく洗って与えるようにしてください。皮は消化があまりよくないので、消化器官が弱っている老犬やおなかを壊しやすい体質の犬には、皮をむいて与えるほうがいいでしょう。

動画サイトに投稿されているものには、犬がきゅうりを前足でおさえてポリポリと食べる姿が目立ちますが、丸ごと与えると喉に詰まらせる恐れがあります。一口大に切ったり、薄切りやみじん切りにしたりして与えましょう。面倒でなければすりおろしもおすすめです。ドライフードへのトッピングや、おやつとして生活に取り入れてみてください。
与えるサイズはだいたい2~3cmほどがいいでしょう。おなかの調子をみて与える量を調節してください。

犬にきゅうりを与える注意点

きゅうりはヘルシーで水分補給もでき、とても便利な野菜ですが、犬に与える際はいくつか注意点があります。きゅうりを食べて何らかの異常が見られた場合には、すぐにかかりつけ医に相談してください。

1.カリウム

きゅうりには100gあたり200mgのカリウムが含まれています。カリウムが多いと言われるほうれん草の半分以下の量ですが、腎臓が悪い犬は避けたほうがいいでしょう。腎機能が低下していると体内のカリウムがうまく排出されず、「高カリウム血症」になる恐れがあります。もし腎臓が悪い愛犬にどうしてもきゅうりを与えたい場合は、かかりつけ医に聞いてみましょう。
また健康な犬でも心配な場合は、茹でこぼしたものを与えることをおすすめします。茹でこぼすことでゆで汁にカリウムが溶け出し、大半を取り除けるためです。

2.アレルギー

きゅうりはその名の通り「ウリ科」の野菜です。ウリ科にアレルギーがある犬、過去にウリ科の野菜や果物を食べて下痢や嘔吐などの異変があった犬には、きゅうりを与えないようにしましょう。愛犬がウリ科に対してアレルギーを持っているかわからないときは、少量を与えてみて、体に異変(下痢、嘔吐、体のかゆみなど)がないか様子を見るようにしてください。

3.ククルビタシン

きゅうりには「ククルビタシン」という成分が含まれています。青臭い成分でかなりまれではありますが、ククルビタシンを多く含むウリ科の野菜を食べて食中毒になる場合があります。ククルビタシンが多く含まれていると強い苦みを感じるのが特徴です。特にヘタの周辺に多い成分のため、ヘタを取り除き犬に与える前に苦味が強すぎないか、味見をしてから与えてください。もしククルビタシンが多いきゅうりを食べた場合、数時間以内に唇のしびれや吐き気、下痢などの症状があらわれるといわれています。このようなきゅうりは犬はもちろんですが、人も食べないほうがよいでしょう。

犬ときゅうりに関するうわさ

1.犬はきゅうりを見てびっくりする?

少し前に「きゅうりを見てびっくりする猫」の動画が話題になりました。犬はどうなのかと試してみた方、試そうと思っている方ものではないでしょうか。しかし、ペットをむやみに驚かすことはおすすめできません。飼い主さんがやったとなれば、犬との信頼関係にひびが入る可能性も。

2.犬にきゅうりを与えたら尿路結石になる?

きゅうりにはシュウ酸カルシウムやマグネシウムが含まれていることから、尿路結石の原因になるという話があります。しかし、きゅうりに含まれるこれらの成分は微量で、結石の原因になるとは考えにくいです。
ドッグフードをきちんと食べていれば栄養バランスは問題ないので、心配な場合は、無理にきゅうりを与える必要はないでしょう。

まとめ

いかがでしたか? 何気なく食べているきゅうりについて、知らない栄養などもあったのではないでしょうか。ポリポリとした食感が楽しいきゅうりをぜひ愛犬と一緒に楽しんでください。メタボ気味な犬は、うまく活用すればダイエットに成功するかもしれません。
 執筆者プロフィール
元ペットショップ店員。2匹の白猫と暮らしています。ペットのフードやおやつを試食するのが好きです。

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