年齢に合った食事で健康に長生き

健康と長生きの秘訣、それは食べる物が深く関係しているといっても過言ではありません。
私たちの体は、食べた物でつくられ、食べ物によって変化するからです。
愛犬の健康と長生きを考えるときに、フード選びや食生活について熟考するのは、当然といえるでしょう。

基本の食事

普段から、消化吸収のよい食べ物を与えるように心がけましょう。
良質なタンパク質を摂取し、脂肪分の多いものは控えるよう意識します。

健康と長生きに肥満は大敵です。おやつの与えすぎにも注意をして、トレーニングなどでおやつを多めに与えた日は、その分のカロリーを差し引いた食事量に調整しましょう。

年齢に合わせた食事内容に

幼犬期:1歳くらいまでは成長期です。健康でしっかりした骨や筋肉、体をつくるために、多くのカロリーと栄養を必要とします。
この時期は「子犬用」とされる高栄養フードを与えましょう。

成犬期:成長が落ち着いたら、できるだけ早く子犬用から成犬用に切り替えます。
日々の必要なカロリー量が安定しはじめたときに、高栄養フードを長く与えていると、肥満の原因になりかねません。

パッケージなどに記載されている給餌量を基本に、愛犬の体質や活動量、体調を考慮し量を決めましょう。
定期的に体重を測ると安心ですね。
成犬期は良質なタンパク質を摂取し、脂質と炭水化物は控えることをおすすめします。
原材料が、無農薬やヒューマングレードなど、いわゆる「プレミアムフード」といわれる、こだわりフードも多くみられるようになりました。愛犬の健康に大きく影響する食べ物です。良質で安全なものを、慎重に選びたいですね。

シニア期:この時期は、愛犬の老化に伴い、食べやすさを追求して「手作りご飯」にこだわる飼い主も多くいます。必要な栄養素しっかり摂れる、総合栄養食のドッグフード「シニア用」も人気です。

シニア期に入ると、内臓の機能が落ち、消化能力も低下しはじめます。消化・吸収しやすく、安全で高タンパクな食事を心がけましょう。

トッピングやサプリメントで栄養補給

とくに多めに摂取したい栄養素があれば、普段の食事にトッピングで足したりサプリメントで補給したりしましょう。

ドッグフードは新鮮なうちに

ドッグフードは開封したとたんに酸化が始まります。
ドライタイプで、開封後は1カ月を目処に使い切るのがベストです。購入時は1カ月分サイズのものを選びましょう。

散歩や運動で元気に長生き

体調・年齢に合った散歩スタイルにする

「1日2回、1回30分以上」「1日1回、1回15分程度でOK」など、犬種や体の大きさ、年齢によって、必要運動量は異なりますが、どの犬にとっても散歩は大切な運動時間です。
年齢や体調を考慮し、適切に行いましょう。

雨でも散歩へ行かなければストレスが溜まってしまう元気いっぱいのころもあれば、雨の日の散歩が原因で体調を崩してしまうころもあるでしょう。必要以上の運動はかえって負担をかけますので、愛犬の体調や体力はしっかり把握し、それに合わせた散歩をしましょう。
▲編集部スタッフの愛犬チロちゃんは、17才。歩くとすぐに息切れがしてしまいますが、たまにはお出かけをして気分転換。写真はペットカートを借りて薬莱山へ出かけたときの様子です。

天気や体調、年齢にあわせて、室内でできる運動も取り入れる

「雨だから」、「小型犬だから」、「歳をとったから」といって、散歩へ出ない日が増え、家でゴロゴロさせていると、あっという間に筋力が落ち、動けなくなってしまいます。

運動の方法は散歩だけではありません。散歩に行かない日は室内でできる運動をして、筋力維持とストレス発散に役立てましょう。

おすすめの室内遊び

引っ張りっこ、ボールやおやつの空中キャッチ、持ってこい遊びの練習、おやつ探しなどがおすすめです。しかし室内遊びで体に負担をかけてしまっては本末転倒。必ず滑り止め対策を行った床の上で遊びましょう。

過ごしやすい環境で快適に長生き

安全性を確保する

健康に長生きしてもらうためには、病気やケガの原因をできるだけ排除し、予防につとめることが重要です。
愛犬の活動場所の床が滑りやすい場合には、転倒・ケガ防止、関節への負担を減らすために、早めに滑り止め対策をとりましょう。

遺伝性疾患に股関節形成不全症を患っている犬種や、椎間板ヘルニアを発症しやすい胴長体型の犬などは、滑り止め対策だけでなく、段差をなくす階段の昇り降りをさせない、などの工夫も必要です。

暑さ・寒さ対策を万全に

夏は熱中症、冬は寒さ対策とヒートショック対策も、しっかり行いましょう。

外飼いよりも室内飼いがおすすめ

長生きをしてもらうためには、天候、暑さ寒さはもちろん、健康管理ができるという点からも、室内飼いがよいでしょう。

また、尿の色や量は自宅で確認できる健康のバロメーター。普段から把握しておきたいものです。室内のトイレ場所で毎回、愛犬の排せつ物の状態確認ができるのは、室内飼いの大きなメリットです。

現在、外飼いの方は、暑い夏や寒い冬、台風の季節、老化が始まるタイミングなどで、まずは寝るときだけでも、室内に入れてあげるとよいでしょう。

コミュニケーションとお手入れで幸せに長生き

たくさん話しかけて寂しい思いをさせない

飼い主さんとのコミュニケーション。これは、人間の伴侶動物である犬にとって、幸せに、そして心健やかに過ごすために、欠かせない大切な時間です。

ボディタッチをしながら話しかければ、健康チェックもできますね。

こまめなお手入れで病気やけがを予防

体調に問題がなければ、シャンプーや爪切り、耳掃除などは月に1~2回、定期的に行いましょう。もちろん、プロにお願いしてOKです。衛生面に注意をし、清潔を保つのは、健康と長生きのために必要です。

ブラッシングはこまめに丁寧に行いましょう。ブラッシングをしながら、被毛や皮膚の状態をチェックし、病気やケガの早期発見につとめます。

また、ブラッシングすることによって、血行がよくなり、代謝が促進されます。スキンシップにもなり、愛犬との大切な時間となるでしょう。

お手入れの仕上げに、肉球マッサージはいかがでしょう。体の先端をあたためることで血流がアップ、体全体があたたまります。

まとめ

私(筆者)の愛犬で、もっとも長生きした子は、享年16歳4カ月でした。
「ご長寿犬」というには微妙な年齢かもしれませんが、最後の最後まで元気だったのが自慢です。
おやつよりご飯より散歩が大好きな子で、運動不足や肥満とは無縁でした。
室内での引っ張りっこや持ってこい遊びも、15歳の年まで、まるで子犬のように楽しんでいました。
当時はそれほど意識をしていなかった「長生きの秘訣」は、散歩と運動だったと確信しています。
 執筆者プロフィール
No dog No life

特に牧羊犬が大好きです。
一番の関心事は「シニアわんことの暮らし」。
「人と動物の共生」「ワンヘルス」にも関心があり勉強中です。

動物愛護フェスティバル実行委員。
某県の災害時動物救護ボランティアチームに所属。
某県の動物愛護センターの登録ボランティア(おうちに帰れなかった犬たちの保護と譲渡のお手伝い)もしています。

犬のブリーダーについて

魅力たっぷりの犬をあなたも迎えてみませんか? 

おすすめは、ブリーダーとお客様を直接つなぐマッチングサイトです。国内最大のブリーダーズサイト「みんなのブリーダー」なら、優良ブリーダーから健康的な子犬を迎えることができます。

いつでもどこでも自分のペースで探せるのがインターネットの魅力。「みんなのブリーダー」では写真や動画、地域などさまざまな条件で理想の犬を探せるほか、多数の成約者の口コミが揃っています。気になる方はぜひ参考にしてみてくださいね。

※みんなのブリーダーに移動します