雷、花火、爆竹など

花火と雷

不規則で地鳴りのような大きな音は、多くの犬が苦手とする音です。
大きな音や光に怯えているだけでなく、気圧の変化を感じとっているともいわれています。また静電気を不快に感じているという見解もあります。
家の中にいても恐怖を感じる雷です、散歩中に遭遇してしまいパニックに陥るケースもあります。
天気予報を確認し、雷予報が出ているときは外出を控えたほうがいいでしょう
また外飼いの場合も悪天候のときは玄関に入れるなどして、愛犬の恐怖や不安を取り除いてあげましょう。

花火

雷と同じでドーンという鼓膜を圧迫するような大きな音も、多くの犬が恐怖を感じる音です。
「うちの犬は平気だから」と花火見物に愛犬を連れて行く人もいますが、おすすめはできません。
全国の花火大会で毎年多くの犬がパニックになり、迷子になっています。

爆竹音

お祭りや子供たちの遊びで聞くこともある爆竹音。東北や九州の一部では、運動会当日に爆竹を鳴らす風習が残っているところもあるようです。
それでもしょっちゅう聞く音ではないこの破裂音に、慣れる犬はあまりいないでしょう。

また人間は何の音か理解できても、犬にはわかりません。突然の爆竹音に驚き庭を飛び出して、そのまま行方不明になってしまう犬もいます。
お祭りや運動会の開催予定がわかっている場合は、やはりその時間は外に出さないようにしたほうがいいでしょう。

雷、花火、爆竹の音はいずれも予測できず、音の正体がわからないために犬は恐怖を感じます。

掃除機、洗濯機、ドライヤーなど電化製品

掃除機に吠える柴犬

掃除機

まるで生きているように動き、犬にとっては音の周波数も独特なようです。
掃除機を敵とみなし、吠えたり噛みついたりする子もいます。

洗濯機

とくに脱水や乾燥は、大きなボディが揺れて振動することもあります。不規則な音も苦手なようです。

ドライヤー

大きな音とともに風も出てくるドライヤー、怖がる犬は少なくありません。
ドライヤーを嫌がる子用に、静音タイプのペット用のドライヤーも売られています。

掃除機、洗濯機、ドライヤーなどの電化製品は日常的に耳にする音です。しかし犬には音の出る仕組みが理解できない上不安を覚える動きを伴うため、敵対意識を持ちがちのようです。

バイクやトラック電車などのエンジン音や走行音

怯える黒い犬

バイクのエンジン音

バイクのバリバリという大きなエンジン音を苦手とする犬は多く、とくに後ろから迫ってくるような音には一歩も動けなくなるほど怖がったり、パニックでクルクルまわったりする子もいるようです。

トラック

トラックの音に慣れない犬は多くいます。大きな走行音だけでなく、巨大な見た目にも恐怖を覚えるのです。
大型トラックや除雪車、清掃車などの大きな車両に怯えたり、威嚇して飛び掛かるように吠えたりという話をよく聞きます。

電車

家の近くに線路が通っていたり、お散歩コースから見えたりする環境の場合に、電車が見えなくなるまで動けなかったり、けたたましく吠え続けるワンちゃんは少なくありません。
苦手であると同時に、大きな姿に敵対心を抱いているようです。

トラックや電車、住む場所によっては飛行機など、聞こえかたや頻度はそれぞれ異なりますが、大きな音とともに地鳴りのような振動をもたらす相手は、犬にとっては恐怖の対象となります。

その他の犬の嫌いな音

目覚まし時計と子犬

工事の音

ある日突然始まる工事の音。足場を組む音やドリル音は継続的で大きく響き渡るため、多くの犬が苦手としています。

物が壊れたり、落ちたりするときの大きな音

予測できない突然の音であり、人間でも驚くことが多いはずです。

目覚まし時計やおもちゃの音

突然鳴り出す目覚まし時計やおもちゃの音を怖がる子もいます。予期できない電子音が苦手なようです。

インターホン

インターホンに反応する犬は多くいます。玄関に向かって吠えたり、興奮して家の中を走り回ったりします。
これは、インターホンが鳴ると「自分の縄張りに、見知らぬ誰かが侵入してくる」と考えるための行動です。玄関先にいる侵入者を追い出すために吠えているのです。

用事が終わるとお客さんは帰りますが、犬たちは「自分が吠えて追い払った」と理解しています。
こうして過去の経験によりこの音は「よくないこと」と印象付けられ、いっそう拒否反応を示すパターンも少なくありません。

パニックになると危険!? 嫌いな音に鳴らす方法

外に出たい柴犬

パニックに陥ると危険なケースも

愛犬が庭先や散歩中に突然嫌いな音を聞いたとき、トラブルにつながることがあります。物にぶつかったり、粗相したり、身近なものに噛みついたりしてしまうなどの事例が多いです。パニックで暴走してしまい、そのまま迷子になってしまうケースも非常に多く起こっています。

犬に首輪やリードが付いていても、首輪はすっぽ抜けリードはちぎれたり飼い主さんの手から抜けてしまったりするほどに予想できない動きをし、強い力で暴れてしまうのです。
事前にわかっている音に対しては、犬を室内に入れ窓とカーテンを閉めるなどの対策を取りましょう

ストレスや不安状態が続くことのリスク

ストレスや緊張状態、不安状態が続けば、犬は体調を崩してしまいます。嘔吐や下痢、食欲不振などの症状が現れることもあります
愛犬が苦手とする音が日常的に繰り返される場合は、出来るだけ早く対策をとることをおすすめします。

愛犬がパニックに陥ったときの対処法

愛犬と目線の高さをあわせ、声をかけたり優しく撫でたりして、フォローしましょう。飼い主さんが大きな声をだしたり、叱ったりしてはいけません。
散歩中であればリードを短く持ち、犬が落ち着くのを待ちます。

嫌いな音に慣らす方法

  • 子犬の頃が効果的
犬が特定の音を嫌う理由の多くは、「その音に慣れていない」からです。それには、社会化期の頃の過ごし方が大きく関係しています。
犬は、社会化期といわれる生後1~3カ月の頃に体験しなかったことに対しては恐怖心を抱きます。この頃に聞く機会がなかった音には、その後もなかなか慣れることができないようです。
子犬の時にいろいろな種類の音を聞かせ、慣れてもらうのと同時に、その音の後に何も悪いことは起こらないと知ってもらうことが重要です。
  • 少しずつ慣れさせるのが基本
愛犬が苦手としている音を集めましょう。
録音した愛犬が苦手な音を毎日少しずつ、繰り返し流します。
はじめは少し離れたところから小さい音で次第に近づき、大きな音で流してみましょう。
飼い主さんは音に対して無反応を決め、音が鳴っても何も起こらないことを教えます。
  • 注意点
おびえている愛犬がかわいそうだとぎゅっと抱きしめたり、なぐさめ続けたりするなど、過剰なケアはかえって犬の不安をあおってしまうことがあるので気を付けましょう。

また無理なトレーニングは子犬のストレスになります。パニックに陥ったり、極度の恐怖心を示す場合には、無理せず一度中断することも必要です。

まとめ

しょんぼりするシェパード
苦手な音にさまざまな対策をとっても、最後まで慣れないのが雷です。多くの動物が怯えますので、本能的に危険と感じることの克服は難しいのかもしれません。

友人の犬に、異常なほど雷を怖がる子がいました。友人はこまめに雷予報をチェックし、雨戸を閉めるなどの対応をしていました。そのうちに歳を重ね、耳が遠くなり、全く怖がらなくなりました。
お世話をできるのもずっとではないのですよね。ちょっと切なくなる思い出話です。
 執筆者プロフィール
No dog No life

特に牧羊犬が大好きです。
一番の関心事は「シニアわんことの暮らし」。
「人と動物の共生」「ワンヘルス」にも関心があり勉強中です。

動物愛護フェスティバル実行委員。
某県の災害時動物救護ボランティアチームに所属。
某県の動物愛護センターの登録ボランティア(おうちに帰れなかった犬たちの保護と譲渡のお手伝い)もしています。

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