イタリアン・コルソ・ドッグの特徴は?

イタリアン・コルソ・ドッグは強面で堂々とした容姿が特徴。大型犬で、スタンダードではオスの体高が64~68cm、メスは60~64cmです。体重はオスが45~50kg、メスが40~45kgで、なかには60kg近くまで大きくなる個体もいるとのこと。

原産国のイタリアではカネコルソと呼ばれ、日本以外ではカネコルソという呼び名のほうが有名です。犬種名の「カネ」は犬を意味し、「コルソ」は「護衛」を表すという説と「頑丈」を表すと、説は2通り。イタリアン・マスティフやドゴ・ディ・プーリア(プーリア州のブルドッグ)などと呼ばれることもあるそうです。

足は長くて太く、体は筋骨隆々です。皮膚にたるみはなく、被毛は艶のあるスムースコート。手入れするときは獣毛ブラシやラバーブラシを使い、皮膚をマッサージするようにブラッシングしましょう。毛色はブラックとブルーが人気で、ほかにレッドやグレー、フォーン、ブリンドルなどがあります。

イタリアン・コルソ・ドッグの耳は前に垂れていますが、禁止されていない国では断耳して立たせることもあります。しっぽも同様に断尾されることがあるようです。

イタリアン・コルソ・ドッグってどんな犬? その歴史とは

イタリアン・コルソ・ドッグはイタリア原産の大型犬です。

イタリアン・コルソ・ドッグの祖先は、古代イタリアの「カーネ・ディ・マチェライオ」という大型犬だとされています。カーネ・ディ・マチェライオは「肉屋の犬」を意味し、闘犬や家畜の屠殺などに用いられる犬種でした。その獰猛さからギリシャ神話に登場する地獄の番犬「ケルベロス」のモデルになったと言われています。
しかし、カーネ・ディ・マチェライオは他犬種との交雑が進み、最終的には純血種がいなくなってしまいました。これを憂いた愛好家は、カーネ・ディ・マチェライオの血を濃く受け継いだ犬を集め、より扱いやすい性格の犬として復活させます。これが「イタリアン・コルソ・ドッグ」です。

1980年代初めごろまで、イタリアン・コルソ・ドッグはイタリアの南部の一部地域のみにしかいない珍しい犬でした。
第二次世界大戦後、一時は絶滅寸前まで減少しますが、一部の熱心な愛好家たちの手で異種交配が進められ、だんだんと頭数が増加。危機を乗り越えたイタリアン・コルソ・ドッグは当初の外観とかなり変わってしまいましたが、2009年には「カネコルソ・イタリアーノ」としてUKC(ユナイテッドケネルクラブ)に、2010年には「カネコルソ」としてAKC(アメリカンケネルクラブ)で公認されました。

日本ではJKC(ジャパンケネルクラブ)が「イタリアン・コルソ・ドッグ」として公認しています。

イタリアン・コルソ・ドッグはどんな性格? そのしつけ方は?

猛果敢なイタリアン・コルソ・ドッグは、家族に対しては愛情深く、優しい性格をしています。家族と常に一緒にいることを好み、忍耐強いので子どもがいる家庭でも飼育が可能です。

イタリアン・コルソ・ドッグは家族以外には警戒心が強いですが、攻撃的になることは少ないでしょう。しかし、大型で力のある犬なので、しっかり訓練すする必要があります。知能も高く、初心者が飼育するのは難しく、飼い主は強いリーダシップと、何かあったときのために制御できる力が不可欠です。

理知的な犬種なので、運動するときは知的なトレーニングを取り入れるとイタリアン・コルソ・ドッグが満足するでしょう。トレーニングを通し、飼い主との絆を強固にしましょう。

イタリアン・コルソ・ドッグを飼うときに注意したい病気

闘犬や猟犬ををルーツに持つイタリアン・コルソ・ドッグは、たくましい体つきが魅力のひとつ。そのたくましさと健康をキープするために、必要とする運動量は多めです。

ですが、関節炎になりやすいため運動をさせる際には注意が必要。走らせる時間は短くして、長時間の激しい運動は避けてください。長い時間をかけて、ゆっくりと散歩するとよいでしょう。

また、イタリアン・コルソ・ドッグは垂れ耳のため、断耳していなければ蒸れやすく、耳の病気にかかりやすい傾向があります。週に1回は耳掃除用のシートや専用のクリーナーで優しくケアしてあげてください。

大型犬特有の、胃捻転や胃拡張にも気を付けたいですね。イタリアン・コルソ・ドッグに一度にたくさんフードを食べさせたり、食後すぐに運動をさせるのはやめましょう。

イタリアン・コルソ・ドッグは上級者向きの犬種

大型犬で力の強いイタリアン・コルソ・ドッグは、上級者向けの犬種です。飼う前に、責任を持ってイタリアン・コルソ・ドッグを飼えるのかどうか、よく考えることが大切です。飼い主になる方だけの判断で決めずに、家族ともよく話し合ってください。

受け入れる体制をしっかりと整えてから、イタリアン・コルソ・ドッグを家族に迎え入れましょう。

イタリアン・コルソ・ドッグは、日本での数はまだまだ少ないですが、注目の高まる犬種です。もしも、イタリアン・コルソ・ドッグを飼いたいと考えている場合は、イタリアン・コルソ・ドッグの子犬を飼育しているブリーダーを探すところから始めましょう。いい出会いがあるといいですね!
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