日本の人気犬種ランキング

まずは日本の人気犬種ベスト10をみてみましょう。

  1. プードル
  2. チワワ
  3. ダックスフンド
  4. ポメラニアン
  5. フレンチブルドッグ
  6. ミニチュアシュナウザー
  7. 柴犬
  8. ヨークシャーテリア
  9. シーズー
  10. マルチーズ


1位のプードルと3位のダックスフンドは、ともに3サイズ合わせての数でランクインしていますが、どちらも人気のトイプードルミニチュアダックスフンドが8割を占めており、単独でも順位に変わりありません。

こうしてみると、フレンチブルドッグと柴犬以外は、すべて小型犬ということになります。

2000年までさかのぼり、約20年間のトップ4を調べても、若干順位の入れ替えがあるものの「プードル、チワワ、ダックスフンド、ポメラニアン」の4種の顔ぶれは変わっていないことが分かります。
さらに1999年までさかのぼると、3位にゴールデンレトリバー、4位にラブラドールレトリバーと大型犬が上位に入っています。大型犬のなかでの飼育頭数は群を抜いて多く、日本でも安定した人気をもつ犬種ですが、2005年以降はベスト10圏外となります。

小型犬が圧倒的人気という点が、日本ランキングの最大の特徴です。

参考文献 JKC 2019年(1月〜12月)犬種別犬籍登録頭数 https://www.jkc.or.jp/archives/enrollment/10192

アメリカの人気犬種ランキング

  1. ラブラドルレトリバー
  2. ジャーマンシェパード
  3. ゴールデンレトリバー
  4. フレンチブルドッグ
  5. ブルドッグ
  6. プードル
  7. ビーグル
  8. ロットワイラー
  9. ポインター
  10. ウェルシュコーギーペンブローク

トップのラブラドールレトリバーは驚くことに29年連続1位だそうです。

トップ3はすべて大型犬で、ベスト10でも大きな犬種が占めています。
6位のプードルはスタンダードプードルを指しており、日本で人気の小型犬はすべてランキング外という結果です。
8位に、日本では「超大型犬」に括られることもある、標準体重40キロオーバーのロットワイラーがいるという点だけを見ても、日本とは傾向が異なることが分かります。

参考文献 AKC 最も人気のある犬種ランキング(2019年度版) https://www.akc.org/expert-advice/dog-breeds/2020-popular-breeds-2019/

ドイツの人気犬種ランキング

  1. ジャーマンシェパード
  2. ダックスフンド
  3. ジャーマンワイアーヘアードポインター
  4. ラブラドールレトリバー
  5. ゴールデンレトリバー
  6. プードル
  7. ロットワイラー
  8. ボクサー
  9. グレートデーン
  10. キャバリアキングチャールズスパニエル

日本ともアメリカとも違う、ドイツ独特のベスト10です。
1位はドイツ原産ジャーマンシェパード。やはり大型犬がずらりと並びますが、最も興味深いのは3位にドイツ原産の大型犬、ジャーマンワイアーヘアードポインターが入っている点といえるでしょう。
JKCへの登録は2008年の8頭が最後で、日本ではあまり知られていない犬種です。

ドイツは、ドイツ原産犬種のブリーダーや愛好家が多いのだろうと推察できますね。

参考文献 VDH 人気犬種ランキング https://www.vdh.de/welpen/top50-beliebteste-hunderassen

フランスの人気犬種ランキング

  1. オーストラリアンシェパード
  2. ベルジアンシェパード
  3. スタッフォードシャーブルテリア
  4. ゴールデンレトリバー
  5. ジャーマンシェパード
  6. アメリカンスタッフォードシャーブルテリア
  7. ラブラドールレトリバー
  8. キャバリアキングチャールズスパニエル
  9. フレンチブルドッグ
  10. イングリッシュコッカースパニエル

フランスの上位は牧羊犬テリア種が独占しています。

イギリス原産のスタッフォードシャーブルテリア(通称スタッフィー)と、アメリカ原産のアメリカンスタッフォードシャーブルテリアという2種類のブルテリアがランクインしており、スパニエル種も2種ベスト10入りしています。犬種の好みがはっきりしている点が特徴といえるでしょう。

参考文献 SCC 2019年度ランキング https://www.centrale-canine.fr/actualites/le-chien-de-race-en-2019-voici-les-20-races-preferees-des-francais

イギリスの人気犬種ランキング

  1. ラブラドールレトリバー
  2. フレンチブルドッグ
  3. (イングリッシュ)コッカースパニエル
  4. パグ
  5. イングリッシュスプリンガースパニエル
  6. イングリッシュブルドッグ
  7. ゴールデンレトリバー
  8. ジャーマンシェパード
  9. ダックスフンド
  10. ミニチュアシュナウザー

KC(イギリスのケネルクラブ)の歴史は世界のケネルクラブのなかで最も古く、1873年に設立されました。
そんなイギリスのランキング特徴は、ベスト10のうち4種がイギリス原産の犬である点でしょう。
また、ドイツやフランスと比較すると、標準体重10キロ前後サイズの犬のランクインが目立ちます。

2位にフレンチブルドッグが入っていますが、これは某有名歌手の影響だといわれているようです。一年前の2018年ランキングでは、30年近く首位をキープしていたラブラドールレトリバーを抜き、フレンチブルドッグが1位を獲得しました。

参考文献 KC 2019年トップ10 https://www.thekennelclub.org.uk/registration/breed-registration-statistics/

犬との暮らしやすい環境づくり

海外では大型犬が人気

日本の飼育率が決して高くないことははじめにご紹介しましたが、犬種ランキング比較から分かる、日本と海外の一番の違いといえば、大型犬の飼育率です。

世界で人気のラブラドールレトリバーとゴールデンレトリバーは日本でもファンが多く、一番人気の大型犬です。しかし、住宅事情や環境が変わらなければ、これからも上位ランクインは難しいと思われます。

犬と暮らしやすい環境づくり

犬と暮らしやすい街とはどんな街でしょうか。
今回ランキングを紹介した、犬の飼育率が高いアメリカ、ドイツ、フランス、イギリスの取り組みをみていきましょう。

  • 住宅
基本的に住宅は犬飼育OKで、犬の大きさは問いません。日本はペット可物件が少ないうえ、大型犬となるとさらに見つけるのが困難です。

  • レストラン、カフェなど
基本的に飲食店は犬同伴OKで、犬NGの場合は店舗入り口に掲示してあります。日本のドッグカフェにあたる店はなく、どの店も大抵は入店できます。

  • 公共交通機関
人の多い都市部ではバッグに入れるルールがあるようですが、多くの地域はリードを付けていればOKで、犬たちは気軽に地下鉄もバスも乗車できます。

犬と暮らしやすい街とは、犬と住む家探しに困ることなく、外出と行動が制限されず、犬との時間を楽しめる街。
犬たちも吠えず走らず、電車でも店内でも飼い主さんの足元で大人しく座っており、社会に溶け込んでいます。

まとめ

日本が「犬と暮らしやすい社会」を築けないのは、糞尿問題、オフリードなど、ルールを守れない飼い主さんが多いからではないかと、残念ながらそのように考えます。
犬NGの場所を増やし、犬嫌いな人を増やしているのは他ならぬ私たち犬好き犬飼いです。
犬に優しいペット先進国は、飼い主さんたちがルールとマナーを守り、力を合わせ、築きあげてきたものだといえるでしょう。
 執筆者プロフィール
No dog No life

特に牧羊犬が大好きです。
一番の関心事は「シニアわんことの暮らし」。
「人と動物の共生」「ワンヘルス」にも関心があり勉強中です。

動物愛護フェスティバル実行委員。
某県の災害時動物救護ボランティアチームに所属。
某県の動物愛護センターの登録ボランティア(おうちに帰れなかった犬たちの保護と譲渡のお手伝い)もしています。

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