相談内容:膵臓の機能不全以外の可能性について
飼い主からの相談
はじめまして。ミニチュアダックス(女の子・2歳4ヶ月・体重3.4kg)です。
どう判断すればよいか分からず相談させていただきます。
幼少のころから、食後3、4時間たっても未消化の嘔吐をたまにしていました。ただその頃は幼少期なので嘔吐があるのはおかしくないと診断されました。
しかし、2歳を超えても症状は変わらず、先日、大量の嘔吐(これは消化された茶色いもの)と、血便がありました。この原因はハッキリ分からないとの診断だったのですが、血液検査や検便の結果、膵臓の機能不全と診断されました。そのため、i/dにパンクレアチンを混ぜ、ふやかして食事を与えています。(ふやかしても、食欲旺盛で完食します。)これにより食事の吸収率は若干良くなりましたが、嘔吐の頻度が増えてしまいました。膵臓の検査は血液、検便だけでしたので、エコーやレントゲンはしていません。(獣医師さんが膵臓の位置的に病状の詳細が分からないのでレントゲン等しないということでした)
そこで質問なのですが、
①パンクレアチンなどの消化酵素は嘔吐の原因になりますか?
②他に嘔吐の原因や消化率の悪さは、膵臓以外にも要因がある場合があるのでしょうか?その場合、一般的な検査はどのように行われるのでしょうか?
③膵臓の検査方法は切開しかないのでしょうか?
症状など説明不足で申し訳ございませんが、今後の参考のためにもアドバイス宜しくお願いいたします。
中津 賞先生(中津動物病院)からの回答

獣医師は嘔吐があれば次ぎの様な疾患ついて一つ一つ該当しないかを頭の中で検討します。
1胃腸の炎症
急性胃炎、慢性胃炎、胃腸炎、胃腸の潰瘍、種々の感染症(ジステンパー、パルボウイルス感染症、コロナウイルス感染症、サルモネラ感染症等)
2咽頭、食道の異常
輪状咽頭筋の痙攣、右大動脈弓遺残、食道梗塞、食道狭窄、食道憩室
3胃腸の異常
急性胃拡張あるいは胃捻転、腸閉塞、胃内異物、小腸内異物、閉塞性ヘルニア、胃幽門の狭窄あるいは閉鎖、胃の腫瘍
4腎機能障害
子宮蓄膿症の併発疾患としての腎不全、レプトスピラ感染症
腎不全、尿毒症、糸球体腎炎。
5有害物質の吸収と中毒症
回虫症、ビタミンD過剰症、鉛中毒、燐中毒、ヒ素中毒
6その他の疾患
前庭疾患、急性膵臓炎、腹膜炎、慢性肝炎、肥満症、腹腔内腫瘍
急性膵臓炎とパンクレアチニンを処方する膵臓の外分泌機能不全症とは全く異なる病気です。前者は激しい腹痛を伴う嘔吐が特徴で、適確な治療を受けないと、間もなく虚脱に陥り死に至ります。パンクレアチニンは嘔吐し易い薬物ではありません。
上記の病気のうち直ちに除外できるものから、精密な検査をするものまで様々ですから、嘔吐がうまく止まらない時は獣医師に繰り返し診察を受けて下さい。
相談内容:口の周りをなめる
飼い主からの相談
はじめまして。アドバイスをいただきたく質問させて頂きます。よろしくお願いします。我が家のめいは現在7歳です。神経質な子です。怖がりでもあります。散歩もあまり好きでなく、ドッグランに連れて行っても走りません。おとなしいと言えばおとなしいですがラブらしくありません。6歳なってから避妊手術をしました。おっぱいが出るようになったからです。肝臓の検査で(生検)で慢性肝炎と診断を受けました。毎月の血液検査と薬は欠かしていません。今回相談させていただきたいのは、たま~にですが、よだれが止まらなくなって、口の周りを異常にペロペロします。2.3時間で収まります。人間で言うと、車酔いの時などに唾液が上がってくるような感じに見えます。12月頃におやつのガムを与えてそうなったので、今ではあげていません。ところが今日、また突然、口の周りをペロペロし始め、落ち着かないようでした。30分ぐらいで収まり、よだれはあまり出ませんでした。
かかりつけの先生には話してあります。「・・・・ガムを食べて消化が悪かったかな・・・神経質なので何かひどいストレスでもかかったかな・・・と話されてました。脳の心配も無くはないが、まだそのような段階ではないかなと言う事でした。今日のことはまだ先生に話してませんが、やはり脳に何か・・・と疑った方がいいのでしょうか?
どうぞよろしくお願いします。
中津 賞先生(中津動物病院)からの回答

よだれが過剰に流れ出る症状を流涎症といいます。
流涎症の原因は大きく分けて3つあります
1口腔内の異常・・・・・口内炎。口腔内異物、舌炎、歯肉炎、乳頭腫等の腫瘍の発生、扁桃炎、口唇の皮膚炎
2食道の異常・・・・・食道梗塞、咽頭炎、食道狭窄、食道休憩室、咽頭麻痺、食道炎
3全身性疾患・・・・・嚥下障害に伴う流涎症、三半規管に異常による前庭障害、急性胃拡張と胃捻転、子癇、異嗜、レプトスピラ症、破傷風、狂犬病
獣医師はこうした病名を流涎症があれば頭に浮かべながら、一つ一つ検討してゆきます。詳細に検査を受けて原因を突き止めると流涎は止まるでしょう。
相談内容:アメリカンコッカースパニエルの肝炎
飼い主からの相談
はじめまして。
アメリカンコッカースパニエル(6歳 メス)です。
2年ほど前に、腹水、黄疸、神経系に異常があり肝炎の疑いがあると診断を受けました。
薬を数種類飲み、1ヶ月ほど経ったときに、結局根本的な原因が分かる前に突然状態が改善されたため、一旦治療は終わりました。
2週間ほど前に食欲がなくなり、
もしかと思い見ていると、腹水が少したまるなど2年前と似た症状でしたので、かかりつけの病院にいきました。
血液検査の結果です。
値の悪かった項目だけ書かせて頂きます。
*********************
赤血球数 429万/ul
ヘモグロビン 11.1g/dl
ヘマトクリット 31%
ヘモグロビン濃度 40.6g/dl
白血球 27500/ul
総蛋白 4.4g/dl
GOT 176U/l
GPT 156U/l
ALP 1094U/l
カリウム 5.3mEq/l
*********************
今回は神経症状、腹水のほかにも、
下痢で黒い便でした。3日目くらいから血が混ざるようになりました。
はじめ、パセトシン、タチオンを飲ませて4日様子を見ましたが、
改善傾向が見られなかったために現在は、
パセトシン、タチオン、メトロンタゾール、ニコルダ、アドナ
の5種類の薬を飲ませています。(まだ2日目です。)
食事は肝臓に負担のすくないドックフードです。(Hillsのl/d)
肝臓を取り出しての検査は一度もしていないので、
根本的な原因があるのかもしれませんが、
アメリカンコッカースパニエルには
原因のはっきりと分かっていない遺伝性の慢性肝炎があるという情報をいくつか見ました。
もし原因が分からない可能性が高いのであれば、肝臓を取って検査をして犬に負担をかけてしまうのもと思い悩んでいます。
ほんとうにアメリカンコッカー特有の原因不明な肝炎というものはあるのでしょうか?
長文で申し訳ございませんが、よろしくお願いいたします。
米地 謙介先生(アサヒペットクリニック本院)からの回答

こんにちは。
「コッカスパニエル肝炎」という病名があります。恐らく遺伝性ですがはっきり分かっていません。肝臓組織の一部を検査に出す必要があります。残念ながら完治する治療方法はなく、お薬や肝臓病食を続けるしかありません。
ただしアメリカンコッカスパニエルの肝臓病がすべてコッカスパニエル肝炎というわけではなく、門脈シャントと呼ばれる手術で治る病気のこともあります。門脈シャントの診断は手術をしなくてもCT検査でできますので当院ではまずCT撮影をすることにしています。原因が分らないと今後の対策も立てることができません。担当の先生と相談してみてください。
相談内容:慢性肝炎
飼い主からの相談
心配でたまらず質問させていただきたいと思います。
12月23日フードを残したことのない子が食べないので、病院へ連れて行きました。GPT他、肝臓に関係する数値が測定不能まで上がっていて、即入院しました。ずっと点滴をしていて、2週間後、やっと500近くまで下がってきて、やっと先日(1月8日)退院できました。
薬を飲み通院で治療ということで本日(1月12日)病院で血液検査をしたところ、GPT200まで下がっていました。るーくは、いたって元気です。吐き気もないし、うんちも普通です。
今後気をつけたらいいこと、注意すべき点あれば、アドバイス下さい。
また、慢性肝炎とは食事療法、投薬、定期的血液検査で、付き合っていかなければならないと覚悟していますが、完治できないものでしょうか?
おしえてください。宜しくお願いします。
山上 洋介先生(ベーネ動物病院)からの回答

はじめまして。
るーくちゃん、良くなってよかったですね。
お話ですと、急性に肝機能が悪くなっているようなので、
急性の肝疾患のように思われます。肝臓は再生機能が十分ある
臓器なので、急性の場合は急激に回復する場合もあります。
いずれにしろ原因にもよると思われます。超音波検査や
肝臓の針吸引等の精密検査で、原因を究明された方が良いと
思われます。
相談内容:肝臓病について
飼い主からの相談
最近元気がなく、食欲も落ちてきましたので、生後5年が経過したこともあり、健康診断を受けさせました。
その結果、GPTが異常に高い(400台)結果が出ました。
1週間投薬を受け、再度検査した結果も同程度の数値です。
以前から、ドッグフードだけでは食べないため、「乾燥ささみ」などを、ふりかけ状に削って混ぜて食べさせています。最近はそれもあまり食べなくなっています。
もともと散歩嫌いですが、家の中ではボール遊びなど元気はよかったのですが、最近はあまり外に出たがらず、ソファーの上で寝ていることが多いです。
特に暑さには弱いようで、つい最近来客(同種類の犬同伴)があって、気を使いすぎて疲れたようにも思われます。
どんな原因が考えられるのでしょうか。どんな治療法があるのでしょうか。
縄田 龍生先生(くすのき動物病院)からの回答

犬の肝障害で最も多いのは慢性肝炎だと思いますが、肝臓の一部を取って病理検査をするしか確定診断方法は無いと思います。
もちろんエコー検査も出来れば検査手術前にある程度分かることがあるかもしれません。
今後の診断・治療も含めて、よく主治医の先生と話してください。
GPT上昇イコール肝障害だけではありませんので、確定診断が必要かもしれません。
ペット保険について

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