猫はもともと夜型の生活をしていた?

猫の語源についてはさまざまな説がありますが、そのひとつに「よく寝る子=寝子」からきているというものがあります。実際に、猫は1日当たり14~16時間、子猫だと18~20時間も寝て過ごしています。

もともと猫は明け方や夕方に活発に動く動物で、昼間に寝て夜に起きるのが普通の生活リズムでした。正確には夜に活動する「夜行性」ではなく、明け方や夕暮れの時間帯に活動する「薄明薄暮性」です。夜や朝は獲物となる小動物が活動するため、猫は夕方や朝方から準備万端で待ち構えていたんですね。

獲物が巣穴に閉じこもっていれば狩りをしても成果はありません。そのため、猫にとって夜は獲物を狩る時間、昼間は体力を温存する時間だったのです。

長い睡眠時間の秘密は、浅い眠り

猫は長い間寝ていますが、熟睡している時間は少なく、ほとんどが浅い眠りだと言われています。浅い眠りのときは、体は休んでいても脳が活発に動いているとき。ちょっとした物音や気配でパッと目を覚まします。

ウトウトしながらも、いつ敵や獲物に対応できるように、常にまわりの様子をチェックしているのです。

猫は飼い主の生活リズムに合わせられる!

猫はマイペースで自由奔放ですが、人間と一緒に暮らすうちに、人間と同じような生活のリズムで暮らせるようになります。毎日ご飯がもらえる生活では狩りをする必要がないため、夜間に活動する必要もありません。

飼い主が起きている時間でないとご飯がもらえず、構ってもらえないということも関係しているでしょう。夜型の生活をしていた猫も、朝起きて活動し、夜は体を休めるということを繰り返していれば、朝型の生活が普通になります

「猫のリズムを狂わせるのは……」とためらう飼い主もいるかもしれませんが、猫は一日の大半を寝て過ごしているので、多少のずれは特に問題にならないことが多いです。

じゃあなんで起こしに来るの!?

早朝や深夜、ふと目覚めると猫が耳元でニャーニャー鳴いていたり、体の上に乗ったりと、あたかも寝起きドッキリをしかけられることがありますよね。肉球でほっぺたをつついたり、布団にもぐり込んできたりするしぐさはかわいいですが、本音としては「勘弁して!」といったところ。なぜ猫は早朝や深夜に飼い主を起こすのでしょうか。

〇おなか減った!
猫が飼い主を早朝や深夜に起こす理由として、一番多い理由が「おなかが空いているから」だと言われています。
前の晩のご飯を遅くしたり、置き餌をしたりすることで多少は改善できるかもしれませんが、猫が「夜ご飯が遅い!」と抗議行動に出ることがありますし、置き餌はにおいが飛ぶことで食べなくなる場合があります。
たまにであればいいですが、毎日「おなかが減った!」と起こされる場合は、自動給餌器を導入してはいかがでしょう。飼い主の生活を確保することも猫との楽しい暮らしに重要ですよ。

〇トイレ汚いよ!
猫はきれい好きで、汚れたトイレを嫌がります。飼い主が寝ている間は掃除してくれる人がいないため、「はやく片付けて」と起こしにくることがあります。起きると飼い主をトイレに誘導する場合は間違いないでしょう。
寝る前にトイレをきれいにしておけば、飼い主が起きるまでに使えないほど汚れるということも少ないでしょう。トイレを増設するという手もあります。

〇ひま! さみしいから起きて!
ひとり遊びができないさみしがり、甘えん坊の猫に多い理由です。「朝は起こしに来たって相手をしない」と猫にわからせるため、ひたすら無視するしかありません。ある程度繰り返せば猫も理解してくれます。
少しかまうだけで満足する場合もあるので、潔く起きてもいいかもしれません!?

〇寝すぎじゃない? 大丈夫?
猫は睡眠時間は長くても、熟睡するのは2時間程度が上限。そのため、人間が何時間も寝ていると、「なにかあった?」と心配になってしまうようです。起こされるのはちょっと迷惑ですが、猫が心配して様子を見に来ていると思うとうれしくなってしまいますね。

ストレス発散で開催される夜の運動会

夜になると、突然スイッチが入ったように猫が走りまわって大暴れすることがありますね。猫の飼い主の間では「夜の運動会」と呼ばれている行動で、睡眠時間を邪魔されたり、近所への騒音が気になったり、世界中の飼い主が悩まされている現象のようです。

「猫は夜型だから……」などと諦める人もいますが、この運動会は野良猫や室内と屋外を行き来している猫はあまりしないそうです。つまり、運動不足やそれによるストレスが原因になっていると考えられます。また、日中猫に単独で留守番をさせている場合、退屈で寝て過ごしていて、夜に体力があり余っているということもあるでしょう。

解消するためには一人遊びできるおもちゃを用意したり、キャットタワーやキャットウォークを設置したり、猫が体を動かせる環境を整えてあげましょう。窓の外が見える位置に猫が過ごせるスペースを作るのも有効です。
もちろん、帰宅したら猫とたくさん触れ合って運動させてくださいね。

まとめ

野性では夜型の猫も、人間と一緒に暮らすようになれば、少しずつ生活リズムは変わります。飼い主側としては、日中に活動できる環境を用意したり、たくさん遊んであげたりして、時間を合わせてもらう努力をしましょう。

基本的に猫は食べたいときに食べ、寝たいとき寝て、甘えたいときに甘えるマイペースな動物。飼い主がある程度合わせることも必要ですが、猫との楽しい暮らしのためには対策をとっておくことも必要です。飼い主や猫がストレスを感じたり、ご近所に迷惑になったりしないよう配慮し、気まぐれな猫との生活を楽しみましょう
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『みんなのペットライフ』編集部スタッフが、わんちゃん・ねこちゃんの飼い方、しつけのアドバイスなど、毎日のペットライフに役立つ知識や情報をお届けします。

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