猫を飼うときの心構え

まずは、猫を飼うときの心構えから見ていきましょう。

ペットが育てられる住宅環境か

基本的に猫は室内飼いになりますので、屋内に飼育スペースが必要です。
健康維持のためには運動が不可欠なので、遊ぶためのスペースを十分に確保しましょう。猫は非常に高い運動能力を持っているため、立体的な運動ができるキャットタワーなどがあると理想的です。

また、賃貸物件に住んでいる場合は、ペットの飼育が可能でなければなりません。現在住んでいる物件がペット飼育可能であっても、今後何らかの理由で転居することも考えられますので慎重に考えましょう。

家族の同意は得られているか

家族と一緒に暮らしている場合は、家族の同意と理解が必要です。
猫が苦手な家族はいないか、猫アレルギーの家族がいないかどうかは必ず確認して同意を得ましょう。
場合によっては、猫を飼い始めてから喘息や皮膚の湿疹などのアレルギー症状が出てしまうこともありますので、アレルギー体質の家族には事前に詳しい検査を受けてもらうことをおすすめします。

猫の世話をする時間を確保できるか

犬のように毎日の散歩は必要ありませんが、当然お世話はしなければなりません。毎日の食事はもちろん、排泄物の始末や室内の掃除のほかにも、定期的なブラッシングや爪切り、耳掃除や歯磨きも必要です。
また、スキンシップも重要なお世話の一つですので、愛情を持って遊んであげるようにしましょう。その際、不自然なしこりがないか、皮膚に出血はないかなど、身体をよくチェックすることも大切です。
そのためにも、猫の世話に十分な時間を充てられるか慎重に考えましょう。

病気やケガをした場合や老後の介護ができるか

人間同様、猫もずっと健康でいられるわけではありませんし、年齢も重ねていきます。
場合によっては介護が必要になることもあり、元気な頃よりさらにお世話にかかる時間が増えます。うまく排泄ができなくなったり、自分でご飯を食べられなくなったり、立てなくなったりすることもあるでしょう。
単なるペットとしてではなく、家族の一員として責任を持って最後までお世話ができるのか、しっかり心の準備が必要です。

猫の飼育にかかる費用

次に、猫の飼育にかかる費用を見ていきます。
猫を飼ううえで必要な費用は、一時的なものだけではありません。猫を飼い始めたときにかかる費用から生涯にかかる費用まで、経済的負担をしっかり理解しておきましょう。

飼い始めにかかる費用

飼い始めには、生活必需品を一式揃えると同時に混合ワクチンの接種や健康診断を受けなければなりません。
生活必需品は購入場所や商品によって大きな幅がありますが、キャットフードやおやつ、トイレ用品、おもちゃなど、できるだけ安いもので揃えたとしても5,000円ぐらいは必要でしょう。
また、混合ワクチンは5,000~8,000円程度、健康診断は5,000~20,000円程度と、地域によって差はあるものの、合計すると、最低でも15,000円程度はかかります。

年間にかかる費用

年間でかかる費用には、餌や消耗品、混合ワクチンの接種や健康診断などにかかる費用があります。
おやつを含む食費が月に3,000円、トイレ用品などの消耗品も月に2,500円だとすると、それだけでも年間66,000円かかることに。
さらに、混合ワクチンの接種と健康診断を年に1回行うと、最低でも年間76,000円は必要になります。
ただし、これはあくまで最低限かかる費用として算出した金額です。高額なキャットフードを食べさせたり、日常的におやつをあたえたりすればそれ以上の費用がかかることを認識しておきましょう。

また、健康診断の回数ですが、5歳未満の健康な猫は年に1回、5歳以上では半年に1回が目安です。高齢になるほど回数が増えるため費用がかさみます。

臨時でかかる費用

定期的にかかる費用以外に、臨時の費用がかかることも忘れてはいけません。
まず病気やケガの治療費ですが、猫には健康保険が適用されず、100%自己負担ですので、高額になる可能性が大きいのでしょう。それに備えてペット保険を検討してみることをおすすめします。

やむを得ずお世話ができない場合には、ペットシッターやペットホテル代も必要です。猫の留守番は2泊程度が限界と言われていますので、それ以上留守にするようであれば、猫のお世話を第三者にお願いしなければなりません。
ペットシッターに依頼した場合、食事の世話やトイレの掃除、遊び相手などで1回3,000円以内のところが多いようです。ペットホテルの場合、1泊4,000円を目安に費用がかかります。

そして妊娠を避けたいという場合、オス猫であれば去勢手術を、メス猫であれば避妊手術を受けることになります。手術費用は、去勢手術が10,000~20,000円程度、避妊手術が15,000~30,000円程度となります。

生涯でかかる猫の飼育費用

飼い始めにかかる費用から年間費用を踏まえ、猫の寿命を15年として仮定すると、最低でも130万円の費用がかかります。
さらに臨時費用の有無によってはそれ以上になることが考えられますので、経済的な負担が可能なのか慎重に考えましょう。

猫の入手方法について

最後に、猫はどのように探したらよいのか、入手方法やそれぞれのメリット・デメリットを見ていきましょう。

ペットショップ

ペットショップの場合、ペット用品など最初に必要な物を揃えられることだけでなく、ホテルなどの施設を併設していることもあるため、利便性が高いことが特徴です。
また、猫を間近で見て触れられるという魅力もあります。
ただし、かわいらしさにつられて準備もできていないのに、衝動的に買ってしまわないように注意しましょう。

ブリーダー

純血種の猫を迎えたい場合は、ブリーダーから入手するとよいでしょう。
猫の身元が正確であることに加え、ブリーダーは飼育のプロでもあるので、猫を飼うにあたっての的確なアドバイスを受けることができます。
場合によっては親猫や兄弟姉妹の猫を見ることも可能です。
また、仲介手数料がないぶん、ペットショップよりも安い価格で購入できる場合が多いというメリットもあります。

ただし、ブリーダーから猫を購入する場合には、動物取扱業の登録がされているかなどをきちんと確認しましょう。
残念ながら猫のことを大切に考える優良なブリーダーだけではなく、金銭目的で無理な繁殖をする悪質なブリーダーがいることも事実です。飼い主としての判断を誤らないよう注意してください。

里親

さまざまな事情で飼い主がいない猫を譲り受ける里親制度。最近はインターネットで簡単に情報を得ることができるようになりました。自治体のホームページや里親募集サイトなどを見てみましょう。また、保護猫カフェという形で実際に猫とふれあい、性格を見ながら飼うことを検討できるサービスも増えてきています。
里親として譲り受けた場合、猫が保護されるまでの過程が不明なこともが多いです。何かしらの病気や遺伝的な奇形がある可能性も否定できないため、譲り受けたときは早めに動物病院を受診しましょう。

また、譲渡には条件が設けられていることが一般的。
家族構成や飼育環境の確認、身分証明、ワクチン接種費用の負担などに加え、譲り受けた後の定期報告が必要なケースもあります。

まとめ

猫を迎えるための心構えや費用など、猫の飼育にあたって事前に知っておかなければならないことはたくさんあります。
飼い主と猫が末永く幸せに暮らしていくために大切なことですので、無理せず準備を整えてから迎え入れるようにしましょう。
 執筆者プロフィール
『みんなのペットライフ』編集部スタッフが、わんちゃん・ねこちゃんの飼い方、しつけのアドバイスなど、毎日のペットライフに役立つ知識や情報をお届けします。

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