猫はまばたきが少ない

猫はまばたきが少ない動物と言われています。
人間は目が乾いたとき、目に潤いを与えるためまばたきの回数が増えますが、猫の目はまばたきが少なくても乾きにくい構造をしています。
猫はまぶたの内側に「第三眼瞼(だいさんがんけん)」(瞬膜とも呼ばれる)という白い膜をもっています。
第三眼瞼はまばたきをするときに、油分をなじませ渇きを防ぐ役割があるので、まばたきが少なくても目が乾くことはありません。
ちなみに、人間を含むほとんどの霊長類は、退化によって第三眼瞼を持っていません。

猫のまばたきの意味

1.あいさつ

猫がこちらを見て、ゆっくりまばたきをする姿を見たことがある方も多いと思います。この行動は人間でいう「あいさつ」と同じ意味で、「わたしには敵意がないですよ」というメッセージです。

もしあなたに仲よくなりたい猫がいるのであれば、ゆっくりまばたきをしてあいさつしてみましょう。
そのとき目を見つめると、ケンカ前のにらみ合いが始まったのかと思い、猫が緊張してしまいます。あなたに争う意思がないことを伝えるために、目を見るのではなく口元や鼻のあたりなど、少し下のほうを見てあげるとよいでしょう。

2.返事をしている

わたしたち人間は、猫の返事というと「にゃー」と鳴くイメージがありますよね。実は猫が鳴いて返事をするのは人間に対してだけと言われています。
猫同士はほとんど鳴き声でコミュニケーションをとりません。野良猫はたくさん集まっていても静かですよね。
自然界では安易に鳴くと敵や獲物に気付かれるため、まばたきやしっぽの動きなどのボディランゲージで意思の疎通を図っています。

猫に話しかけたり、名前を呼んだりしたときに返事がなかったとしても、猫のほうを見るとこちらに向かってまばたきしていることがあります。
その姿を見ると、眠いから聞いていないのだろうと感じますが、実は呼びかけに対してまばたきで「聞いているよ」とサインを出しているのです。
不愛想ながらも、猫なりにきちんと返事をしているのが分かるとうれしいですね。

3.愛情表現

猫のまばたきには「愛情表現」の意味もあります。
飼い主さんはぜひ、猫に向かってゆっくりまばたきしてみてください。それを見た猫がまばたきを返してくれたら「信頼しているよ、好きだよ」ということです。もし一度のまばたきで返してくれなくても、何度か繰り返してみると返事をしてくれるでしょう。
逆に猫にゆっくりまばたきをされたら、同じようにまばたきを返すとより一層、猫との仲が親密になりますよ。

ちなみに猫は信頼関係が強くなるほど、リアクションが小さくなります。
「わたしが大好きなの、もうわかってるでしょ」といった心境でしょうか。人間も親しい間柄の人であれば、なにも言わなくてもお互いの気持ちが伝わりますよね。
リアクションがなくなると嫌われたのかもと心配になりますが、ノーリアクションは一番の愛情表現と言われています。少し寂しいかもしれませんが、実はとても喜ばしいことなのです。

猫がまばたきをしない場合は?

ここまで、猫がまばたきをする理由について解説しました。
では、逆にまばたきをしないときはどのような心境なのでしょうか。それは警戒中のときです。
慣れない人をじーっと観察しているときや、聞きなれない音がした方向を見つめているときなど、まばたきをせずに「危険がないか、安全なのか」と考えています。威嚇のときも相手の目をじっと見つめたままです。

見つめ合うことがよいこととされているのは、実は人間だけと言われています。ほとんどの動物は「目を見つめる=ケンカを始める合図」です。
猫に敵意がなければ目をそらされますが、猫は「この人は自分に敵意を持っている」と感じ、信頼できない人と判断してしまいます。
猫がかわいいからといって、むやみに目を見つめるのはやめましょう。

猫のまばたきが多い場合は?

まばたきに込められた意味を解説しましたが、あまりにもまばたきが多い場合や、片目でウィンクするようにまばたきをしている場合は病気の可能性があります。
考えられる病気としては、

1.結膜炎や角膜炎
2.眼瞼内反症(がんけんないはんしょう)
┗まぶたが内側に反り返り、角膜を刺激してしまう病気

などがあります。まばたき以外にも涙が多い、充血しているなどの症状がある場合はすぐに病院に行きましょう。

まとめ

いかがでしたか。猫のまばたきにはたくさんの意味がありました。
いつもノーリアクションだと思っていた猫も、実はまばたきで返事をしてくれていたのかもしれません。これからは鳴き声だけではなく、まばたきにも注目して猫とコミュニケーションをとってみましょう。
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 執筆者プロフィール
元ペットショップ店員。2匹の白猫と暮らしています。ペットのフードやおやつを試食するのが好きです。

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