犬と一緒に寝るのは悪いこと?

犬と一緒に寝ると、幸せな気分になりますよね。愛犬が寝る位置や寝方も家庭によって違うようで、足元で寝る犬もいれば、腕枕をしたり抱きついたりなど、そのスタイルもさまざまです。

では、そもそも犬と一緒に寝るのは悪いことなのでしょうか?
これに関しては、絶対にダメというわけではありません。ダメと言われるのは、一緒に寝ることで人間にも犬にも何らかのリスクを伴うから。リスクを回避できれば、基本的には一緒に寝ても問題ないのです。
いくつか気をつけたい点をしっかり押さられれば、愛犬と一緒に寝ることは可能です。

犬と一緒に寝るのがいけないと言われる理由

それでは、なぜ犬と一緒に寝るのがいけないと言われているのでしょうか。その理由を確認していきましょう。

事故のリスク

まずは、事故のリスクです。
犬の大きさにもよりますが、小型犬の場合は、飼い主が寝返りを打った際につぶしてしまいますし、無理な姿勢で寝れば関節を痛めてしまう可能性も。
また、ベッドからの落下事故が起こることもありますので、注意が必要です。

犬を意識し、熟睡できない

犬と一緒に寝ることで、飼い主の睡眠の質が低下するという問題が起こる場合もあります。

犬に限った話ではありませんが、誰かと一緒に寝ていると無意識に相手を気にしてしまい、熟睡できないという方もいるかと思います。例えば、犬に気を使って寝返りを控えているような場合は、質の高い睡眠がとれていないかもしれません。

十分な睡眠がとれず、朝起きたときになんとなくすっきりしない状態が続くと、飼い主の体調を乱す原因になることも。

衛生面の不安

犬と一緒に寝ることは、衛生面にも影響を及ぼします。

犬の毛やよだれなどが付いたシーツをそのままにしていると、かゆみや湿疹などの原因にもなるので、頻繁に洗濯しなければなりません。
また、シーツだけなら自宅で洗濯できますが、丸洗いできない布団やベッドにノミやダニが移動してしまうと厄介です。

散歩のタイミングでノミやダニがうつることもあるので、室内で飼っているからといって安心はできません。犬と一緒に寝る以上、衛生面のリスクは念頭に置いておく必要があるでしょう。

病気の不安

犬から人間へ、人間から犬へ病気がうつってしまう可能性があることも問題のひとつです。
動物と人の間でうつる病気は「人獣共通感染症(ズーノーシス)」と呼ばれ、世界保健機関(WHO)で確認されているズーノーシスは約150種とされ、日本にはこのうち約50種が報告されています。
ウィルスや細菌、クラミジア、真菌(カビ)、原虫や寄生虫を病原体として、さまざまな病気を発症するリスクがあります。

一人で寝られなくなってしまう

常に飼い主と一緒に寝ていると、次第に犬がひとりで寝られなくなってしまう可能性があります。

留守番させているときや旅行先など、犬と飼い主がいつでも一緒に寝られる環境とは限りませんよね。
何より、毎晩飼い主と一緒の犬が、突然ひとりで寝なけれればならないことで感じるストレスは、相当大きなものになります。

ひとりでも寝られるようにすることは、犬の精神衛生上にも非常に大切なことなのです。

犬が一緒に寝たがる心理

次に、犬が飼い主と一緒に寝たがる心理について見ていきましょう。

飼い主のにおいで安心できる

人間の場合、浅い眠り(レム睡眠)と深い眠り(ノンレム睡眠)を一定周期で繰り返していますが、犬の場合、浅い眠りの時間のほうが長いと言われています。
これは、犬の本能で、寝ている間に外敵に襲われてもすぐに行動できるようにするためと考えられています。

しかし、大好きな飼い主のにおいはとても安心できるもの。飼い主と一緒なら警戒心を解いて、リラックスした状態で眠ることができるのです。

布団(ベッド)が気持ちいい

飼い主が使う寝具の心地よさを知ってしまったことで、自分の寝床ではなく一緒に寝たいというケースも。ふかふかの布団に包まれることが、病みつきになってしまっているのかもしれません。
もちろん、犬用でも心地よい素材のベッドはありますが、やはり人間の寝具のほうが、より質が高いことが一般的でしょう。

群れで寝る習性から

本来、犬は群れをなして生きてきた動物です。
特に寝る時間は無防備になりやすいため、仲間と身を寄せ合って寝る習性があります。言い替えれば、大好きな飼い主を信頼できる仲間だと認識しているということでしょう。

甘えん坊

甘えん坊な性格の犬は、とにかく飼い主と一緒に過ごしたいあまりに、同じ布団で寝たがる傾向にあります。

日中、留守番が多い犬は、ひとりでいることに慣れてしまうケースと、日中の淋しさ埋めるかのように甘えてくるケースに分かれます。
甘えん坊な子は後者の理由から、就寝時でも一緒に過ごしたがることが多いようです。

犬と快適に一緒に寝るために

ここまで、犬と一緒に寝ることがダメと言われる理由や、犬が一緒に寝たがる心理について見てきました。
それでもやっぱり一緒がいい!と考える方のために、一緒に寝るためのポイントを確認しておきましょう。

狭いベッドは避ける(特に超小型犬)

まず、事故のリスクを回避するために、ベッドのサイズに注意しましょう。
特に超小型犬と一緒に寝る場合は、狭いベッドはおすすめできません。飼い主の十分な睡眠確保も考慮すると、少なくともセミダブルの大きさは必要です。

寝室にもトイレを設置

寝室にはトイレを準備してあげましょう。部屋とトイレの場所に隔たりがあると、犬が排泄をガマンし、ストレスや病気を引き起こす原因にもなりかねません。
また、間違って布団でオシッコをしないためには、トイレのしつけを完璧に終わらせる必要があります。トイレトレーニング中なら、一緒に寝ることは我慢しておいたほうが無難です。

クレートトレーニングをしておく

一緒に寝られないときのために、クレートトレーニングをしてしておきましょう。
飼い主のそばだけではなく、クレートも安心できる場所ということも教えてあげてください。クレートトレーニングは、飼い主と離れ離れになる「分離不安」を防ぐという点においても効果的ですよ。

お留守番の練習をする

日頃から留守番の練習をしておくことも大切です。ひとりで過ごせるよう自立心を育てるのも、結果として犬のストレス軽減につながります。

まとめ

今回は、犬と一緒に寝ることが悪いと言われる理由や、一緒に寝るときのポイントについてお伝えしました。
一緒に寝ることは、飼い主と愛犬それぞれにメリットデメリットがあるので、お互いのストレスにならないようにしましょう。また、いざというときのためにも、愛犬がひとりでも過ごすことができるよう、日頃からしつけてあげてください。
 執筆者プロフィール
『みんなのペットライフ』編集部スタッフが、わんちゃん・ねこちゃんの飼い方、しつけのアドバイスなど、毎日のペットライフに役立つ知識や情報をお届けします。

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