子犬の社会性の大切さ

犬には、多くのことを学び社会性を身に付ける「社会化期」と呼ばれる、非常に大切な時期があります。
社会化期をどう過ごすかによって、犬の性格と将来を決定づけることになるといっても過言ではありません。
犬種や個体によって差はありますが、だいたい、生後3週齢から16週齢までの時期といわれ、なかでも、6~8週齢は社会化期の絶頂期であると考えられています。

動物愛護法でも定められているように、絶頂期の8週齢までは、母犬や兄弟犬達と一緒にいるはずですが、その後の社会化期は私たち人間が、子犬にさまざまな経験をつませ、犬社会と人社会について教えなければなりません。
この時期に、人や犬と触れ合う時間が少なかったり、外や社会に出ず引きこもっていたりすると、成犬になってから吠える、噛むなど、問題行動を引き起こす可能性が高くなります。
また、社会化期に未体験だった音や物に対しては、恐怖心を抱きますので、他の犬と仲良くできなかったり、例えば車を怖がったり、チャイム音に過剰に反応したり、シャンプーを異常なほど嫌がったりします。
社会性が身についていない犬が増えているのは、社会化期に母犬と離れ、ペットショップにいたり、ひとりぼっちで過ごす時間が長かったりする犬が増えているからだといえるでしょう。

パピーパーティーとは

パピーパーティーとは、子犬の社会化の促進が目的の「子犬だけの集まり」のことをいいます。最近は需要が高まり、動物病院やしつけ教室、犬のショートステイ施設など、さまざまな場所で開催されています。

参加におすすめの時期

開催場所により参加条件は異なりますが、社会性を養うための催しですので、パピー(1歳未満)ならばOKというわけではなく、社会化期に限定しているところがほとんどになります。月齢でいうと生後2カ月から5カ月です。社会化期でも後半、5カ月以降になりますと、好奇心より恐怖心や警戒心が強くなる時期だといわれています。そのため、生後4~5カ月までと設定しているところも多いようです。
5カ月以降であれば、パピーパーティーではなく、しつけ教室のほうが適しているといえるでしょう。

しつけ教室との違い

パピーパーティーは、社会化期の同じくらいの月齢の子犬同士を遊ばせて、他の犬との関わり方やマナーを覚えてもらいます。子犬は、他の子犬との遊びを通じて、犬とはどのように接するべきか、力加減はどれくらいがちょうど良いのかなどを学びます。
一方しつけ教室は、「待て」や「おすわり」など、飼い主さんの指示に従うようにトレーニングをうけたり、吠える、噛むはいけないことだと教わったりする、訓練と問題行動の改善のために通わせる場所になります。
パピーパーティーは、将来、このような問題行動を起こさないよう未然に防ぐための、社会化期限定イベントといえるでしょう。
犬同士でのコミュニケーションのとり方だけでなく、どんな音に対しても、また、飼い主さん以外の人に触られても平常心でいられるよう、パーティーではさまざまな取り組みがあるようです。スタッフさんがマスクやサングラスをかけていたり、掃除機をかけたり、チャイム音が鳴ったり、トリミングの時間を設けているところもあるようです。1回受講終了タイプ、数回通えるものもあります。

パピーパーティーに参加するには

近くで開催されているパピーパーティーを調べてみましょう。
優先したいのは、飼い主さんが子犬を連れて通える、近くてアクセスが良い場所であることです。調べる際は「パピーパーティー」のあとにと地名を入れ、検索してみましょう。
開催場所は、動物病院、トリミングサロン、しつけ教室など色々あります。
動物病院開催のものは施設の診察台などを利用して、病院に慣れてもらう取り組みを行っていたり、訓練士によるパピーパーティーでしたら、その後パピーしつけ教室の案内があったり、預託費の割引があったりと、それぞれの特色や魅力があります。

参加費や持ち物など

対象年齢はだいたい社会化期中の生後3カ月から5カ月くらいまでとなっているようですが、もう少し幅を持たせていたり、反対にもう少し細かく分けて実施していたりと、開催場所により違います。参加可能月齢をチェックしましょう。月齢は開催時点でカウントします。
つぎに、用意するものですが、ほとんどのところでワクチン証明書が必要となりますので、接種日や接種回数を確認しておきましょう。
他には、おやつやトイレシート、お気にいりおもちゃなどの持参が必要なところもあります。
参加費用も場所により本当にさまざまですが、無料~2000円くらいまでとしているところが多いようです。

 パピーパーティーに参加するときの注意点

トレーナーや講師の方の指示に従う

パピーパーティー会場のルール、主催者のコンセプト、トレーナーや講師の方々からの指示などがあります。子犬がたくさん集まる場所です。トラブルや事故防止のために、講師の方の指示にしっかり従いましょう。
申し込み時か受け付けの際に、同意書や誓約書の署名と提出が必要な会場もあります。飼い主さんの服装について、スニーカー着用等の指定がある会場もあります。
参加条件や規約など細かなところまで確認するようにしましょう。

リードやハーネスの練習をしておく

月齢的に、お散歩の経験が少ない子がほとんどだと思いますが、パピーパーティー会場では基本、リード装着を求められます。リードとハーネスの脱着練習をしておきましょう。リードを装着し、お部屋のなかでのお散歩練習をしておくのもおすすめです。伸縮リードは禁止しているところが多いので注意してください。

まとめ

子犬に社会性を学んでもらうパピーパーティー。飼い主さんだけでは不可能な、さまざまなことを経験させてあげられます。
うちの子は犬見知りだ、引っ込み思案だ、という面が出てくる前の、貴重な時期です。ぜひ積極的に参加してみてください。
多くの子犬と遊び、人と触れ合い、社会性を身に付けることは、犬も飼い主さんも暮らしやすくなるといえるでしょう。
 執筆者プロフィール
No dog No life

特に牧羊犬が大好きです。
一番の関心事は「シニアわんことの暮らし」。
「人と動物の共生」「ワンヘルス」にも関心があり勉強中です。

動物愛護フェスティバル実行委員。
某県の災害時動物救護ボランティアチームに所属。
某県の動物愛護センターの登録ボランティア(おうちに帰れなかった犬たちの保護と譲渡のお手伝い)もしています。

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