犬の部屋づくりのポイント:安全性

マンションの一室の柴犬

滑らない床材を使用する

フローリングなどの床は関節に負担をかけ、足腰を傷めたり転倒してケガをしたりする可能性もあります。
犬の主な活動場所になるところには、カーペットやジョイントマットを敷くなどして、対策をとりましょう。
床にペット用の滑り止めワックスを塗る方法もあります。

段差を減らす

階段やソファーなど家の中にある段差は極力減らすようにしましょう。
愛犬が上り下りを苦にしていないように見えても、毎日の繰り返すうちに足や腰に負担をかけています。段差をなくすか、犬が使わない工夫をしましょう。
ペット用ステップやスロープをつけたり、ゲートでふさいだりと、グッズを活用すれば簡単に対策が可能です。

危険なものや危険な場所から遠ざける

電気コード、アクセサリーや小物類、子ども用のおもちゃなど、犬目線で見てみると、危険なものはたくさんあります。
電気コード類へのいたずら防止にはコードカバーやコンセントカバーをします。誤飲が気になるアクセサリーや小物類、いたずらして破壊し、破片などでケガをするリスクのある子ども用のおもちゃなどは犬が届かないところへしまいます。キッチンや玄関、階段へはゲートを設置し立ち入り禁止にするなどし、安心・安全な場所を提供してあげましょう。

犬の部屋づくりのポイント:快適性

快適なベッドで眠るチワワ

温度管理

犬を飼育するうえで、室内の温度管理はとても重要です。
基本的に犬は暑さに弱く、体感温度も人とはだいぶ異なります。私たち人間が「暑い」と感じる気温は「耐えがたいほど暑い」くらいに感じるのだそうです。夏場は、何の対策も取らなければ家の中でも熱中症になります。

エアコンの最適な室温設定は諸説ありますが、夏場の設定温度は25~28度、湿度50~60%ぐらいがちょうどいいでしょう。

寒さに弱い犬種もいます。寒い時期は気温低下や寒暖差に気を付けましょう。
そのほかに、外出の際はエアコンのリモコンは必ず、ペットが触れられない場所に置きましょう。
犬が触ったり落としてしまったりした拍子に、設定変更や電源オフになってしまうトラブルが起こりうるためです。

犬にとって必要なグッズをそろえる

まずはケージやクレートなどの準備をして、犬専用のリラックスできる場所を確保してあげましょう。

ケージ

成長に合わせて買いかえるものではないため、丈夫で、高さと広さが十分にとれるものにしましょう。

サークル

床トレイや屋根がなく、柵だけのものをサークルと言います。
サークルは折り畳みできるものが多く、取り外しと組み立てが自由にできるタイプ、大きく広げられる8面サークルなどもあります。

クレート

プラスチック製のハードタイプやナイロン製のソフトタイプが人気です。
愛犬が、中でくるりと向きを変えられる広さのものを選びましょう。寝床に使用できます。

グッズの配置にも工夫をしましょう

犬専用スペースは設置場所も重要です。
まずトイレ場所をケージ内・外、どちらに設置するか決めましょう。ケージ内になった場合にも、トイレとベッドはできるだけ離したほうがいいでしょう。
ケージインかリビングフリーか、愛犬は留守番中はどこで過ごすのか決めなければなりません。
また、長く過ごす場所は、エアコンの真下や日差しが強く当たる場所にならないように気を付けましょう。

赤ちゃんがいる家庭での部屋づくりのポイント

赤ちゃんと犬
思いきって書きますが、犬を迎える準備と赤ちゃんを迎えるときの準備は、ほとんど同じだと、著者は考えています。

衛生面・安全面を考えた部屋づくりは大きく違うことはなく、犬を迎えてから赤ちゃんを授かった方も、赤ちゃんが生まれてから犬を迎える方も、以前も同じような準備をしたと思いだしたり、すでにある程度整っている状況であったりするのではないかと、自身の体験を通してそう考えています。

安全面への配慮

犬が赤ちゃんの上に乗ってしまったり、爪で傷つけてしまったりする可能性は大いにあります。
どんなに穏やかで、これまで人を一度も噛んだことがないという犬でも、なにかの拍子で噛みついてしまう可能性もゼロではありません。

子どもが大きくなるにつれ、スキンシップやできることは増えますので、赤ちゃんのうちは安全管理を大事に考えましょう。
犬と赤ちゃんがそばにいるときは、目を離さないよう気を付けてください。

目を離すならば、赤ちゃんにサークルに入ってもらう方法もあります。寝かせる時には別室やベビーベッドを使うなど工夫をしましょう

衛生面への配慮

赤ちゃんが犬アレルギーを引き起こしたり、感染症にかかったりする可能性もあります。
こまめに部屋の掃除を行うとともに、犬が赤ちゃんを舐めたり、赤ちゃんが犬のおもちゃを口に含んだりしないよう対策をとりましょう。
犬のおもちゃと赤ちゃんのおもちゃどちらも、出しっぱなしにならないように注意をすると、衛生管理がラクになります。

まとめ

くつろいでいるイプードル
犬にとって快適な部屋を作るには、まず危険なものを排除することからはじめる必要があります。
危険を取り除き安心と安全を提供すること、常に衛生面をキープすることを心がけましょう。
犬が喜ぶ空間はきっと、赤ちゃんも家族みんなも大好きな場所になるはずです。
 執筆者プロフィール
No dog No life

特に牧羊犬が大好きです。
一番の関心事は「シニアわんことの暮らし」。
「人と動物の共生」「ワンヘルス」にも関心があり勉強中です。

動物愛護フェスティバル実行委員。
某県の災害時動物救護ボランティアチームに所属。
某県の動物愛護センターの登録ボランティア(おうちに帰れなかった犬たちの保護と譲渡のお手伝い)もしています。
 監修者プロフィール
『みんなのペットライフ』編集部スタッフが、わんちゃん・ねこちゃんの飼い方、しつけのアドバイスなど、毎日のペットライフに役立つ知識や情報をお届けします。

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