猫の皮膚病の主な症状

痒がる猫
  • 体に赤みがあるところがある、デキモノがある
  • 体をやたらと掻く、舐める、こすりつける
  • 妙なフケがある、ゴミや汚れがついている
  • においがいつもと違う
  • 触るといつもと違って嫌がる、痛がるところがある


目立った変化がなくとも、日頃のスキンシップに加えて、ブラッシングやシャンプーをしてあげながら猫ちゃんの体に変化がないか確認するといいでしょう。シャンプーは短毛種なら年に数回以下、長毛種なら月に1,2度くらいが理想です。

考えられる主な原因

考える猫

細菌や真菌(=カビ)の感染症

病気の元となる菌に触れたり吸い込んだりして感染します。また何らかの事情で抵抗力が落ちていると、健康な状態では問題のない常在菌に負けてしまうことがあり、これを「日和見感染」と呼びます。いろいろな原因菌がありますが、それぞれの原因菌で違うお薬や対処が必要となります。

寄生虫

ネコノミやカイセンダニ、ニキビダニなど、体についてしまう虫にもいろいろな種類があります。目に見えないぐらい小さいものや、一見フケやゴミのように見えるものもあります。皮膚上に増えて問題になるものや、虫の中に他の病気の元が入っていてさらなる病気を引き起こすものもあります。

内部疾患(=体の中の病気)や腫瘍

体の中の他の臓器が不調のときも皮膚に影響が出ることがあります。内臓自体が痛んでいて体の外から触ると痛がったり、体の運営維持能力に影響が出て皮膚組織の営みがうまくいかなくなり、皮膚病のような症状が出たりすることもあります。体の中の感染症から影響が出ることもありますし、体そのものの運営上の不調によるものもあります。血液検査やエコー検査などを行うことで判別します。

アレルギー皮膚炎や自己免疫疾患

食べ物だけでなく、家の中にある物に触れることでアレルギー反応を起こし、皮膚病を発症します。理論上、どんな物でも過敏な反応(=アレルギー)の元になり得るため、原因となる物が特定できないこともよくあります。アレルギーの元(=アレルゲン)に接触するたびに再発してしまいます。

ストレス

猫ちゃんも環境の変化などでストレスを受けます。ストレスによって体の一部を舐め続けたり、被毛を噛んで引っ張ったり、身体をひっかいてしまうなどの行為が見られると、皮膚トラブルにつながります。ストレスの原因になりやすいのは、家族が増えたり減ったりすること、引っ越しで居住環境が変わること、家族の生活スタイルが変わることなどです。家族の生活に大きな変化があるときは特に、猫ちゃんの様子に気を配ってあげましょう。

他にも、遺伝疾患や皮膚への刺激によるものなど、いろいろな原因が知られています。

猫の皮膚病の主な対策方法

病院で処置を受ける猫

寄生虫

ノミやダニなどの寄生虫には予防薬があります。経口タイプや外用薬などがあるので、動物病院で処方してもらいましょう。また、かかってしまった場合は駆虫薬が処方されます。

またハチなどの大きな虫に一度刺されると、再度刺されたときにショック症状を起こし危険な状態になることもあります。虫に刺された経験があれば、いつどんな虫に刺されたのか、そのときの状況はどうだったのかなどを記録しておくといいでしょう。ショック症状が出た場合に、過去の経緯を医師に伝えることで、迅速で適切な処置につながることもあるからです。

感染症

細菌には抗生物質、真菌には抗カビ剤が動物病院で処方されます。動物病院で検査し原因を特定したうえで、どの薬を処方するかなどを判断します。薬用シャンプーをすすめることもあります。

感染症は人にうつるものもあるので、早めに治療をしましょう。家族や家自体に病気の元があり続けると再感染の原因になるため、家族の治療も部屋を清潔にするのも同時に行います。

内部疾患や腫瘍

皮膚だけでなく内部の疾患がないか注意しなくてはなりません。気になることがあったら、動物病院での精密な検査で原因を特定し、早めに治療を開始しましょう。大きな病気の症状の一端かもしれません。腫瘍など外科処置が早急に必要な場合もあります。

アレルギー

フードを変えてみたり、お気に入りの毛布をしまってみたりするなど生活環境を変えることで改善することがあります。動物病院には抗アレルギー剤もありますが、原因があれば再発し続けてしまうため、原因と考えられるものを生活から取り除くことを心がけましょう。
とはいえ原因を特定して除去するのはなかなか難しく、気長に症状に付き合うことになるかもしれません。

ストレス

きっかけが何かわかることもありますが、わからないこともあります。繰り返し起こる出来事がきっかけだとわかれば、避けてあげることで症状が緩和されるでしょう。大きなストレスは皮膚だけではなく体にさまざまな悪影響をもたらすことがあります。皮膚トラブルが原因で別の病気になってしまうこともあるのです。愛猫のストレスや体調、行動には常に注意を払い、見守っていくことが大切です。

まとめ

毛づくろいする猫
猫の皮膚病は原因に合わせた薬を処方することで、予防や治療が可能なケースも多いです。また早期に治療をすることで、更なる被害を食い止めることができるかもしれません。しかし中には、なかなか気づきにくい症状もあります。日頃から猫ちゃんの様子をよく観察し、異変にいち早く気づいてあげることが大切です。繰り返しになりますが、日頃の観察と予防、定期的に動物病院を利用し相談することなどが、一番の対策になります。
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