猫が暮らしやすい部屋って? 5つのポイントをおさえよう!

猫に合わせたお部屋づくりは、猫特有の習性や行動形態に合わせることが大切です。多少部屋が狭くても、ちょっとした工夫で猫にとって快適なお部屋づくりは可能! ぜひ次の5つのポイントを取り入れてみてください。

1.猫が部屋の間を自由に行き来できるようにしよう

好奇心旺盛で、何より束縛が嫌いな猫。「行きたいのに行けない」「閉じ込められた」と感じることはストレスになります。
猫に出入りされると困る部屋以外は、できるだけ自由に行き来できるように工夫してあげましょう。ドアや引き戸が閉まらないように、ストッパーをするのもおすすめです。猫専用のくぐり戸を取り付けてもよいでしょう。

2.日当たりが良い場所に猫の特等席を

猫は日光浴が大好き。日の当たる場所を求めて、朝・昼・夕方と、太陽を追うように部屋を移動する子もいます。できることなら方角の異なるいくつかの窓辺に、それぞれ居場所をつくってあげるとよいでしょう。
ただし熱中症になりやすい真夏は注意が必要です。日光を調節できる日よけシェードなども合わせて使用すると安心です。
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3.外がよく見える場所をつくろう

室内飼いの猫にとっては、外を観察できると良い刺激に。庭や、ベランダにやってくる昆虫、動物を観察できると好奇心を満たすことができます。
窓のそばにソファーやキャットタワーを置くなど、外がよく見える場所を数カ所用意してあげましょう。風や匂いを感じられるよう、外気が入る場所だとより理想的です。ただし、脱走・落下事故が起きないよう窓に防止柵をつけたり、網戸を開けられないように鍵をつけるなど、対策は万全にしておきましょう。

4.猫が高い場所を行き来できるような工夫をしよう

猫はジャンプ力やバランス能力に優れており、上下運動など、空間を立体的に使って生活する生き物です。そのため、高いところは安心できる場所であるとともに、遊び場として運動不足を解消する手段にもなります。

キャットタワーを複数用意するなど、部屋全体を見渡せる場所をつくってあげましょう。難しい場合は、高さの異なる家具を並べるだけでも構いません。ただし、落とされて困るものは置かないように上を整理しておきましょう。

さらに、高い場所に猫お気に入りのベッドを置けば、猫にとっての最高のリラックススペースになります。爪とぎやハンモックなどを組み合わせれば、楽しい遊び場としても使えますね。

◇高すぎると後で後悔する?
「高い場所が良い」とは言っても、人の手が届く範囲にしましょう。例えば、天井の梁などにも行き来できるようにした場合、そこで粗相やおう吐をされたとき、掃除が困難になってしまいます。落下事故のリスクもあるので、それらも考慮して設置しましょう。
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5.狭くて囲まれた、猫が隠れる場所をつくろう

猫は狭い場所に隠れて体を休める習性があります。これは外敵から身を守るため。家の中にもぜひ隠れる場所をいくつか用意してあげましょう
段ボールを積み重ねてつくってもよいですし、押し入れやベッドの下、ソファーの下など、猫が入り込んでくつろげる場所が数パターンあるといいですね。
特に多頭飼いの場合は必須。猫同士でケンカした際の逃げ場所になります。ストレス回避のためにもぜひ用意してあげてください。
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【実践編】部屋づくりのアイデア~猫まる家の場合~

上記5つのポイントを取り入れた、我が家オリジナルのアイデアをご紹介します!
◎猫まる家はマンションの5階。持ち家なので改装は自由です。

※注意
今回載せているアイデアは「物件の造作の変更」にあたるものもあります。(建具、畳、床、鴨居など)賃貸の場合、契約内容の物件使用にあたっての禁止事項をよく確認したうえで、ご自身の責任において行っていただきますようお願いいたします。

1.猫専用のくぐり戸(ペットドア)を設置!

全てではないものの、我が家では猫が部屋と部屋を自由に行き来できるよう、ドアや壁に猫用くぐり戸を取り付けています。下記の写真は壁にあけたくぐり戸。もともとフラップ式の扉があったのですが、猫が怖がるのではずしてしまいました。
くぐり戸がつけられないドアにはストッパー(扉を開けたまま固定するもの)をつけて、完全に閉まらないようにしています。
▲壁に開けた猫用くぐり戸。これがあれば猫は自由に出入りできるので、飼い主がドアを開閉する手間も省けて便利! 完全に閉め切りたいときは、ふたをかぶせておきます。

2.日当たり良好! 朝・昼・夕方専用の猫ベッドを設置

時間によって日当たりの良い場所は変わります。我が家なら、朝は寝室、昼はリビング、夕方はダイニング。それぞれの場所に猫ベッドを置いていつでも日光浴できるようにしています

とはいえ、うちの猫はベッドが無い場所でも、スペースさえ空けておけば好きようにくつろいでいるのですが。
▲紙製の簡易ベッドもひなたぼっこ用に大活躍。「ぽかぽか至高のひとときだニャ~……」
▲猫はくつろげる場所を見つける天才! サッシも段差をうまく利用すればリラックススペースに!?

3.窓際にキャットタワー

出窓以外でも、猫が外をゆっくり眺められるように、窓際にキャットタワーやベンチを置いています。動くもの、人や車、鳥や昆虫が見える場所は特に人気です。
気をつけたいのはキャットタワーの設置場所。キャットタワーから飛び乗られて困るようなインテリアや家電があれば、あらかじめ離れた場所に設置しましょう。(例:カーテンレールやエアコンなど)


◇高みの見物に欠かせない? 脱走防止グッズをDIY!
窓を開けるときは、脱走防止用に手作りした柵をはめています。
▲キャットタワーから窓の外を眺める様子

手作りの柵とはいっても簡単なもので、100円ショップで購入したワイヤーネットを窓枠内の大きさに合わせて結束バンドでつなげたもの。(窓のレールの中におさまるように適宜切ったりしてサイズ調整しています)ちなみに、窓枠にも防犯鍵を取り付けてこれ以上開かないように固定しています。
▲猫たちが一番お気に入りの場所。窓の下にカウチを置いてゆっくり外を眺められるようにしました。ベランダにスズメやカラスが来る様子を眺めています。

4.家具の配置次第で高い場所の移動も自由自在?

わが家の壁は石膏ボード。荷重がかかる棚を取り付けることは難しく、キャットウォークは断念しました。そのかわり、本棚や冷蔵庫の上などに飛び乗れるよう、家具の配置をアレンジ。その甲斐あってか、本棚や冷蔵庫の上によくのぼってはくつろいでくれるようになりました。
▲冷蔵庫の上もお気に入り。よく人を見降ろして楽しんでいますが、たまにここからご飯を吐き戻されて床が大惨事になるので気が抜けません。特に食事直後は要注意!
▲2m近い高さの本棚の上もお気に入りの場所の様子。本棚の上には小さなベッドを置いています。

5.狭くて囲まれた、猫が隠れる場所をつくる

猫のうち1匹がおもらし問題を抱えているため、掃除しづらい押し入れやベッドの下は、猫たちが大好きな場所だとしても立ち入り禁止にしています。その代わりに、狭く隠れられる場所として、猫の「つぼ型」ベッドを何種類か用意したり段ボールで隠れ家をつくってあげています。
▲それぞれ個性豊かな「つぼ型」ベッド。我が家の猫にはどれも大人気で、特に冬場は入れ代わり立ち代わりで誰かしらが必ず入っています。ケンカ中にここに逃げ込むことも(笑)
▲面白さにひかれて買った組み立て式の消防車型隠れ家。完成早々入ってくれました。後ろに虎視眈々とその座を狙う猫が……。

まとめ

猫のための空間づくりとは言っても、飼い主さんが自分を犠牲にする必要はありません。特別なリフォームを行わずとも、ちょっと配置を変えるだけで快適度がアップすることも。

ぜひ、家族みんなで快適に暮らせる空間を目指して、自分なりのアイデアを取り入れながら自由に楽しんでみてはいかがでしょうか!
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 執筆者プロフィール
2匹の愛猫と暮らす元博物館学芸員です。専門は古生物学。ペットに関する科学的な知識を分かりやすくお伝えしていきたいと思っています。
保有資格はペットシッター、愛玩動物飼養管理士2級

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