いじらしいほど健気なおりこうさん♪ ゴールデンレトリバーってどんな犬？

ゴールデンレトリバーは日本で登録されている犬種のなかで、大型犬1位の人気を誇る犬種です。体高はオス56～61cm、メス51～56cmで、体重は29～34kg程度。大型犬ながら、寛容で従順なゴールデンレトリバーは犬初心者や子どものいる家庭、マンションで飼うにもお勧めできるほど優等生です。

柔らかな毛並みは、ロングコートほど長くないショートコート。一言で「ゴールデン」といっても、ホワイトに近いクリームからブラウンに近い色まで、濃淡の幅があります。抜け毛は多いですがトリミングは必要なく、足の裏の毛やお尻まわりの毛を飼い主がカットするくらいで十分でしょう。

人と一緒に作業することが好きで、ゴールデンレトリバーは世界中で盲導犬や警察犬、水難救助犬、セラピードッグなど、さまざまな分野で活躍しています。家庭犬としても訓練への意欲が高く、しつけや家庭のルールを覚えるのも早いでしょう。

優し気な顔立ちの印象そのままに、ゴールデンレトリバーは、おっとりと温和で人にも犬にもフレンドリーです。縄張り意識が薄く誰にでも愛想がいいので、番犬には不向きでしょう。めったに怒ることはありません。

とにかく人と一緒にいるのが大好きな甘えん坊で、放置されるのは苦手です。万人に勧められるゴールデンレトリバーですが、留守番の多い家庭や屋外飼育しなければならない環境で単独で飼うのは難しいですね。
ゴールデンレトリバーは忍耐強く寛容なので、無駄吠えなどの問題行動は少ないですが、ストレスをため込んで病気を起こすことがあります。飼うときは室内飼いでコミュニケーションの時間をたくさん設けてください。

飼い主への服従心が高く、学習能力も高いのでしつけは難しくありません。むしろ、一緒に何かすることを好むので、どんどんトレーニングさせましょう。厳しくしつけるより、愛情深く褒めながらトレーニングしてください。飼い主の役に立てることがゴールデンレトリバーの何よりの喜びです。

もともと回収犬として、猟師が撃ち落とした鳥を取ってくるのがゴールデンレトリバーの役目でした。運動欲求は高く、2歳くらいまでの若い犬は特に元気いっぱいで走りまわるのが大好きです。泳ぐのも得意なため、夏は川遊びなどもいいですね。

散歩は少なくとも30分、できれば1時間は確保したいです。ゴールデンレトリバーは運動欲求とともに知的欲求も高いので、ボール遊びや引っ張りっこなどのほかに宝探しやかくれんぼなども取り入れましょう。

ときには自由に走りまわる時間も必要ですが、ドッグランでは注意してください。ゴールデンレトリバーは社交的な性格ですが、悪気なく人や犬と遊ぼうとしてトラブルになる可能性があります。目を離さないようにしましょう。

ゴールデンレトリバーは肥満になりやすい犬種なので、若いうちからしっかり運動させ、筋肉や骨格の発達を促すことが重要です。

ゴールデンレトリバーは関節の病気やガンが多発する犬種でした。しかし、最近ではブリーダーの努力で健康なゴールデンレトリバーが増えつつあります。ゴールデンレトリバーを迎えるときは、健康に配慮して繁殖しているブリーダーを選ぶことが重要です。積極的にDNA検査を取り入れていたり、祖父母犬や父母犬、きょうだい犬の病歴や状況がわかったりするといいですね。
それでも残念ながら病気を発症することはあります。いつもと違う様子が見られたら早めに獣医師に診せてください。

大型犬は胃捻転や腸捻転を起こしやすい傾向があり、大型犬で食欲旺盛なゴールデンレトリバーは注意が必要です。食後は運動させずにしっかり休ませ、一気食いもさせないようにしましょう。

垂れ耳なので外耳炎、被毛が厚いので皮膚病にも注意したいです。定期的な耳掃除と毎日のブラッシングは欠かさずに。

賢く聞き分けもよく、明るく素直なゴールデンレトリバー。世界中で作業犬として活躍するほど有能でありながら、健気に飼い主を慕う様子はいじらしいほどです。
人間と一緒に過ごすことを心から楽しんでいるので、家族に迎えたらトレーニングやアウトドア、旅行など、たくさんの経験をさせてあげたいですね。