先住犬の性格をチェック

多頭飼いをはじめる際には最初から複数の犬を迎えるより、先住犬を飼育しているなかで新たに犬を迎える場合が多いようです。

先住犬との関係性が、多頭飼いのキーポイントになります。これまでは、飼い主さんからの愛情を一身に集めることができた先住犬。その環境を大きく変化させる存在が新しくやってくるわけですから、ともすればライバルのような存在になりがちです。

多頭飼いを上手に進めるためには、先住犬の性格や精神面の状態をチェックしておくことが必要不可欠といえます。

多頭飼いに向いている性格

活発で好奇心旺盛な性格

元気いっぱいで新しい物事へもひるまない性格を持つタイプの先住犬は、コミュニケーション上手で相手を気遣うこともできる心づかいを兼ね備えていることも多く、多頭飼いに適しているタイプです。

新しく迎える犬が物静かな性格や引っ込み思案な性格でも、先住犬自らが歩み寄れるので関係構築がスムーズにいきやすいといえます。

一方で、好奇心のあまり先住犬が必要以上にコミュニケーションをとろうとして、迎える犬のほうがストレスを感じることも考えられます。その場合は、少々距離を置くようにさせるなどして、徐々に慣れさせていきましょう。

おっとり&マイペースな性格

先住犬がのんびりした性格の場合は、新しく迎えた犬にもおおらかに接することができるので、多頭飼いに向いている性格といえます。

気をつけたいポイントとしては、新しく迎えた犬が攻撃的な性格・パワフルなタイプの場合。先住犬が我慢してしまうこと場面が増えがちなので、この場合にも適切な距離感を保つことが大切です。

多頭飼いを行うには対策が必要な性格

攻撃的な性格

群れのリーダーでありたい、またリーダーであることを常に意識している性格の先住犬は縄張り意識が強く、新しく迎えた犬とケンカしやすくなる可能性があります。ケンカを繰り返すうちに、迎えた犬まで攻撃的になってしまうことがあるので注意が必要です。

攻撃的な性格の先住犬を持つ場合は、飼い主さんがしっかりとリーダーシップを発揮して、先住犬との主従関係を構築しておく必要があります。

甘えたがりの性格

飼い主さんにべったりとしたい甘えん坊タイプは、これまで一身に集めていた飼い主さんからの愛情が新しく迎えた犬と分散してしまうことに不安を覚えがちです。

嫉妬が過ぎて攻撃的な行動を起こしたり、分離不安や過度のストレスから食欲不振・嘔吐・下痢といった症状がみられたりするケースがあります。

不安を和らげるためには、先住犬の存在を立てるようにしましょう。コミュニケーションをとる際にも、まずは先住犬からはじめるなど分かりやすい順位づけを行い、新しく迎えた犬との上下関係をはっきりさせると多頭飼いもスムーズに進められます。

気の弱い性格

先住犬が気の弱い性格を持つ場合、新しく迎えた犬が活発な性格をしている時に気をつけましょう。

新しく迎えた犬が繰り出す「かまって攻撃」に対して、怖がる・逃げる・隠れるといった行動を取ることが多いようです。特に迎えた犬が子犬の場合、まだ幼く好奇心旺盛なことから上記のような行動が起こりやすくなります。

気弱な性格の先住犬でも、我慢が続けばストレスから噛みつきにいく場合があります。ストレス過多にならないよう、最初のうちは距離を置かせる・対面する時間を制限するなどして、徐々に距離を近づけていくことがポイントです。

先住犬の精神面は成熟していますか?

新たに迎える犬は環境の変化に伴い、少なからずストレスを受けます。そのため、迎えた犬と良好な関係性を築くには、先住犬に迎え入れる気持ちのゆとりがあるかがポイントです。

迎え入れる側の先住犬が、よく吠える・攻撃的で興奮しやすいなど精神的に落ち着いていないと、互いにナーバスな状態となりケンカが起きやすくなります。

ケンカが繰り返されると、そのたびにストレスを溜め続けるという悪循環に陥ってしまいます。先住犬の精神面が成熟してから、多頭飼いを行うとよいでしょう。

まずは先住犬をしっかりとしつけよう

先住犬のしつけができていないと、新しく迎えた犬にも適切なしつけが行えずコントロールができなくなることもあります。一頭が吠えだしたら、みな吠える……では、よくありませんよね。

犬は群れで生きてきた習性と学習能力があり、リーダーからの影響を多く受けます。先住犬の精神面が成熟しリーダーシップを発揮できれば、先住犬から群れのルールを問題なく学んでいきます。

新しく迎えた犬へのしつけはもちろん必要ですが、先住犬がちゃんとしつけられているかどうかを判断した上で、多頭飼いを検討するとよいでしょう。

まとめ

多頭飼いを検討する際には、先住犬の性格を考慮して新しく迎える犬との多頭飼いを考えていきましょう。先住犬が精神面で成熟し、しっかりとしつけられている状態であればスムーズに多頭飼いを行うことができます。

次回は、多頭飼いにおける性別の組み合わせや、サイズが違う際の飼い方ワンポイントについてご紹介します。


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『みんなのペットライフ』編集部スタッフが、わんちゃん・ねこちゃんの飼い方、しつけのアドバイスなど、毎日のペットライフに役立つ知識や情報をお届けします。

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