犬が吠えるのは理由がある

一日に何度も繰り返される無駄吠えは近所迷惑のうえ、一緒に暮らす家族にとっても苦痛ですよね。騒がしいとつい怒ったり怒鳴ったりしてしまうものですが、実はこれは犬にとっては逆効果なんです。構ってくれている、遊んでくれていると誤解してしまいます。

犬にとって吠えることは自分の感情を伝える手段。そこには必ず理由があるのです。無駄吠えのしつけには、まず理由を探ることが大事です。それでは犬が吠える理由とその対処法を詳しく見ていきましょう。

散歩・食事の時間に吠える『要求吠え』

散歩に行きたいとき、なにか食べたいとき、犬は要求の意味で吠えることがあります。このような要求吠えは、飼い主が散歩や食事の準備を始めるとさらに「早く!」と要求して吠えます。その結果、「吠える=散歩に行ける・食事をもらえる」と覚えて無駄吠えを増長させることになってしまいいます。

直し方
吠え始まったら一度無視しましょう。吠えている間は散歩に行くのも食事もお預けにします。そして、吠えるのを止めたときにはじめて要求に応えるようにします。これを繰り返すことで吠えることを止めるようになります。

また、食事は必ず飼い主の食事が終わったあとに与えてください。なぜなら、犬が先に食べてしまうと犬は自分がリーダーだと勘違いしてしまうからです。犬は群れのなかで生きる生き物。犬に自分がリーダーだと思わせないこともこの『要求吠え』をさせないポイントです。

散歩中にほかの人や犬に吠える『威嚇吠え』

散歩中にほかの犬や人に会ったとき、警戒心から「こっちに来るな!」と威嚇する意味で吠えることがあります。これは子犬のときに社会性が養われていない証拠で、シチュエーションによっては咬みつくことも考えられるので必ずやめさせたい無駄吠えです。

直し方
まずは警戒心を取り除く必要があります。社会性は飼い主以外の人間やほかの犬や猫と普段から触れ合うことで養われますが、自我が形成された成犬では思うようにいかないものです。そんなとき、飼い主はまず犬が落ち着くように指示するとよいでしょう。

たとえば、相手が近づいて来たら自分の犬の名前を呼んで、おやつやおもちゃで犬の気を逸らします。もしくは「座れ」「待て」の姿勢を取らせて意識を飼い主に向けます。気を逸らしているうちに相手が通り過ぎたら、吠えなかったご褒美としておやつなどをあげます。このように褒めるしつけを繰り返して、覚えさせていきましょう。

来客に吠える『おびえ吠え』

家に来客が来たときや特定の音に対して反応して吠えることがあります。これは見慣れない人や音に対して恐怖を感じ、不安から吠えていることが多いものです。

直し方
来客の場合、おびえるだけでなく、来客と飼い主が楽しそうに話している姿にやきもちを妬き、構ってほしくて吠えていることもあります。そんなときは、気のおけない友人に協力を頼んでみましょう。

1.友人に家のチャイムを押してもらい、音が鳴ったらまずは「座れ」「待て」の指示を与えておとなしくなったら玄関を開けます。
2.ここでまた吠えるようであれば、もう一度「座れ」「待て」をします。
3.吠えずに友人をお迎えできたら、友人におやつやおもちゃを与えてもらいます。このように犬との距離を縮めるうちに、警戒する相手ではないと理解できるようになります。

帰宅した飼い主に吠える『はしゃぎ吠え』

恐怖心や警戒心以外に、興奮から吠えることもあります。たとえば大好きな飼い主が帰宅したとき。これは、寂しかったと訴える意味と、飼い主が帰ってきたことが嬉しい意味のふたつがあります。かわいらしい姿に思わず構ってしまいそうになりますが、さらに興奮させることになるのでグッとガマンしてくださいね。

直し方
早く興奮を冷ますために、犬が吠えているうちは無視しましょう。声をかけたり触るのは、あくまでも吠えることをやめたとき。これを徹底することで、犬は吠えないほうが構ってくれると理解するようになります。

まとめ

吠える意味を知ると、愛犬との接し方がだんだんと見えてくるのではないでしょうか。やみくもに吠えているわけではなく、犬なりの理由があって吠えているのです。

今回ご紹介した直し方はあくまでも一例。あまりに治らないときはしつけ教室やしつけのトレーナーを尋ねてみるのもひとつです。環境や犬の性格によって吠える意味合いは変わってくるので、なぜ吠えるのかをひとつひとつ探りながら時間をかけて直していきましょう。
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 執筆者プロフィール
趣味は小説を書くことで、将来は南の島でノンビリ暮らすのが夢です。動物好きで二匹のシニア犬を飼っています。ここでは飼い主としての目線で書いていけたらと思っています。

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