キャットフードの分類1 「目的別」…総合栄養食が基本!

パッケージ表示を見ると、下記のような表記が入っています。
・総合栄養食
・一般食
・副食
・嗜好食
・おかず食 など

このなかで、主食になり得るのは「総合栄養食」のみです。猫の成長に必要な栄養をバランスよく含んでおり、水と一緒に与えるだけで健康が維持できるようになっています。

一方で「総合栄養食」以外の食事は補助的な意味合いで、いわゆる「おかず」や「おやつ」にあたります。つまり、これだけ食べていると栄養が偏ってしまうので、食事は基本的に「総合栄養食」ありき、ということになります。

総合栄養食

犬や猫が必要としている栄養素をすべて含んだフードで、新鮮な水と一緒に与えるだけで健康を維持することができるように、栄養バランスが調整されています。

出典:環境省 「飼い主のためのペットフード・ガイドライン ~犬・猫の健康を守るために~」

間食(おやつやスナックなど)

ペットとのコミュニケーションを取るための手段やごほうびとして、限られた量を与えることを目的としたもので、ジャーキータイプのスナックや魚肉ソーセージなどの練り加工品、ササミ乾燥品、砂肝、乾燥野菜、豚ミミ、蹄 (ヒヅメ) などの素材ベース品、ローハイドガムや骨型・歯ブラシ形スナックなどのガム、ビスケットやクッキーなどの菓子類など、様々なものがあります。

出典:環境省 「飼い主のためのペットフード・ガイドライン ~犬・猫の健康を守るために~」

その他の目的食

嗜好増進などの目的で与える 「副食 ・ おかずタイプ」、特定の栄養成分の調節やカロリーの補給などを目的として与える 「栄養補完食」、栄養成分の量や比率などを調節することで、特定の疾病などに対して、いわゆる食事療法として与えることを目的とした「療法食」 などがあります。なお、それらはかかりつけの獣医師の指導のもとで与えるべきです。

出典:環境省 「飼い主のためのペットフード・ガイドライン ~犬・猫の健康を守るために~」

キャットフードの分類2 「水分含量」…特徴を把握して使い分けよう

キャットフードは数種類ありますが、それぞれ水分含量に違いがあります。

各キャットフードの水分含量
・ドライタイプ…10%以下
・ウェットタイプ…75%程度
・セミモイストタイプ…25~35%程度
・ソフトドライタイプ…10~30%程度

これらのなかでも、ポピュラーなキャットフードが「ドライタイプ」と「ウェットタイプ」です。

ドライタイプ

水分含量が 10%程度、 またはそれ以下のフードです。 重量あたりの栄養価が高いこと、 長期保 存に適しているなどの利点があります。 また、 カリカリしているため、 歯垢がつきにくくなったり、 口 臭を抑えることが期待できます。

出典:環境省 「飼い主のためのペットフード・ガイドライン ~犬・猫の健康を守るために~」
ドライタイプはいわゆる「カリカリタイプ」とも呼ばれる、オーソドックスなキャットフードです。

メリット
・乾燥しているぶん日持ちするので保存がラク。
・ウェットタイプと比べると値段が手頃。
・硬いので、カリカリと噛むことであごの訓練になる。
・歯に汚れが付着しづらい。

注意点
・水分が少ないので、食事の際は水を一緒に与えることを忘れずに。
・幼猫や老猫にとっては、かたくて食べづらいこともある。

ウェットタイプ

水分含量が 75%程度のフードで、 缶詰、 アルミトレイ、 レトルトパウチ等の加熱殺菌用の容器に 詰められています。 風味が良く、 食べやすいことから、 犬や猫が好む傾向があります。 開封しなけ れば長期間保存できますが、 開封後は品質の変化が早いので、 注意が必要です。

出典:環境省 「飼い主のためのペットフード・ガイドライン ~犬・猫の健康を守るために~」
メリット
・水分が多いので適度な水分を摂取できる。
・やわらかく消化しやすいので、体調不良になった時や、子猫・老猫の食事に向く。
・ドライタイプと比べると、匂いが強くて食いつきがよく、猫にとってはごちそうになる。

注意点
・ドライタイプよりも高価。
・猫がウェットタイプの味や食感に慣れると、薄味のドライタイプに口を付けなくなることがある。
・やわらかく歯に付きやすいので、歯周病や口内炎などのトラブルが起こりやすい傾向がある。

ドライタイプとウェットタイプ、どちらをあげればいい?

ドライタイプは、比較的手頃な値段なので気軽に買いやすくお財布にはやさしいですね。また、水分が少ないので、長期保存がきくのも嬉しいポイントです。一方、ウェットタイプは、水分含量が多いのでやわらかくて消化が良いことがポイント。消化機能が弱い子猫や老猫でも安心して食べられるフードではないでしょうか。

また、ドライタイプは「総合栄養食」が多い一方で、ウェットタイプはおかずなど「副食」が多い傾向があります。もちろん、ウェットタイプでも「総合栄養食」のものもありますが、与える場合は歯に付きやすいので歯みがきを怠らないようにしてくださいね。

ドライにするかウェットにするかは好みによりますが、水と一緒に与えるだけで理想的な食事ができることを考えると子猫に与えるならドライタイプの「子猫専用」の「総合栄養食」が手軽でおすすめです。子猫が食べやすいよう小さめの粒になっていたり、成長期に合わせて高カロリーで消化吸収の良い内容になっています。

ただし、味にうるさかったり飽きたりする猫もいるので、そんな時は、ときどきドライタイプとウェットタイプを混ぜて与えると良いでしょう。

子猫の成長に合わせてキャットフードを切り替えましょう

猫は生後4週間頃までは、母乳や子猫用のミルクで育てます。その後、離乳食に変えていきますが、まずは子猫用のウェットタイプのキャットフードや、子猫用のドライタイプをお湯でふやかしたものを与えましょう。

生後6週目頃を目安に子猫用のドライタイプに切り替えていきます。急に切り替えるとお腹のトラブルを起こすことも。前のフードに新しいフードを少しずつ混ぜて段階的に移行していきましょう。

子猫のうちは、成長のために十分なエネルギーを確保する必要があるので、栄養不足にならないように気をつけてください。成猫用のキャットフードへの切り替えは、1歳の誕生日を迎えたころが目安です。成猫用フードへの切り替えも猫の様子を見ながら、段階的に行います。

まとめ

総合栄養食におかずやスナック、また、ドライタイプとウェットタイプ……などキャットフードは実に多種多様ですが、基本の食事は「総合栄養食」をベースに与えるようにしましょう。子猫の時期は、成長のためにたくさんの栄養とカロリーを必要とするので、子猫にとって最適なバランスを目指してつくられた「子猫専用」のフードがおすすめですよ。
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 執筆者プロフィール
『みんなのペットライフ』編集部スタッフが、わんちゃん・ねこちゃんの飼い方、しつけのアドバイスなど、毎日のペットライフに役立つ知識や情報をお届けします。

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