猫が飼い主を噛むのはどんなとき?

猫といえば引っかくというイメージがあります。けれど、なでられてゴロゴロのどを鳴らしていたのに、なんの前触れもなく噛みついてきた!なんてことも実はよくありますよね。猫の歯は細く鋭く、甘噛みでもなかなか痛いです……。

猫は気まぐれと言われるものの、あまりの変化に戸惑ってしまう飼い主も多いです。今まで甘えていた猫の心境に、一瞬でどんな動きがあったのでしょうか。理由と対処法を見てみましょう。

猫が噛む理由①「歯がかゆいんだもん」

猫の乳歯は生後2週間くらいで生え始め、生後1カ月くらいまでには生えそろいます。人間は乳歯が抜けてから永久歯が出てきますが、猫の場合は永久歯が生えたあと、入れ替わるように乳歯が抜けます。生え変わりの時期は生後3~7カ月で、乳歯が抜けはじめてから1カ月程度ですべての歯が永久歯になるそうです。

歯が生えるとき、生え変わるとき、猫は歯ぐきがむずむずしてかゆくなり、手近にあるものをなんでも噛んでしまいます。このときは叱るより、噛んでもいいおもちゃを与えてください。柔らかく、口の中を傷つけないようなものがいいですね。
この時期に噛ませたものは「噛んでもいいもの」と覚えるため、成猫になっても噛みます。手で直接遊ぶのは避けましょう。

猫が噛む理由②「もう、しつこいってば!」

なでられて満足し、もうやめてほしいときに猫は噛むことがあります。自分から「なでて」と寄ってきたとしても、数分たつと猫は飽きるもの。飽きてからもなでられると、うっとうしく感じて噛んでしまうようです。
飽きるまでの時間は猫によって違い、その日の気分によっても変わります。10分なでても「もっと」と体をすり寄せてくるときもありますし、10秒でも「しつこい!」と噛まれることがあります。

避けられないこともありますが、見極めるポイントは耳と目。耳をピンと横に広げていわゆる「イカ耳」にし、瞳孔がまるく開いている状態は猫のご機嫌ナナメのサイン。普段も近寄らないほうが安全ですが、なでているときにこの表情になったら攻撃目前です。すぐに触るのをやめましょう。
ちなみにこの顔、横に広げた耳が悪魔の角に似ていることから、「デビルフェイス」とも呼ばれています……。

猫が噛む理由③「このくらいなら大丈夫でしょ?」

猫は親やきょうだいと遊びながら、噛んだり噛まれたりして「噛まれたら痛い」「噛みすぎるとケンカになる」などと自然に学習します。しかし、社会性を学ぶ時期に親やきょうだいと離れてしまうと、力加減がわからず、噛み癖がつきやすいと言われています。

多頭飼いすると治ると言われることがありますが、力加減を覚えるまで噛まれる相手の猫はたまったものではありませんね。距離をとって関わらない可能性もあるので、人間が力加減を教えるのがいいでしょう。猫に噛まれたら、猫の目を見て「痛い!」と大きな声を出します。噛まれた手は引き抜こうとするとかえって引っかかってケガをするので、喉のほうに軽く突っ込んでください。繰り返すことで覚えてくれますよ。

猫が噛む理由④「獲物と間違えちゃった☆」

野性で暮らしているとき、虫や小動物、鳥など、猫の前で細かく動くものはすべて獲物でした。そのときの名残で、猫には動くものに反応する習性があり、我を忘れて追いかけてしまうことがあります。なでられているとわかっていても、ついつい人間の手の動きに反応し、抱え込んで噛みついたり引っかいたりしてしまうのです。

やめさせるためには、猫の狩猟本能を満足させることが重要です。毎日猫が満足するまで遊んであげましょう。「動くものを追いかけたい」という猫の本能を刺激してください。ポイントは、虫や鳥など、猫の獲物となる獲物の動きをまねること。直接手を使わず、おもちゃを用意しましょう。毎日10~20分程度で十分ですよ。

猫が噛む理由⑤「こわい! やだ!」

恐怖やストレスで噛んでしまうことがあります。野良猫や、人見知りの猫などにありがちです。噛む前から怒ったり覚えたりしていることがほとんどなので、無理に手を出さないようにしましょう。飼い主には慣れていても、来客などには噛んでしまうこともあるので注意してください。
このタイプの猫に噛まれないようにするためには、信頼される関係を築かなければならないので、長期戦です。

猫が噛む理由⑥「なんかムラムラしちゃって……」

オス猫の場合、「ネックグリップ」で噛むこともあります。オス猫は交尾の際に、メス猫の首を軽く噛んで動きを止めます。猫は首のうしろをつままれると大人しくなりますが、この反応を利用したものでしょう。なにかの拍子でオスの性衝動にスイッチが入り、「噛む」という行動に出てしまうことがあるのです。去勢済みのオスにはあまり見られません。

まとめ

猫の口の中には人間にとって重篤な感染症を引き起こす細菌がいます。もしも噛まれてしまったら、すぐに水道水などで傷口を洗い流し、できれば病院にも行きましょう。

猫の甘噛みは本能と結びついた行動が多く、やめさせるためには猫をよく知り、観察しなければなりません。急に噛まれると、今の今まで気持ちよさそうになでられていたのにどうして!?と不安になりますが、決して飼い主のことが嫌いというわけではないので安心してください!
子猫であっても人間の手を遊び道具にするのは避け、猫の本能的欲求を満たしてあげることが大切です。

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