クール? 猫が無表情な理由

猫は感情を顔に出さない動物というよりも、顔に出せない動物です。猫は単独で生活する動物のため、人間のように他者とのコミュニケーションを必要とする社会的な動物とは違って、表情をつくる必要がなかったからと考えられます。

◇猫は表情筋が少ない
顔の細かな表情をつくりだしている筋肉を「表情筋」といいますが、人間は、おでこ、ほほ、目や口の周り、鼻など多くの場所にあり、その数は30種類ほどにもなります。一方、猫は表情筋の数も筋肉量も非常に少ないのです。表情を作ること自体が難しい動物といえます。

だからといって猫が感情に乏しい動物というわけではありません。猫は大変感情豊かな動物で、体全体を使ってさまざまな感情を表します。たとえ顔が無表情でも、耳やしっぽに目を配ると、バッチリ感情が表れているんですよ。

【耳】いちばん感情がわかりやすいパーツ

猫の耳にはたくさんの筋肉があり、さまざまな方向や角度に動かすことができます。猫の顔のパーツで一番感情がわかりやすい部分なんですよ。

ピンと立ててまっすぐ前に向ける

「え?なになに?」と好奇心旺盛な様子。また、「ごはんをください」など、飼い主さんに何かしてほしい気分の時に見られるしぐさです。

横に向けて寝かせ気味

まったりとリラックス気分の時に見られます。特に寝ている時などに顕著です。

真後ろに向けてぴったり伏せる(いわゆるイカ耳)

耳がピンと外に向いている状態を、イカの耳に似ていることから「イカ耳」といいます。
特に「怖い」と感じている時にイカ耳になります。また、何か失敗し、ばつが悪い気分のときに一瞬することも。毛づくろいや爪とぎをしている時など単に顔に力が入っている時もよくイカ耳になります。

後ろに伏せているが、耳の先は上向き

かなり怒っている時の状態です。強気の気分で、「やるのか?」と戦闘モードになっている時。

ピンと立てて左右別々にあちこちに動かす

警戒中のサインです。「何だろう?」と不思議に思って情報収集している時に見られます。

【目】変幻自在の瞳孔に注目!

猫の目の瞳孔にも感情が表れます。それは、瞳孔の開閉が自律神経によって支配されているために自分の意志ではコントロールできないからです。否が応でも感情が表れてしまうパーツなのです!

瞳孔が真ん丸

獲物やおもちゃを前にして、好奇心いっぱいの様子。また、不安感や恐怖心を強くしている時も真ん丸になります。

瞳孔が縦に細くなっている

昼間の猫は、瞳に入ってくる光量を調節するため、基本的に瞳孔が縦に細くなるものですが、暗い場所でも細くなっている場合は要注意。怒りがMAX状態です。なわばり争いなどで攻撃態勢の時はこのような瞳になります。

猫まめ知識:まばたきで仲良く

猫は正面から見つめられるのが大の苦手。猫の世界では目と目が合うと戦いが始まるルールがあるからです。猫だって好きで戦いたいわけではないので、普段は戦いを回避するためにも視線を相手に合わせないようにしています。
知らない猫と仲良くなる時には、見つめないようにしながらゆっくりとまばたきをします。猫のゆっくりとしたまばたきは「敵意は無いよ」というサイン。相手の猫もまばたきで返してくれたら、仲良くなる第一歩です。

【おもしろ猫学】猫の大きな目にまつわる8つの不思議

猫に興味を持たれているかどうかは、猫の瞳の大きさで見分けられるんです!

【ヒゲ】超高感度のセンサーは感情のバロメーターとしても優秀

猫のヒゲは平衡感覚を保ったり、距離感を探る高感度なセンサーとして知られていますが、感情のバロメーターにもなることもあるパーツなんですよ。ヒゲの向いている方向に注目してみてください。
※ただし、食事中の時は後ろにたたむなど、機能としてのみ動かす場合も多いので、ヒゲによる感情のサインは目安として考えてください。

上向きにピンとなっている

嬉しい、楽しい時、ご機嫌な時の状態です。一緒にしっぽもピンと立っていれば、「かまって!」のサイン。

広がって前方に向いている

獲物やおもちゃを見つけて好奇心いっぱいの状態。獲物の情報を得るために前向きになります。この時の猫は、やる気満々になっていて、ヒゲ袋(ヒゲが密集している、ωの部分)もふくらんでいます。爪とぎ時にこの状態になる猫もいます。

横いっぱいに広がっている

緊張・警戒モードの時。戦闘態勢の時はヒゲをできるだけ広げて情報収集しようとしています。

下向きにたれる

「ヒマだなー」と思っている時。つまり、退屈な時や眠たい時になります。猫がヒゲを下向きにしてボーっとしていたら一緒に遊んであげましょう。

【しっぽ】口ほどにものを言う? 多弁なパーツ

猫のしっぽは感情と直結しています。先端まで細かく動かすことができるので、感情表現も大変豊かです。

ピンとまっすぐ立てる

子猫気分の時で、甘えたかったり、おねだり気分の時に見せるしぐさです。相手への好意も表しています。愛猫がしっぽをピンと立てていたら、満足するまで十分にかまってあげてくださいね。先だけを前に向けていることもありますが、これはあいさつの意味もあります。

「し」の字に垂らして左右に振る

獲物やおもちゃを見つけて興奮している時にブンブンと左右に振ります。角度が水平気味のこともあります。

大きくゆったりと振る

リラックスしてご機嫌のサイン。ゆったりと力が抜けたような感じで振り、時々止まることもあります。先だけゆらゆら動かす時もあります。

しっぽ全体を力強く、素早く振る

※写真右の猫参照

機嫌が悪く、イライラした気持ちを表しています。床に打ちつけるために、バンバンと音がなることも。猫を撫でたり、抱っこしている時にしっぽをバンバンと激しく振られたら嫌がっているサインです。かまうのはすぐにストップしてくださいね。

しっぽの毛を逆立てて太くする

驚いていたり、怖いと感じている時にこのような状態になります。攻撃態勢をとっている時や遊びで猫同士追っかけっこをしている時になることも。

さらに、しっぽが山型になって、背中も山なりになっているときは、臨戦態勢の時です。今すぐにでも戦いが始められる状態で、かなり興奮しているので手を出すと噛みつかれたり引っ掻かれたりするので気をつけて。

だらんと力なく下に垂らしている

普通に立っている姿勢でしっぽがだらんとしていれば、気分もしょんぼりとしています。また、体調が悪くてもしっぽが下がります。

後ろ足の間に挟み込む

警戒していたり、不安や恐怖を感じている時。体を小さく伏せるのと同時にこのしぐさをしていたら、「助けてー!」という気持ちを持っています。抱いた時にしっぽをお腹にぴったりつけるのも同じ意味があります。怖がっているのですぐに離してあげてくださいね。

寝ている時しっぽの先だけちょっと動く

寝ている時に名前を呼ぶと、しっぽの先だけでパタパタと返事をしてくれます。面倒くさいのでしょうね。

猫まめ知識 しっぽを引っ張らないで!

猫に限らず、動物のしっぽは背骨の続きです。つまり重要な中枢神経系、脊髄と直接つながる太い神経が通っています。さらに、尾骨神経、坐骨神経、陰部神経など末梢神経とも複雑に連結しています。

しっぽを引っ張られたことによって神経が傷つくと、排泄障害や歩行障害など重篤な障害が引き起こされることもあります。猫のしっぽはくれぐれも大切に扱ってくださいね。

猫は全身で感情を表現する

ここまで、体のパーツごとに感情の表し方をご紹介してきましたが、実際の猫は、全身を使って感情を表します。例えば……

ご機嫌で甘えたい時

瞳孔が開く+耳を前方に立てる+しっぽをピンと立てる+ヒゲを前に向ける+首を上に伸ばす

めちゃくちゃ怖がっている時

瞳孔が開く+耳を真後ろにぴったり伏せる+しっぽを足の間に挟む+ヒゲを下に垂らす+体を低く伏せる+背中の毛が逆立つ

強気で臨戦態勢の時

瞳孔が細くなる+耳を真後ろに伏せて先を立てる+しっぽがふくらむ+ヒゲを真横に広げる+体を弓なりにする+全身の毛が逆立つ+鼻にしわが寄る

などです。このようにして猫は、無表情を補ってなおあまりある感情表現をしているのです。猫はポーカーフェイスですが、実はしっぽや耳ですぐに気持ちがバレてしまう動物なのかもしれませんね。

まとめ

猫はとても感情豊かな動物ですが、表情筋が少ないために犬のようにストレートには表せない動物です。飼い主からあまりガツガツ感情を出すと猫は嫌がりますし、その嫌がるサインに気づかなければ、ますます嫌われることになりかねません。

猫と信頼関係を結ぶには、猫が喜ぶタイミングで構ってあげることが大切です。そのためにも日々愛猫をよく観察して、心の機微を読み取ってあげてくださいね。

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