犬はオクラを食べても大丈夫！ オクラの効果で夏バテも怖くない！？

ねばねば野菜の代表、オクラは、犬に与えても問題ありません。犬にとって中毒となるような成分は含まれておらず、中の白い種も与えることができます。

栄養価が高く、夏バテ予防や疲労回復にも効果があるといわれています。また、水分が多い野菜ですので、暑い時期、水分補給目的で与えるのもいいでしょう。

オクラのねばねばの正体は、ガラクタンやアラバン、ペクチンという食物繊維です。
ガラクタンには血糖値やコレステロール値を下げる効果や免疫力を高める効果があるといわれています。
ペクチンには整腸作用と血圧を下げる作用、腸内で糖質を包み込んで血糖値を下げる効果がみとめられています。

健康な皮膚や粘膜、被毛の維持をサポートする栄養素です。皮膚や被毛を、夏の強い紫外線によるダメージから守る作用も期待できます。
犬の体内ではビタミンAに変わる成分で、上記のほかにも免疫力アップや抗酸化作用など、たくさんの役割を担っています。

カリウムは犬の体内で水分の調整を行っています。利尿作用や、塩分（ナトリウム）の排出を促す働きもあります。

オクラの約90％は水分です。脱水が気になる季節や、愛犬があまり水を飲んでくれないときなどはオクラで多少の水分摂取が可能です。
また、低カロリーでありながら、ねばねばやビタミンK、葉酸など、栄養価が高く、さまざまな効果が期待できる野菜です。

オクラ1本を10gとすると、「体重5kgの犬で2～3本」「10kgの犬で4～5本」「15kgの犬で6～8本」を一日の目安量としているところが多いようです。目安量を参考に、体調を考慮し、適正量を与えましょう。

大きいものや、産毛がなくツルツルしたものは、育ち過ぎや収穫から日が経った状態のもので、固く苦みもあります。できるだけ小ぶりで産毛がしっかりしているものを選びましょう。

まずはしっかりと洗い、産毛が気になる場合は板ずりをして取り除きます。新鮮なオクラでしたら柔らかく、生でも食べられますが、愛犬に与える場合には加熱（茹でる）をおすすめします。

ヘタを取り、茹でたら、細かく刻みます。中に詰まっている白い種はそのまま与えて問題ありません。

ねばねばの健康効果を期待して、手作りごはんにオクラを活用する飼い主さんも多いようです。茹でて刻んだものをいつもの餌にトッピングするほか、スープ、ミンチ肉に混ぜ込んでオクラ入りハンバーグなどレシピも豊富です。

オクラにはたっぷりの食物繊維と水分が含まれていますので、犬に与える場合には量に十分注意をしてください。与えすぎると消化不良を起こし、便秘や下痢になってしまう可能性があります。

また、丸飲みしてしまいやすいサイズでもありますので、与える際は必ずヘタを取り、みじん切りにしましょう。

「オクラアレルギー」という言葉は聞きなれませんが、食べ物はすべてアレルギー反応を起こす可能性があります。
初めてのときはほんの少しの量を、万が一を考えて、動物病院が開いている時間に与えましょう。摂取後はしばらく様子を観て、発疹や嘔吐、下痢などがないかの確認を。

新鮮なオクラほど鋭い産毛が生えいます。これが口まわりや口腔内を傷つけるおそれがあり、犬も苦手とする可能性があります。
手で持ったときにチクチクが気になる場合は、水洗いのときに擦って取ってしまいましょう。このチクチク感がなくなるだけで食べやすくなります。

オクラは、犬に積極的に与える必要はありませんが、非常に栄養価が高く、さまざまな効果が期待できる夏野菜です。健康維持と、夏バテ予防を兼ねて、愛犬と一緒に、旬のオクラを楽しんでみてはいかがでしょうか。