相談内容:去勢手術について
飼い主からの相談
フレンチブルドッグ、雄、1歳のルイを飼っています。
現在1歳になりましたが、ルイの去勢手術をするかで悩んでいます。
去勢をするメリットがマーキングしなくなり、病名は覚えていませんが、何かの病気も予防できると聞いています。
しかし、マーキングはしつけでお家の内ではしなくなりました。
外で散歩する時は非常に興奮しながらマーキングしています。
去勢手術は必要でしょうか。
するとしたら、何歳まで去勢手術するのが安全ですか。
もし、去勢をしなくてもいいという理由があれば教えてください。
可能であれば去勢したくないのが正直な考えです。
別の質問ですが、
最近前足や後ろ足の肉球の部分を舐めていることが多いです。
私がいない時もずっとなめているか心配ですが、
おそらく退屈なのが理由でしょうか。
井上 平太先生(井上動物病院 動物取扱業登録第56-104号)からの回答

去勢手術のメリットはいろいろございますが、特筆すべきは寿命の延長です。あくまでも当院の平均ですが1.5年くらい長生きになります。
そのほかのメリットとしては雄特有の腫瘍例えば精巣腫瘍や肛門腺腫瘍が抑えられます。また会陰ヘルニアはほぼ防ぐことができます。
デメリットとしては基礎代謝が下がりますので肥満しやすくなり、適切な栄養管理をしないと糖尿病のリスクは高まります。肥満は全ての生活習慣病の原因になりますので注意が必要です。
人間に置き換えると女性並みに長生きするために去勢手術を子供に受けさせる親はいませんから自然の摂理に従うのなら去勢手術を受けないのも正しい選択といえます。
なお、去勢手術は手術や麻酔のリスクがあります。しかしこれに関しては手術をしないと後々高齢になってから雄特有の病気で手術をすることになるリスクが高いので、手術をしない理由にはならないと思います。
足の自舐性皮膚炎は確かに退屈が原因になることもありますが、皮膚糸状菌やマラセチアが原因のこともあればアレルギーが原因のこともあります。よく診てもらいましょう。
お大事にしてください。
相談内容:尿検査のケトン体について
飼い主からの相談
こんにちは。いつもお世話になり、ありがとうございます。アメリカンコッカースパニエルの女の子、10歳です。元気、食欲は全く大丈夫です。
今日は尿検査のケトン体について、お伺いしたいと思います。
尿検査は定期的に月に1~2回していますが、時々(3〜4ヶ月に1回くらい)ケトン体が1+(15)出ます。先日の尿検査で久しぶりに(1+)出て仕舞いました。
ケトン体が出ていても、いつも蛋白/クレアチニン比はマイナス(0.20以下)、ブドウ糖もマイナス、蛋白は比重が高い為か大体プラス・マイナス(15)、pHは6.0~6.5です。
3ヶ月に1回受けている血液検査でも、GLUは基準値内(83~96)であり、糖尿病の症状、体重減少 食欲低下 、元気がなくなる 、嘔吐 、毛並みの悪化 、下痢等もないため、ケトン体(1+)は心配しなくて良いと主治医の先生から言われています。
調べてみるとケトン体が出る時はいつも尿比重が高く1.050前後です。うちの子は、比重がいつも高めで1.040より高い時は大体ケトン体(±)です。比重1.030~1.040の時はケトン体はマイナスです。
沈渣では時々上皮細胞(±)が出るくらいです。
ケトン体(1+)でも、タンパク/クレアチニン比、ブドウ糖、尿蛋白に異常が無ければ、さほど気にしなくても大丈夫でしょうか?
また、尿比重が高いとケトン体が出やすいのでしょうか?
お忙しいところすみませんが、アドバイス頂ければ幸いです。宜しくお願い致します。
浅川雅清先生(フリーランス獣医師)からの回答

追加のご質問ありがとうございます。
検査誤差に関しては、尿試験紙の製造会社様のほうが詳しいかもしれません。
個人的な推測としては、
①劣化した試験紙だと、ケトン体への反応が陽性のように見えてしまう
②濃い尿だと、生理的にわずかに含まれる(含まれるかも不明ですが)ケトン体すらも陽性と判定してしまう
などが考えられるのではと推測しています。
当てずっぽうな意見かもしれませんが、ご参考になれば幸いです。
浅川雅清先生(フリーランス獣医師)からの回答

こんばんは。
こちらは獣医師としても悩ましいご質問です。
尿中に病的にケトン体が出現するのは、糖尿病か飢餓状態のときのみと聞いたことがあります。
ですので、それらに該当しないようであれば検査誤差の可能性が高くなると思われます。
比重が高く濃い尿だからというのもあり得るでしょうし、試験紙が吸湿・劣化していても誤差が出うると思います。
わたくし自身も、少量のケトン体陽性で異常がない子は、検査誤差ととらえ問題ないと説明することが多いです。
ご参考になれば幸いです。
相談内容:多飲多尿について
飼い主からの相談
1年ほどくらい前からかなりの量の水をがぶ飲みして、透明のおしっこをたくさんします。
腎臓でも悪いのかと思い1年前に検査しましたが異常はなく、1日の飲水量を制限した方が良いと、かかりつけの先生に言われてそのようにしましたが、とても食い意地が張っていて、先住犬に水をあげたら走ってきて横取りするので完全に制限することは難しいです。欲しがったら少しずつあげるようにしていますが、それでも一気に全部飲んでしまいます。
一年前の5月に血液検査した時は何の異常もありませんでしたが、一年経って腎臓が悪くなっていってるということも考えられるのでしょうか?
また、血液検査では異常がないのに多飲多尿だと他にどのような病気が考えられるのでしょうか。
近々また検査してもらう予定ですが、他の先生の意見もお聞きしたいです。
よろしくお願いいたします。
浅川雅清先生(フリーランス獣医師)からの回答

追加のご質問ありがとうございます。
尿崩症は、ホルモンを補充する治療が奏功し、脱水をしっかり管理できれば、健康な子に近い生活が送れると思います。
心因性は、基本的にメンタル的な要因なので、身体は健康です。
ご参考になれば幸いです。
浅川雅清先生(フリーランス獣医師)からの回答

こんにちは。
若くして多飲多尿ということで、心配ですね。
1年前に行った検査は、血液検査のみでしょうか?
行った検査が添付されていればよりアドバイスしやすかったのですが、それが無い状態でのご回答という点、ご了承頂けたら幸いです。
多飲多尿のよくある疾患としては、仰る通り腎臓病と、糖尿病やクッシング症候群のようなホルモン疾患、子宮蓄膿症などの他に、精神的なものや、珍しい疾患として尿崩症などが予測されます。
症状に改善がなければ、包括的な再検査を推奨します。
ご参考になれば幸いです。
相談内容:糖尿病について
飼い主からの相談
はじめて質問させていただきます。
ヨークシャーテリア 避妊済 女の子 4才です。
多飲多尿体重減少の症状があり受診したところ
糖尿病と診断されました。今の体重は6.4㎏です。
食事はヒルズの療養食dwを1日2回です。
食事インスリン注射 ともに朝6:30夜18:30ごろです。
初診時の血糖値が465mg/dL
プロジンクを1日2回 1回1.5単位から初めてなかなか下がらず
10/19から1回6.5単位です。全体的には少し下がった気もしますが、1日の中で400を超えたり100を下回ったり高低差がとても気になります。インスリンの種類が合っていないのではと思いながら主治医には言い出せません。
多飲多尿体重減少は改善されています。
フリースタイルリブレでの血糖値は添付のとおりです。
ご意見いただければ幸いです。
浅川雅清先生(フリーランス獣医師)からの回答

こんばんは。
リブレの結果まで添付して頂きありがとうございます。
システムの都合上、文字が潰れて全く読めないので、ご参考までにお読み頂けたら幸いです。
まず、既に検査済だとは思いますが、インスリンの量が多いので、インスリン耐性を起こす各種基礎疾患が隠れていないか、精査を推奨します。
もし併発疾患があれば、その治療を行うとコントロールが上手くいくかもしれません。
また、添付頂いた資料の折れ線グラフだけ見ると、そこまで悪くない気もします。
というのも、血糖値の維持管理は、獣医師によるかもしれませんがわたくしであれば300mg/dlくらいまでは許容範囲です。
それ以上にストイックに管理を行うと低血糖の恐れがあり、リスク要因となります。
また、リブレは時に信用できない数値を出したりすることがあります。
インスリンの調節ももちろんですが、測定器そのものの信憑性も大事です。
視点を変えて、昔からある血液を採取するタイプの簡易血糖測定器にしてみる、とかでしょうか。
ご参考になれば幸いです。
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皆様からの応援メッセージ、お待ちしております!
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栗尾雄三先生(konomi動物病院)からの回答

ご連絡ありがとうございました。
少しでも参考になりましたでしょうか。
お手数ですが、以下より評価をいただけますとうれしく思います。
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https://pet.caloo.jp/hospitals/detail/340232
https://loco.yahoo.co.jp/place/g-zda9kPeBFwA/review/
https://www.homemate-research-pet-clinic.com/dtl/10000000000000125018/
栗尾雄三先生(konomi動物病院)からの回答

獣医師の栗尾と申します。
糖尿病の血糖値についてですが、1日の中で高くなる分には問題ありません。一方で低くなるのは問題になります。
例えば注射を打つ前に500とか600であっても問題ありません。
そして注射を打って、数時間程度で200~400くらいになれば理想的になります。
数値が100台になることは危険だと思います。その場合はインスリンが過剰であると判断できます。
6.4kgの子に対してプロジンク6.5単位ということですが、、、悪くない量なのかなと思いましたが、個体差がとても大きいため、なんとも言えないですね。
なお、400 → 100 へと血糖値が下がっているのであればインスリンの種類は合っていると言えます。
まったく血糖値が下がらない場合はインスリンを変更していく必要がありますが、そうではなさそうです。
どうぞよろしくお願いいたします。
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konomi動物病院 獣医師 栗尾雄三
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どうぞよろしくお願いいたします。
相談内容:アジソン病で服用するステロイドの副作用について
飼い主からの相談
先日、アジソン病と診断されました。
ステロイドとフロリネフを生涯飲ませ続けたら
白内障や糖尿病、肝臓の疾患は避けれないですか?
それとも、足りていない物を補うだけなので
大きな副作用はないと考えられますか?
浅川雅清先生(フリーランス獣医師)からの回答

こんばんは。
追加のご質問ありがとうございます。
お伺いする限り、独特な診断方法でアジソン病の診断をされているようですね。
コルチゾールpreの数値は、確かに低そうにお見受けしますが、わたくしが見ている症例は基本<0.3μg/dLです。
また、投与する薬剤はあまり検査上の数値を上昇させません(体内のコルチゾールは増えていますが、検査では検出されない形です)。
一時期、投与量を増やして検査上のコルチゾールを上げてみようと試みましたが徒労に終わりました。
また、診断をつける上では、専門の先生曰く、コルチゾールpost<3.0μg/dLで確定診断とのことです。
preで診断するということは、教科書上は行われておらず、わたくし自身も基本<0.3μg/dLでなければpreのみで診断はしません。
お伺いした情報だと、わたくしの知識だと診断に繋がる判断はできないなと思いました。
慢性膵炎のリパーゼは波があると思います。
経験上、正常値に入るタイミングもあると思います。
歯磨きガム等に関しては、使って大丈夫な子もいるし、そうでない子もいます。
与えてみた後の症状や検査結果で判断するのがよいと思います。
また、別投稿されていた爪の件は、あまり良い回答が思いつかず返答を差し控えておりました。
爪に特徴な症状が出る「ケラトアカントーマ」を思い浮かべましたが、確証はありません。
ご参考になれば幸いです。
浅川雅清先生(フリーランス獣医師)からの回答

追加のご質問、並びに詳細な経過ありがとうございます。
アジソン病はクッシングと比べて少ないかもしれませんがそれなりに症例数はおります。
現状、フロリネフ、プレドニゾロン5mg1錠、吐き気止めの3種類の治療で宜しかったでしょうか?
血液検査結果を見ると、アジソン病は順調に治療されているようですね。
リパーゼだけ高いところを除いて、問題ないと思われます。
また、わんちゃんの体調が問題なければ(食欲があり、体重の変動がなく、嘔吐下痢などがない)、リパーゼがある程度高くても問題ないと思われます。
副作用がなければ、そのまま治療を続けるかプレドニゾロンを中止して治療を続けるかで良いと思います。
慢性膵炎で継続的にプレドニゾロンを飲む必要は無いのかなと思っております。
しかし、フロリネフとプレドニゾロンを併用する場合、ごく少量で併用することが多いです。
柴犬の体重あたりで5mg1錠だと、少し多めに感じました。
ご参考になれば幸いです。
浅川雅清先生(フリーランス獣医師)からの回答

追加のご質問ありがとうございます。
便に関しては、食べているもののせいで性状が変わることはあります。
その場合は、芋を中止することで判断がつくと思われます。
まだらに黒い、ということに関しては、仰る通り消化管からの出血の可能性もありますし、もしサプリ内に鉄が配合されていたら(入っていないと思いますが)黒くなります。
こちらも同様に投与を中止することで判断がつくと思われます。
また、もし消化管出血での黒さであれば、慢性膵炎の影響もありえると思います。
胆嚢に関しては、あまり便性状への影響は聞いたことは無いですが、有り得るとは思います。
抽象的な回答ですが、ご参考になれば幸いです。
浅川雅清先生(フリーランス獣医師)からの回答

追加の情報ありがとうございます。
添付の血液検査が治療前であれば、非定型アジソン病にわたくしは一票です。
食欲に関してもステロイドの副作用の雰囲気を感じます。
プレドニゾロンを減量するか、もしくはフロリネフを中止して低用量のプレドニゾロンのみにするか、かなと思いました。
尚、経験上、最初は非定型アジソン病のように見えても、経過とともに定型アジソン病に移行した事もあります。
最初のうちはこまめに血液検査を行って、薬の微調整を行いましょう。
ご参考になれば幸いです。
浅川雅清先生(フリーランス獣医師)からの回答

こんにちは。
度々の回答失礼致します。
今回は「アジソン病」ということですが、アジソン病には「定型」と「非定型」のアジソン病があります。
この違いは、体内に「硬質コルチコイド」が足りないのか、「糖質コルチコイド」が足りないのかの違いになります。
どちらが足りていないかは、一般血液検査から推測することができます。
あくまで予測ですが、今回は「定型」のアジソン病と予測されます。
わたくしも今現在2頭のアジソン病の症例を抱えていますが、基本的にフロリネフ一本で副作用なく管理することが可能です。
どちらかというと、フロリネフはたいていの症例が「糖質コルチコイド(ステロイド)」が過多になり、「硬質コルチコイド」が不足することが多いと聞いています。
ですので、フロリネフ+DOCP(硬質コルチコイド)という治療をしたりすることがあります。
今回はステロイドも一緒に処方されているのですが、その必要性が本当にあるのかは少し疑問です。
この組み合わせだと、ステロイドの副作用が現れる可能性はあると思います。
もしかしたら、もっと複雑な状況なのかもしれませんので、確定的なことは言えませんがご了承ください。
必要に応じて、内分泌疾患に強い病院をご受診頂いてもいいと思います。
ご参考になれば幸いです。
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皆様からの応援メッセージ、お待ちしております!
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