犬用スリングってどんなもの?

スリングは抱っこひもの一種で、もとは人間の赤ちゃんを抱っこするときに使う1枚の布です。リングやバックルで長さを調節するものと、はじめから輪っか状になっているタイプがあります。最近、そんな赤ちゃん用のベビースリングを犬用に改良した、「ドッグスリング」が注目されています。

犬と出かけるとき、首輪とリードをつけて歩かせるのが一般的ですね。
しかし、犬を抱っこしたり、キャリーやクレートに入れたりしなければならない場面は意外と多いもの。犬の飼育が許可されているマンションなどでも、廊下やエレベーターなどの共有部分は犬を歩かせてはいけないルールになっていることがあります。また、人通りの多い場所で犬を歩かせるときも、蹴られたり踏まれたりする危険性があって不安ですね。

予防接種の終わっていない子犬や、病中病後の犬、高齢の犬でも外に連れ出すことは必要ですが、歩かせるのは避けたいです。そんなとき、ドッグスリングがあると便利です。

ドッグスリングの使い方

ドッグスリングはベビースリングと違い、1枚の布というよりは斜めがけバッグに近いです。

使うときはまず肩にドッグスリングをたすきがけにし、長さを調節。いったん外して床に置き、スリングの入り口を開いて犬をオスワリかフセの姿勢で入れたら、そのまま持ち上げて肩にかけます。
たいていのドッグスリングには、飛び出し防止のために首輪や胴輪を固定するための金具がついているので、それをとめたら終了です。

犬の位置が腰より下になると、歩いたときにスリングの揺れが大きく犬にも人間にも負担になります。おなかに犬がくっつくような位置に調整しましょう。
スリングを肩にかけてから犬を入れることもありますが、両手が使えなかったり犬の足がひっかかったりすることがあるので、慣れないうちは犬を入れてから持ち上げるのがおすすめです。
抱っこして入れるときは、足ではなくお尻から入れると犬も入りやすいようです。

ドッグスリングを使うメリットは?

ドッグスリング最大のメリットは、両手が空くことでしょう。

どんなに体重の軽い犬でも、ずっと抱っこしているのは疲れます。ほかに荷物があったり、子どもを連れていたりした場合はさらに大変。そこへ雨でも降ってきたら目も当てられません。また、キャリーやクレートは入るのを嫌がる犬も多く、重いのでずっと持っているのは骨が折れますね。
ドッグスリングはコンパクトにたためるものが多く、携帯に便利。使いたいときにさっと広げられ、肩や腰で犬の体重を支えるので、抱っこより飼い主の負担が少ないです。

キャリーやクレートより外の雰囲気が感じられ、飼い主と密着しているため、犬の安心感も高いようです。犬を連れての移動に便利ですが、動物病院の待ち時間や初めての場所など、犬が緊張したり不安を感じたりしているときもドッグスリングが役立つでしょう。

ドッグスリングを使う注意点は?

公共交通機関では、クレートやキャリーに入れることが義務付けられている場合があり、ドッグスリングは使えないことがあるようです。フタが閉まるものならスリングでもOKの場合もあるようなので、問い合わせしてみてもいいでしょう。犬が苦手な人もいることを考慮してくださいね。

長時間使用する場合は、犬の腰や後ろ足に負担がかからないよう、たまに体勢を変えてあげるといいかもしれません。
前かがみになるときは犬が落ちないように手で支えることもお忘れなく。

大型犬用のドッグスリングがあれば……?

アメリカのニューヨーク市営地下鉄では、盲導犬や介助犬を除き「何らかのバッグに入った、膝に乗る程度の大きさの動物」のみ持ち込めると規約で定めています。『何らか』とはキャリーやクレートを指していると考えられますが、大きさに具体的な言及はなく、規約を逆手にとったニューヨーカーたちはあの手この手で大型犬を車内に連れ込んでいます。

日本では難しそうですが、大型犬用のドッグスリングがあればニューヨーカーたちももっと簡単に犬を連れ込めるかもしれませんね!?
Dogs Are Not Allowed On NYC Subway Unless They’re In A Carrier…So This Happened

まとめ

ドッグスリングは手軽に使え、飼い主の負担が少なく、犬にとってもただ抱っこされるより安心感のあるアイテム。犬の服を販売するショップなど扱っているほか、手作りする人もいるようです。

公共の場所では使えないこともありますが、なにかと役立つグッズなので、興味のある人は試してみてはいかがでしょう。
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『みんなのペットライフ』編集部スタッフが、わんちゃん・ねこちゃんの飼い方、しつけのアドバイスなど、毎日のペットライフに役立つ知識や情報をお届けします。

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