子猫の育て方① 年齢の調べ方

子猫を飼うきっかけのひとつとして、野良猫を保護するというパターンがあげられると思います。その場合には、子猫の年齢にあわせた世話を行うため、生後どのくらいなのかを調べなければなりません。
そこでまずは、子猫のおおまかな年齢の調べ方について解説していきます。

生まれたて~1週齢

生後1~7日ほどの子猫は、体の大きさが人間の手のひらほどしかありません。また、被毛がしっかり生え揃っていなかったり、ボサボサの状態になっていたりすることも多いです。
まだ目も開かず、耳が聞こえていない子も少なくありません。こちらの動きや大きな音に反応を示さない場合には、生まれたてである可能性が高いといえます。

2週齢

生後8~14日ほどになると、ようやく目が開いてきます。耳も聞こえるようになり、外の音に反応するようになるのもこの頃からです。
また、前足を使って上体を起こせるようになり、なかには歩き始める子も出てきます。
判断基準としては、瞳が確認できるようなら生まれたての可能性は低く、それでいて歩き方がまだぎこちない場合は、生後2週ほどという可能性が高いといえるでしょう。

3週齢

生後15~21日ほどになると、徐々に乳歯が生えてきます。爪をしまえるようになるのもこの頃です。
白い歯がちらほらと見える、爪が出しっぱなしでないなどの様子が確認できれば、生後3週間ほどと考えてよいでしょう。

4週齢~1カ月

生後22~30日ほどになると、うまく歩けるようになってきます。加えて、乳歯が生え揃ってくるので、離乳食に切り替える時期でもあります。
これまでのぎこちなかった動きを脱し、しっかりと歩けるようになっていれば、およそ生後1カ月くらいとみてよいでしょう。

なお、ここまで紹介してきたものはあくまでも目安になります。
健康状態の確認も含めて、なるべく早めに病院を受診し、正しい日齢・週齢を教えてもらいましょう。

子猫の育て方② 準備物

いくら手がかかりにくいとはいえ、猫を飼うにはさまざまなものが必要です。あると便利なものも含め、猫の飼育にあたって準備すべき物を以下にご紹介します。

■生まれたて~3週齢の場合
・子猫用ミルク
・子猫用哺乳器
・猫用ベッド
・ペットケージ
・保温用グッズ
・脱脂綿やガーゼ、ティッシュなど

■生後4週齢~の場合
・キャットフード
・食器
・猫用ベッド
・ペットケージ
・トイレ
・トイレ砂
・爪とぎ
・おもちゃ

子猫の育て方③ お世話の仕方

続いて、時期別の子猫の育て方について紹介していきます。

哺乳期

ここでは、生まれてから3週以内の子猫について説明します。

本来であれば、母猫から母乳をもらっている時期です。食べ物を摂取することができないため、猫用ミルクを与えます。牛乳ではなく、必ず猫用ミルクを与えてください。牛乳は必要な栄養が摂れないだけでなく、おなかを下してしまう可能性もあります。

一般的に授乳のタイミングは3時間おきと言われますが、あまり厳密に守る必要はありません。欲しければ飲みますし、要らなければすぐに飲むのをやめます。
3時間おきの間隔に縛られすぎて、夜中に無理やり猫を起こしてミルクをあげる方もいるようですが、逆にストレスを与えることにつながりかねません。

また、寝起きやミルク前後はトイレのタイミングです。
まだ自力で排泄できないため、ぬるま湯で濡らした脱脂綿やガーゼ、ティッシュなどでトントンと優しくお尻を刺激してあげましょう。刺激する場所は肛門の少し下あたりを意識してください。
おなかに手を入れてうつぶせの体勢で行い、脱脂綿やガーゼなどにうんちやおしっこがつかなくなるまで繰り返します。決してゴシゴシ擦らないでください。

そして、忘れていけないのは、体温の管理。
生後間もない子猫は、体温を調節する力が乏しいです。カイロやヒーター、お湯を入れたペットボトルなどを使って、なるべく親猫と触れ合っているのと同じような環境をつくってあげましょう。

離乳期

続いて、離乳期を迎える生後1~2カ月くらいの子猫のお世話について解説します。

猫はだいたい生後1カ月ほどで歯が生え揃ってくるので、そのタイミングでミルクから離乳食へ切り替えます。
しかし、こちらも厳密に区切る必要はありません。1カ月以上経ってなかなか離乳食に移行できなくとも、焦らなくて大丈夫です。
はじめの一歩として、哺乳器から食器に慣れてもらうことが大事です。お皿でミルクを飲めるように練習していきましょう。
最初は嫌がることがあっても、根気強く続けていけばそのうちできるようになります。それができるようになったらミルクに離乳食を混ぜて与えてみましょう。

また、この頃から徐々に自力排泄ができるようになります。猫砂を入れたトイレを用意して練習させましょう。

成長期

生後3~5カ月くらいは、子猫たちにとっての成長期。
体づくりが重要な時期なので、しっかりと餌を与えましょう。
離乳食からキャットフードに移行する過程で、稀に餌を食べてくれなくなる場合があります。キャットフードはふやかして与え、最初は離乳食と混ぜながら慣らしていきましょう。
しかし、あまりに食べることを拒否するようでしたら、病院を受診してみることをおすすめします。

生後6カ月~

この頃になると成長期も終わり、永久歯が生え揃ってきます。そろそろひとりでのお留守番も可能ですが、まだまだ気を付けなければならないことはあります。
例えば、永久歯が生え揃ってくると、“噛み癖”が出てくることがあります。
新しい歯への違和感や、歯が生え変わるときのかゆい感覚などが原因といわれています。
人に危害を加えることや、家具などの硬いものに噛みついてしまうこともあるので、噛んでいいものと悪いものの区別を根気強く教えていきましょう。

また、去勢や避妊の手術が受けられるようになるのも、この時期です。
発情期になると、大きな声で鳴いたり、落ち着きがなくなったりなどのトラブルが多くなります。
飼い主として猫とどのように暮らしていくのかをしっかり考えたうえで、去勢・避妊手術の判断をする必要があります。

子猫の育て方④ 注意点

最後に、子猫の飼育にまつわる注意点を解説します。

隔離

野良の子猫を保護した場合、すでに先住猫がいるのであれば、隔離の方法を考えなければなりません。
野良猫は、感染症などの病気を持っている可能性があります。猫の健康のためにもきちんと隔離し、なるべく早く検査を行ってください。

検査の結果、特に問題がなければ先住猫とケージ越しに対面させてみましょう。猫同士が慣れて身近な仲間となれば、子猫を残して家を空けるのも安心です。
しかし、猫はもともと群れをなす動物ではないので、慣れるまではケンカをしたり、お互いの存在にストレスを感じたりとすることもあります。
そこで重要なのが、お互いの気が休まる場所を作ってあげるということ。
トイレを分けるというのは必須ですし、ごはんも個別に設置してあげるとよいでしょう。また、キャットタワーのようなものを使って、高さの違う台を複数用意してあげるというのも効果的です。

低体温

子猫を飼ううえで注意すべき問題のひとつが、低体温です。
特に生まれたばかりの子猫は体温を調節する機能が発達していません。体温が下がりやすく、さまざまな病気やトラブルを引き起こす原因となるので注意が必要です。
低体温対策としては、部屋の温度管理を徹底、湯たんぽなどの設置などです。
低体温の症状としては、ぐったりと衰弱している、ぶるぶる震えるなどがあります。重度になると最悪の場合、命を落としてしまうことも。
予防に努め、少しでも低体温の症状が現われた場合は、すぐに病院に連れていってください。

低血糖

離乳期の子猫が特に気を付けるべきなのは、低血糖です。
低血糖とは、血液中の血糖値が著しく低下することで、全身への栄養の供給が困難となった状態を指します。
食欲不振や低体温にも繋がり、ひどいときは発作や震えといった症状が出る場合もあります。
低血糖の原因は、栄養不足によるものがほとんど。まずは日々の食事をしっかりと摂らせることが大事です。
また、ごはんを食べていても、遊びすぎてエネルギーを消費しているという場合もあるので、食事と運動、睡眠のバランスに気を配りましょう。

まとめ

近年のブームも相まって飼育数が爆発的に増えている猫ですが、飼育にあたっては気をつけるべきポイントがあります。
特に子猫のうちはデリケートな問題も多く、注意しなければならないことも多いです。子猫を飼うときはぜひこの記事を参考にし、深い愛情を持って育ててあげてください。
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 執筆者プロフィール
『みんなのペットライフ』編集部スタッフが、わんちゃん・ねこちゃんの飼い方、しつけのアドバイスなど、毎日のペットライフに役立つ知識や情報をお届けします。

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