猫がティッシュで遊ぶ理由① 本能によるもの

現在家庭で飼われている猫たちの祖先は、自分の縄張りの中で獲物を狩って生活していました。家庭猫たちにも“ハンターの血”は少なからず引き継がれており、ティッシュの存在が猫の本能を刺激してしまう、といった理由が考えられます。

ひらひらと動くティッシュが狩猟本能を掻き立てる

まるで羽のように軽いティッシュ。上下左右にひらひらと動く姿は、猫にとっては格好の獲物として映るのです。また、箱ティッシュから次々にティッシュを引き出す動作は、狩りの後に鳥の羽をむしる行為にも似ています。
私たちにとっては平凡で何てことのない生活の道具でも、猫にとっては魅力的な獲物になるのですね。

ティッシュボックスの狭い穴が興味を引く

猫は本能的に狭い場所を好みます。また好奇心旺盛な猫は、狭い箱の中に何が入っているのか、気になって仕方ないようです。使いかけのティッシュボックスは中が空洞になっているため、より猫の好奇心を掻き立ててしまうのでしょう。

猫がティッシュで遊ぶ理由② ストレス発散

ティッシュへのいたずらが単なる“遊び”で済んでいるうちはいいですが、それがストレスによる行動だとすると問題です。ストレスが原因のいたずらは、むやみに止めさせるようとするとかえってエスカレートしてしまうことも。以下のような内容に当てはまらないか、確認しましょう。

環境の変化や飼育環境の問題によるストレス

室内飼いの家庭猫がストレスを溜め込んでしまう原因はさまざまです。引っ越しや模様替えによる環境の変化、寝床やトイレといった飼育グッズが気に入らない、同居猫やペットとの折り合いが悪いなど、考えられる理由はたくさんあります。
なかでも注意していただきたいのは運動不足。完全室内飼いで野外に出られない猫は、部屋の中で退屈を持て余すことで、ストレスによる問題行動に走ることがあるのです。

いたずらして飼い主の気を引きたい、かまってほしい

飼い主さんにかまってもらえない寂しさから、ティッシュへのいたずらをする猫もいます。「一度ティッシュにいたずらをしたら飼い主さんが注目してくれた」という経験が刷り込まれると、問題行動を繰り返すようになるのです。

猫がティッシュで遊ぶ理由③ 食事に不満がある

フードやおやつ以外のものを口にしてしまうことを、猫の「異食行動」と呼びます。猫がティッシュを食べてしまうときは、食事の量や回数、内容が問題になっている可能性を考えてみましょう。

食事に不満がある、おなかがすいている

与えられたフードの量が十分でなかったとき、ティッシュで遊びながら引きちぎって食べてしまう行動が見られることがあります。またティッシュを「猫草」の代わりとして飲み込み、毛づくろいのときに体内に取り込んだ毛玉を吐き出そうとするケースも。ティッシュは猫草の代わりにはならないため、改善が必要です。

口さみしくて食べてしまう

上の理由と似ていますが、おなかが空いているときに思わずティッシュを口にしてしまうケースです。なかにはティッシュの味や食感が気に入り、食べてしまう猫もいます。ティッシュの誤飲は窒息や腸閉塞の危険性がありますので、十分な量のフードやおやつで対処する必要があるでしょう。

ティッシュへのいたずらをやめさせる方法

ティッシュへのいたずらは片付けが大変なだけでなく、誤飲によるトラブルの危険性もある行為です。いたずらにお困りの飼い主さんは、以下のような対策を試してみてください。

ティッシュを手の届かないところに置く

猫のいる部屋にはティッシュを置かない、猫が触れられない棚の中に置く、壁に設置するタイプのティッシュケースを使うなどで、猫とティッシュを遠ざける方法です。
ティッシュをおもちゃ代わりにしていた場合は、安全なおもちゃを与えるなどして、猫が十分遊べる環境を作ってあげましょう。

ティッシュボックスを裏返しにする

猫とティッシュを物理的に遠ざけるのが難しい場合、ティッシュを箱ごと裏返しにしてしまうのも効果的です。ヒラヒラと飛び出た部分が見えなくなれば、猫も興味を失う可能性があります。
しかし頭のよい猫のなかには、「箱をひっくり返せばティッシュが出てくる」と学習する子もいます。そうなると裏返しだけでいたずらを防ぐのは難しくなりますので、別の対策を講じましょう。

蓋付きのティッシュボックスを使用する

猫が簡単に開けない蓋付きのティッシュボックスを使う方法も一定の効果があります。中のヒラヒラが見えなくなるよう、完全に覆うことができるタイプのものを探してみましょう。しかし、この方法も猫にカラクリがバレてしまえば、いたずらが再発してしまう可能性があるでしょう。

スキンシップの時間を増やす

飼い主さんにかまってもらえない寂しさからティッシュ遊びをしてしまう場合は、一緒に遊ぶ時間やスキンシップの回数を増やすことでいたずらが改善される可能性が高いです。家にいる間はこまめに声をかけ、毎日短時間でも遊ぶ時間を作ってあげましょう。

食事の内容を見直す

猫の体質や月齢、体重を把握したうえで、それに見合った食事量に調整します。また毛玉を吐き出すためにティッシュを食べている猫には、猫草を用意してあげましょう。

猫がティッシュを食べてしまったときは?

目の前でティッシュを食べる姿を見てしまったら、どうすればよいのでしょうか。慌てて大事にし過ぎるのも、放置して構わなすぎるのもNGです。慌てず、冷静に対処しましょう。

少量であれば心配いらない

飲み込んでしまったティッシュ少量で、猫の健康状態に変化がないのであれば、さほど慌てる必要はありません。健康な猫であれば、誤飲してしまっても排便と一緒に自然に排出されます。これ以上食べてしまわないようティッシュ遊びは止めさせたうえで、数日経過を観察しましょう。

大量に食べてしまったときは「腸閉塞」を引き起こす可能性もある

ティッシュの誤飲で怖いのは腸閉塞の問題です。飲み込んだ量が多いと、排出されずに異物として腸が詰まることがあります。腸閉塞になると開腹手術になるケースもあり、猫にも大きな負担を強いることになってしまいます。

嘔吐や食欲不振の症状が見られたら、早めに動物病院へ

なかには、飼い主さんが見ていない間にティッシュを食べてしまう猫もいます。食欲が落ちた、嘔吐が見られた、様子がおかしいなどといった異変に気が付いたら、すぐに動物病院を受診しましょう。

まとめ

以上、猫がティッシュにいたずらする理由とその対策、食べてしまったときの対処法について説明しました。単なるいたずらで済めばいいですが、腸閉塞といった怖い病気に発展してしまっては一大事です。ぜひ紹介したような内容を参考に、いたずら対策を講じてみてくださいね。
 執筆者プロフィール
『みんなのペットライフ』編集部スタッフが、わんちゃん・ねこちゃんの飼い方、しつけのアドバイスなど、毎日のペットライフに役立つ知識や情報をお届けします。

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