「15年間」を猫と過ごす

猫は、かわいらしい外見・独立的で単独での行動を好みながらも時折甘えん坊な一面を見せる性格・一人暮らしの世帯でも飼いやすいため人気があります。

『アニコム家庭どうぶつ白書2022』のデータによると、猫の平均寿命は14.4歳。あくまでも平均値なので、もっと長生きすることも多いです。

長い間生活をともにする猫。たのしく毎日を過ごすためにも、飼う前からしっかりと心の準備をしておきましょう。

飼い主さんのゆとりを、猫と過ごす時間に

みなさんが、猫を飼いたいと思ったきっかけはなんでしょうか? やっぱり、一番は「かわいさ」でしょうか……? もしかしたら、心を癒してくれる存在としてお迎えしたい、という方も少なくはないのかもしれません。

一方では、捨て猫も存在します。最近では、動物愛護センターなどの行政と民間の愛護団体が協力して保護活動がさかんに行われ、殺処分の数は年々減少傾向にはあります。環境庁の調査によると、2005年度に22万7千頭を数えた殺処分数は、2017年度には3万4千頭と減少傾向にあります。

私たち人間にとって、日々の生活においては喜怒哀楽さまざまな感情に直面します。感情が揺れ動くことはごく自然のことですが、一時の感情の高まりにとらわれず、自らの心身そして経済面の状態にゆとりが少しうまれたら、そのゆとりを猫に向けて幸せな時間を過ごしていきたいものですよね。

猫中心の生活にシフト

猫との暮らしのなかでは、毎日の食事・トイレの後始末・日ごろのボディケア・病気予防などの健康管理……など、子育てを行うかのように深くコミュニケーションをとることになります。

また、猫は夜行性ですから夜間活動的になりますし、長い時間の留守番は禁物です。飼い主さんにとっては、時間の使い方がきっと大きく変化していくことになります。

愛猫が1歳を迎えるまでは、特に猫中心の生活となるかもしれません。
猫が成長するスピードは飛躍的に早く、1年の間に人間で言えば17~18歳相当まで成長します。

まだ乳歯が生えるか生えないかというころから、やがて自分だけで行動をとりはじめ、好奇心が旺盛になり行動範囲がひろがっていく……猫育ては大変なこともありますが、成長を間近で見続けることのよろこびは、言葉にできないような尊い気持ちにもさせられます。

経済的な準備と、猫育てのネットワークづくり

猫をお世話するための時間的余裕とともに、経済的な余裕もある程度確保しておきたいものです。

フード・おやつ・トイレ用品・おもちゃなど、くらしに必要なグッズを揃えるためにかかる費用は、1年間で4~7万円と言われています。

ほかにも、感染症の予防のために必要なワクチンの接種代や、避妊・去勢にかかる手術費用、なにかしらの傷病を抱えてしまった場合の医療費、必要に応じてペット保険料代やペットホテルなどへの宿泊費用も発生します。出費に対応できるよう、しっかり準備しておきたいものですね。

また、飼い主さん以外に愛猫の世話を見ることができるご家族やご友人、シッターなど、猫育てに協力してくれる方を探しておきましょう。一人暮らしの方の場合、お仕事などでどうしても対応できない時に心強い存在になるはずです。

猫を飼うときのチェックポイント

人間にとって、飼いやすさが魅力のひとつと言われている猫。猫にとっては、どんな環境が好ましいと言えるのでしょうか?

1.猫を飼育できる環境

今住んでいるところが猫を飼える環境かどうか、確認しましょう。賃貸物件での飼育を検討している方は、ペット飼育可の物件を探す必要があります。

2.必要な運動量を満たしてあげられるか?

健康維持をするためには、猫にとっても運動が不可欠です。猫が遊べる十分なスペースは、お部屋にありますか? 猫にはハンターとしての本能が残っており、高い運動能力を持ちます。キャットタワーなど、高所に飛び移れる環境があるとよいでしょう。

また、狩りの本能を満たすようなおもちゃを準備して遊んであげる時間も必要です。

3.お手入れにかける時間を確保

ブラッシング・爪切り・耳そうじ・歯みがきなど、定期的なケアを行いましょう。嫌がることもありますが、子猫のころから行って慣れさせるとよいです。愛猫の健康を守るため、ケアの時間は大切に。

猫を迎える方法-購入する

現在では、ペットショップやブリーダーからの購入と、知り合い・インターネット・譲渡会などを通して里親となる譲渡、捨て猫を保護するといった3つの方法が猫を迎える主な方法です。

ペットショップでの購入

日本国内では、ペットショップでの購入が主流とされてきました。ペットショップは、ホームセンターやショッピングモールに店舗を構えることも多く、身近に動物を見に行ける利点があります。また、ペット用品の取り扱いやペットホテルなどの施設を併設している場合もあり、利便性の高さがメリットです。

ペットショップでは、タイミング次第でさまざまな種類の猫を見ることができます。猫を選ぶポイントとしては、血統が明らかな個体を選ぶことです。猫の生産者からショップに来るまでの間には中間業者が入る場合があり、猫の正確な身元がはっきりしないこともあります。気になることは、店員に質問してみましょう。

ブリーダーからの直接購入

純血種を専門的に繁殖・飼育している方を、ブリーダーと呼びます。ブリーダー直販は、純血種の猫を迎えたい場合に強みを発揮する方法です。

猫の正確な身元が分かることはもちろん、場合によっては親きょうだい猫を見ることも可能です。また、ブリーダーは繁殖だけではなく、飼育のプロでもあるので、猫を購入したあとも身になるアドバイスを得られやすいと言えます。安心感の高さが魅力ですね。

一方で、お住まいの近くにブリーダーがいない(もしくは、遠方の)場合もあります。猫をすぐに迎えられない可能性もあるので、ゆっくり探すことも考慮しておきましょう。

猫を迎える方法-譲渡してもらう・保護する

猫種にこだわりがない場合は、動物愛護センターなどの行政施設や民間の保護団体などから猫を引き取ることも考えてみましょう。猫のいのちを救うことにもつながります。

里親募集を利用する

友人の家で生まれた猫を譲り受けたり、なんらかの事情で飼えなくなった猫を譲渡してもらったりという方法のほかに、最近ではインターネットを利用して里親を募集するケースも増えています。

譲渡の条件として、避妊・去勢の実行・ワクチン接種費用の負担・家族構成や居住環境の確認・譲渡後の定期的な報告・身分証明などを求められます。

これは、保護した猫ができるだけ幸せに暮らしていける環境へと送り出したいという譲渡元の思いからです。

捨て猫・野良猫を保護する

捨て猫や野良猫を保護して自分で飼う場合、保護したあとはまず動物病院に連れて行きましょう。外で生きていた猫は、栄養失調・感染病・皮膚病を抱えている可能性があります。

動物病院では、検査・推定年齢(月齢)の調査・ワクチン接種などを行うために、通院が必要です。

どんな気質の猫を迎えたらいいの?

マイペースでおすましした猫や、活発で愛嬌のある猫、どちらもかわいいものです。
猫も、受け継がれてきた性格があります。雑種であれば、どの猫種をかけ合わせて生まれてきた猫なのか、または両親がどのような性格の猫なのかが分かれば、ある程度の性格を見極めることができます。

まずは、猫とどんな暮らしをしたいかを想像してみましょう。まったり静かに暮らしたいのならば大人しいタイプ、一緒にたくさん遊びたいのならば活発で遊び好きなタイプなど、どんなタイプが理想なのかを考えておいて、猫の特徴と照らし合わせていくとどんな猫がいいか見えてくるはずです。

まとめ

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『みんなのペットライフ』編集部スタッフが、わんちゃん・ねこちゃんの飼い方、しつけのアドバイスなど、毎日のペットライフに役立つ知識や情報をお届けします。

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