今すぐはじめよう。スコティッシュフォールドの噛み癖をしつける方法

かつて狩りをして獲物を捕まえていた猫には、今でも狩猟本能が残っています。それはスコティッシュフォールドも例外ではありません。
じゃらし棒やボールなど、動くおもちゃを使って遊ぶと喜んで追いかけていませんか？ それはおもちゃによって狩猟本能を刺激されているから。動くものに非常に敏感なのです。

遊んでいる最中に噛まれたり、獲物を狙うときのように体勢を低くして手指や足に飛びついてきたりしたら、おもちゃだと思っている可能性があります。

対策
1. 「ダメ」や「痛い」と、短い言葉で落ち着いてしっかりと伝えましょう。
※あくまでも落ち着いた声がポイントです。怒鳴ると猫が驚いてパニックになることがあります。
※このとき、猫の名前を呼ぶことも避けましょう。「噛むと飼い主に構ってもらえる」と勘違いさせてしまいます。
2. 猫に「噛んだら構ってもらえない」と認識させるため、一緒に遊ぶのをストップしてください。

子猫は、生後3～7カ月ごろの間に乳歯から永久歯に生え変わります。この時期は、歯がむずむずするのですが、そのかゆさをごまかすために飼い主の手指を噛む行動に出ることがあるようです。
この場合、かゆさを紛らわすために「噛む」わけですから、叱っても噛み癖はおさまりません。

対策
「噛んでもいい」おもちゃを与えてあげましょう。不要なタオルなどを丸めておもちゃにしてもよいでしょう。適度なかたさがあると、歯のむずかゆさを紛らすにはちょうどよいおもちゃになります。
歯のむずかゆさによる噛み癖は、歯が完全に生え変わったらおさまるので、さほど心配する必要はありません。

飼い主の構い方が「しつこい」と感じていると、イライラして思わず噛み付いてしまうこともあります。

スコティッシュフォールドは飼い主さんに従順で、一緒に遊ぶことが好きな猫ですが、過剰なスキンシップは時に猫をうんざりさせることも。なでたり触ったりしようとしたときに噛んできたら、それは猫からの「放っておいて」のサインかもしれません。
猫が楽しく遊べる「適度な距離感」を保てるよう、様子を確認しながら遊びましょう。

対策
猫のボディランゲージを察知し、噛まれる前にスキンシップを止めることが一番です。猫の気分はしっぽの動きに表れやすいので、スキンシップの間、常にしっぽを観察しておくとよいでしょう。
しっぽを左右に動かし始めたら、少しイライラしている証拠です。さらに大きく振りはじめたらフラストレーションの表れ、もしくは警告のメッセージを発しています。

もし、猫の気分を見誤って噛まれた場合は「痛い」と一言伝えて、スキンシップは止めましょう。

ほかにも、猫が噛む理由はさまざまです。猫はとても敏感で繊細な生き物。ささいな変化から、ある日突然噛むようになることもあります。

・ストレス（恐怖や不安）によるもの
・痛みによるもの
・飼い主への八つ当たり（責任転嫁）
・社会化不足
など

環境の変化や騒音、地震発生など、恐怖心から攻撃行動に出てしまうこともあります。その場合は、恐怖心を取り除いてあげることが大切。環境を見直して、安心できる寝床や場所を確保するなど、猫が落ち着ける状況をつくってくださいね。

また、病気による痛みから攻撃行動に出ることもあります。猫の行動が不自然だったり、あまりに過剰に反応したるする場合はすみやかに獣医師に相談しましょう。

スコティッシュフォールドの子猫の「噛み癖」を放っておくと、成猫になったときに飼い主が困ることに。日ごろから、遊ばせる時は人の手を使わず、おもちゃを与えるようにして、噛まない子に育てましょう。

噛む理由によって対処法が異なるので、まずは猫の様子をよく観察し、原因を探ってみてくださいね。