サーバルがイエネコになった？ 野生の血を引く猫サバンナってどんな猫？

サバンナの原型が誕生したのは1986年。ネコ科の野生動物サーバルキャットとイエネコの交配によって誕生し、その後、熱心なブリーダー達によって改良が重ねられるようになりました。
正式な猫種として認められるのは2001年のこと。世界最大の猫種の血統登録団体であるTICAから公認を受け、晴れて「サバンナ」となったのです。2012年にはTICAのキャットショーに出場可能になりました。

原産国
アメリカ
体重
5.5～10kg程度

サバンナの大きさは個体差が大きく、野生の血が濃ければ濃いほど体が大きくなる傾向があります。特にオスは10kg近くになることもあるので、かなり大型の猫だと見てよいでしょう。
筋肉質かつバランスのとれた美しい体つきが、野性の風格を感じさせます。また、ほかの猫種と比べて面長で首が長く、高さのある大きな耳を持っているのもサバンナの特徴です。
被毛はブラウンスポテッドタビー、ブラックシルバースポテッドタビー、ブラック、ブラックスモークが認められています。

サバンナは、ブリーディングが難しいことから相場が高騰する傾向にあり、価格は100～300万円になることも。しかしその唯一無二の魅力からセレブをはじめ多くの人を魅了しています。

野生のサーバルキャットの血を引いていると聞くと、思わず「凶暴な性格なのでは？」と思ってしまいますが、実際はどうなのでしょう？

ワイルドで勇ましい雰囲気を持つサバンナですが、性格は人懐っこく甘えん坊です。寂しがり屋な一面もあり、飼い主がかまってくれないときには拗ねてしまうことも。外見のイメージとは、違った性格を持っているようです。

しかし、性格には個体差があり、人間に不慣れなサバンナは攻撃性が強いこともあるので注意しましょう。

サバンナは、好奇心旺盛で非常に活発な猫種です。賢く、しつけやすい一方で、持ち前の好奇心と賢さで食器棚の中を確認したりドアを開けたりするようなことも。
また、猫にしては非常に珍しく、水で遊ぶこともあるようです。楽しい一面でもありますが、サバンナを飼う際はイタズラされないよう気を配る必要もありますね。

野生のルーツを持つ猫ならではの持ち味もしっかり残しています。運動神経が抜群によく、2.5mくらいの高さまでジャンプすることができるのです。家具の転倒などのトラブルが起きないよう、足場がしっかりした頑丈なものを用意するなどの配慮が必要です。

また、このとおり運動量も大変豊富なので、家庭で飼うときはサバンナがたっぷり運動できるような広い飼育環境は必須です。
食事は、筋肉質な体を維持するために高カロリーで高たんぱくのものを与えましょう。

日本でサバンナを飼育するためには、自治体の許可が必要になる場合があります。

掛け合わせによって生まれる動物の第一世代をF1と言い、次世代が生まれるごとに数字が大きくなっていきます。（F2、F3、F4など） サバンナの場合は「サーバルキャットとイエネコの交配猫」がF1にあたり、最も野生に近い血統となります。

自治体によってはF1～F4など異種交配後まもない世代は野生の血が濃いため、特定動物として扱われます。その場合は都道府県知事の許可を得る必要があるので、サバンナを迎える前に必ず自治体に確認しておきましょう。

野生のサーバルキャットとイエネコの交配で誕生したサバンナは、野性的な風貌ながらも内面は人懐っこくて賢い性格です。希少な猫種で価格も高いため、なかなか簡単には飼えませんが、意外性にあふれた魅力的な猫。もし飼えたならほかの猫では味わえないペットライフが過ごせそうですね。